ライフワークの思想 の商品レビュー
ベストセラー「思考の整理学」を書いた外山滋比古さんの40年前の書籍(エッセイ集)を文庫化した本です。 もともと、「中年閉居して・・・」というタイトルを「ライフワークの思想」と改題して出した本なので、ライフワークについて書かれているのは第一章だけ。 第二章は学び、第三章は島国論...
ベストセラー「思考の整理学」を書いた外山滋比古さんの40年前の書籍(エッセイ集)を文庫化した本です。 もともと、「中年閉居して・・・」というタイトルを「ライフワークの思想」と改題して出した本なので、ライフワークについて書かれているのは第一章だけ。 第二章は学び、第三章は島国論、第四章は教育とことばについて書かれていて、二章、三章は難しかったので、パラ読みした。 ただ、40年前に書かれた本が、今にも通ずる内容になっており、驚愕しました。とくに第一章のライフワークについては40年前から日本の社会がほとんど変わってないことが分かりました。脱帽です。 <メモ> ・人生80歳として、45歳が折り返し地点。前ではなく反対に走る。ゴールに戻る。 ・週に一度は家族からも離れる一人の時間を(無為の時間) ・経験と思いつきを混ぜ合わせ、これに時間を加え、ねかせる。発酵させる。 ・生活にすこしゆとりが生じると人間は幸福とは何かを考える →カネや物が豊かであればあるほど幸福だと信じる →やがて、経済力と幸福とは正比例しないことを知り、改めて、幸福とは何ぞやと
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20150323読了。 咲いた花を切り取ってきて飾る。その花は散ってしまえば終わりだ。その花の咲かせ方を知らなければ、ライフワークとは言えない。 ずしんと響いた。球根から花を咲かせる方法を知らなければならない。何年か後にもう一度読みたい。
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外山氏の本は二冊目。思考の整理術を読んで以来。 この本は、タイトルと若干のズレがあるように思うのと、構成がイマイチわかりづらいのが難点ではあるものの、平易な言葉で深い深い考察が書かれているので、戦前生まれの知性に触れるにはとてもよい本だと思います。外山氏が一貫して主張することがこ...
外山氏の本は二冊目。思考の整理術を読んで以来。 この本は、タイトルと若干のズレがあるように思うのと、構成がイマイチわかりづらいのが難点ではあるものの、平易な言葉で深い深い考察が書かれているので、戦前生まれの知性に触れるにはとてもよい本だと思います。外山氏が一貫して主張することがこの本にも書かれている。 あと、同じ島国の大国であるイギリスについての考察が、突如として現れるのも面白い。 東浩紀さんが動物化するポストモダンで書いてた、大きな物語から、データベースの切り売りへ、という考え方のベースがこの本にも意外にも語られているので、触れてみてもよいかも。
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『ライフワークの思想』 外山滋比古 ……自分で考えるより、こっそり教えてもらった方が手っ取り早い。どこかに書いてあるのではないかというので、本を読む。それを知的生活のように錯覚しているとしたら滑稽である。(p35) ★つまり自分で考えて、行動に移さなければならない。考えるとは...
『ライフワークの思想』 外山滋比古 ……自分で考えるより、こっそり教えてもらった方が手っ取り早い。どこかに書いてあるのではないかというので、本を読む。それを知的生活のように錯覚しているとしたら滑稽である。(p35) ★つまり自分で考えて、行動に移さなければならない。考えるとは、読むことではなくそこからもう一歩すすんだ場所にあるのではないだろうか。 よく、落ちついてじっくり勉強がしたい、という述懐を耳にする。ソロの世界をあこがれ現実を逃避しようとしているのであろう。雑然とした多様の中においても、コンダクターがしっかりしていれば、すばらしい創造が可能である。 人生を芸術にする——これぞ最高の知的生活である。(p45) ★現実の慌ただしい生活の合間に、音楽や本を読む。機会を伺っているだけでは、日々は過ぎ去るのみである。
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外山滋比古さんの本は『思考の整理学』につづいて2冊目でした。書名の内容は概ね1~2章で終わり、3章以降はちょっと別のテーマで書かれているような感じでした。文化・言葉・教育・・・そこから派生したいろいろ。 いつもこういう文体なんでしょうか。とても親近感のある読みやすいタッチです。 ...
