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13歳からの勉強ノート の商品レビュー

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2015/12/14

 中学生向けに勉強法、というか勉強に対する心構えを紹介したもの。「能動的な勉強」で「優等生になる」ことを目指した本で、勉強嫌いの人向けの本ではない、らしい。「すべてを好みでやろう」、「集中力なんていらない?」(=集中しようとしなくても勉強が好きなら自然とやっているはずだ)、「学力...

 中学生向けに勉強法、というか勉強に対する心構えを紹介したもの。「能動的な勉強」で「優等生になる」ことを目指した本で、勉強嫌いの人向けの本ではない、らしい。「すべてを好みでやろう」、「集中力なんていらない?」(=集中しようとしなくても勉強が好きなら自然とやっているはずだ)、「学力向上のテクニック」など。  「このようなやり方で、やる気を持ってやることが『能動的な勉強』ですよ」と、その裏返しで「こんな『受動的な勉強』はやっていてつまらないですよ。」と紹介しているが、勉強好きな人への勉強のアドバイスなんて、楽天的な本だなあと思ってしまった。第6章「それでもダメだという人のために」というところで、やっと「受動的な勉強」をする人へのアドバイスが書かれているが、結局最後は「能動的に勉強する人に変わりましょう。」(p.101)というのが結論で、能動的な勉強をしようとするモチベーションはどっから生まれるのか、ということについての記述が弱かった。  ただここに書かれていることは悪くないので、「勉強嫌いな人も、こことここはこう割り切って、ここだけは守って、そうすれば能動的なこんなこんな勉強ができて面白いですよ」という流れにしても悪くはないし、読もうと思えばそうも読めると思う。はじめから「万人向けの勉強法の本ではありません。」(p.3)と言い切ってしまうのもどうなんだろうか。一応本のタイトルは『13歳からの勉強ノート 必ず成績が良くなる40のルール』であって、13歳になった中学生全員が対象になるはずの本だと思うので。  気になったところとしては、「ゲームで忍耐力をつけよう」(p.40)という部分で、著者は「囲碁やチェス」と言っているが、今の子供はゲームと言えばあのゲーム(パズドラとかモンハンとか)を指すので、ものすごい誤解が生まれそうだ。「宿題は可能なかぎり、早く終えよう」(p.89)は大賛成。「提出期限がずいぶん先のものであっても、化されたその日のうちにやってしまいましょう。」(同)というのは、特に優先順位を決めなくてもよいような状況では、仕事のやり方としても有効だと思う。「とにかく、可能なかぎり早く終えましょう(これをしていると、能動的に勉強する人に変わりやすいからです)。」(同)の部分は、勉強嫌いの人にもヒントになると思う。「向上心を高めよう」(p.96)の部分の記述も同じ。  面白くてためになる勉強法、というのを紹介してくれている点では、評価できる。おれは職業柄、生徒をやる気にさせる「講和」(予備校の先生はこういうのがうまい)というのがもっとできるよう、こういう本も色々読まないといけないと思った。(15/12/14)

Posted byブクログ