熊野物語 の商品レビュー
熊野の自然や人々の神に対する敬虔さが美しく描かれ、一気に読み終わりましたが、それぞれの話が短かすぎて、印象に残ったのは、修験者が主人公をおぶって山を駆け上がるところくらい。もっと長編にしてくれれば、読みごたえのある作品になると思います。それぞれの最後にあるオチはいらない。
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(借.新宿区立図書館) 熊野に伝わる伝説、自身(あるいは父親である中上健次含む?)の体験をもとに書いた幻想譚的短編集。最後の方になると同じような雰囲気の作品ばかりで飽きてくる。熊野の伝説、中上健次の生き方などを知るとより楽しめるのかも。
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何気なく借りたのだが、中上健次の娘の短編集。 神楽「道成寺」を観る直前に「釣鐘」を読み終えるという偶然。熊野を舞台とした、いつの時代かよく分からないが、伝説の様な物語が繰り広げられる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
和歌山県の新宮から田辺辺り、それから奈良県の十津川村にある玉置神社など、海と山を舞台にした伝説も取り入れた幻想的な短編集。 本書を読んで、紀伊半島へ観光旅行へ出かけるのも良いだろう。 浮島の森 現在もあるが、観光地としてはあまり有名では無い。 千人目の妃 巡礼 常世の里 渡海 釣鐘 餓鬼阿弥 異民族 髪長の恋 守護神 ヤタガラス 海女の櫛 紫の宇宙 女人高野 花の舞い 炎の海 赤い龍と神さんの山 海神山神
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熊野を織り込んだ内容の短編集。 熊野自体に神聖なイメージがあるが、ファンタジーな内容なので、更に神秘的さが増しています。 熊野を知っている人のほうが楽しめますが、思ったほど知識がなくても難しいわけではないので、歴史好きだったり、時代小説が好きな人も入りやすいと思います。
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2010.08.30. 熊野を舞台にした伝記ファンタジーの短編集。と、思っていいのかな。こういうの、けっこう好き。熊野の森の匂いがしそう。ファンタジー、と言い切らず、こういう世界があったのかもしれない。
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短編集。 熊野にまつわる話ばかり。 土地柄、不思議な話が多い。 昔話集だと思って読めば、期待は裏切らないかな。 ただ、時々現代の話も出てくるから面食らう。 もっと熊野について予備知識があれば楽しめたのかなぁ。 熊野について、もっと知ってからまた読むのもいいかな。 でも、二度...
短編集。 熊野にまつわる話ばかり。 土地柄、不思議な話が多い。 昔話集だと思って読めば、期待は裏切らないかな。 ただ、時々現代の話も出てくるから面食らう。 もっと熊野について予備知識があれば楽しめたのかなぁ。 熊野について、もっと知ってからまた読むのもいいかな。 でも、二度読むのはちょっときついかも。
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定期的に読む女流作家の一人です。しばらく見ないうちにいろいろ書いてました(笑)子育て落ち着いたのかな?書くモードになった姿勢が見えました。ただ手法が似てるので短編の場合、(あれこのアプローチって似てる)みたいなのが、あえてなのか、どうなのか分からず。。 お父様への遠野のオマージュ...
定期的に読む女流作家の一人です。しばらく見ないうちにいろいろ書いてました(笑)子育て落ち着いたのかな?書くモードになった姿勢が見えました。ただ手法が似てるので短編の場合、(あれこのアプローチって似てる)みたいなのが、あえてなのか、どうなのか分からず。。 お父様への遠野のオマージュってことでたぶんこの本は特別で、乗り越えなくちゃ、書かなくちゃいけない1冊のように感じました。
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一つ一つの話が短くて、そっけなく終わる。余韻もない。 話の舞台となる熊野の持つ神秘的なイメージに助けられてるだけで、 話自体は薄い内容。
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はたして中上紀は、父=健次を易々と乗り越えてしまったのだろうか?あるいは、父娘二代にわたって呪縛される熊野とは、いったい如何なるデーモンが住む深淵なのだろうか?以上の2つは、三流コピーライター役の狂言回しである私が本書を最初に手にしたときに、考えるともなく頭に浮かんだキャッチコピ...
はたして中上紀は、父=健次を易々と乗り越えてしまったのだろうか?あるいは、父娘二代にわたって呪縛される熊野とは、いったい如何なるデーモンが住む深淵なのだろうか?以上の2つは、三流コピーライター役の狂言回しである私が本書を最初に手にしたときに、考えるともなく頭に浮かんだキャッチコピーでございます。もっとも、こういう三流週刊誌的興味本位っぽい言葉は、ご本人が一番忌み嫌うであろうことは承知の上で、あえてヒンシュクを買うのを逆手に取って使うというのが、この商売の常とう手段であるようでございますね、はい。ところで、私はいままで彼女の熱心な読者ではありませんでした、と言うのも恥ずかしいくらいの無責任な、あれほど中上健次にある時期に泥酔するように寄り添った人間として恥ずかしいくらいに無責任な、愛娘への態度だったと思います。その間の彼女の苦悩など、彼女の苦闘など、彼女の奈落の底から這い上がって来るような研鑽など考えもしなかったでしょう。普通に、まったく別の自我で書けば良かったのにと、なんど呻吟したかわかりませんが、しかし彼女はあえていばらの道を選んで愛父と同じ草ぼうぼうの未開の途を歩こうとしたのでした。ああしんど、本の周辺を駄文につづるのはやっぱり疲れます。本の感想は、またあとで。・・・・・
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