外山滋比古さんの本は『思考の整理学』につづいて2冊目でした。書名の内容は概ね1~2章で終わり、3章以降はちょっと別のテーマで書かれているような感じでした。文化・言葉・教育・・・そこから派生したいろいろ。 いつもこういう文体なんでしょうか。とても親近感のある読みやすいタッチです。 底本が書かれたのが、1980年代、だったかな?扱われている事件や流行には時代を感じるものが多いですが、主張は色褪せないものですね。 ただ、もう少し年齢を重ねてから読んでもよかったのかな。と思います。
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人生80年~90年。年々平均寿命は延びています。作者は、人生の折り返し点後の生き方に考えを巡らせます。昔の人は出家することで、それに区切りをつけていたそうです。 人生をマラソンに例えれば、うっかり折り返し地点を過ぎてしまうと、頑張って前に走れば走るほどゴールから遠ざかってしまう。...
人生80年~90年。年々平均寿命は延びています。作者は、人生の折り返し点後の生き方に考えを巡らせます。昔の人は出家することで、それに区切りをつけていたそうです。 人生をマラソンに例えれば、うっかり折り返し地点を過ぎてしまうと、頑張って前に走れば走るほどゴールから遠ざかってしまう。人生のフィナーレは定年を迎えたときではありません。われわれは最後の最後まで、レースを捨てずに走ろう、と作者は呼びかけます。 定年より前にじっくり読み返して欲しい、そんな一冊ですね。 詳しくはこちら http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120326/1332724138
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外山滋比古、知的生活について再考すると、知と体との手を握らせることである。よく、落ちついてじっくり勉強したいという述懐を耳にする。人生を芸術にする−これぞ最高の知的生活である。
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外山滋比古のエッセィ集。外山先生の著書は「思考の整理学」など日常生活の出来事を鮮やかに切って見せる独創的な中味で随分多くの人に読まれてきました。この文庫本も最近出版されたばかりですが、書き下ろしではなく、元は30年余りも前に書かれた内容に削除や加筆して出版したというからその色褪せ...
外山滋比古のエッセィ集。外山先生の著書は「思考の整理学」など日常生活の出来事を鮮やかに切って見せる独創的な中味で随分多くの人に読まれてきました。この文庫本も最近出版されたばかりですが、書き下ろしではなく、元は30年余りも前に書かれた内容に削除や加筆して出版したというからその色褪せない新鮮さに驚くばかり。 30年も前に出された本(特にエッセィ集など)は大抵の場合絶版となっているのが常です。 本のテーマとなっているライフワークの花という章はところどころにポストイットを張り付けていくほど、重要な語句がちりばめられています。 曰くライフワークは文字通り生涯の仕事であって晩年になって初めて結実する。切り花ではいけない根のついた花である。自由時間とは週休2日の時間のことよりも定年後のいつまでも暮れない薄暮のような時間のこと。・・・いままでは、充電したバッテリーを使い切るまで突っ走るという形で仕事をしてきた。しかし、これからの社会では、絶えずバッテリーに充電するか、他日に備えてスペアを持っていないと危険である。・・・それは単に保険の意味ではない。自分の生きがいとして、人生の豊かさにつながるところで、能力の備蓄、可能性のゆとりを持つことである等など。 外山先生はいつも思うのですが、比喩がとても巧みです。人生を酒作りやマラソンや囲碁に例えて話すなど随所に見られます。発見する、新しいものを考える源泉には比喩、類推というような広義の比喩作用がとても大切だということをおっしゃっています。そして、知識を入れるだけでなく、むしろ活発に忘れることも大切と強調している。忘れることで心はいつも新しいものを迎えるゆとりを持つことができるという。この考え方、都合良く解釈し、忘れっぽい私などには大いに味方しているようで嬉しいものです。 それにしても、1923年生まれということは・・先生おいくつですか~!?(多分この事実が一番びっくりです) 是非とも気軽に皆さんに読んでいただきたいお勧めの本です。
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知的生産のヒントになる本。 ・日常生活の改造なくして知的生活はあり得ない。一日一日の生きかたにすべての文化の根源がある。 ・子供にとって、遊ぶのに劣らず、こわすことが大きな創造的意義をもっている。 ・その分解のプロセスが子供にとって、きわめて鋭い喜びを与えるだろう。 ・「わかる...
知的生産のヒントになる本。 ・日常生活の改造なくして知的生活はあり得ない。一日一日の生きかたにすべての文化の根源がある。 ・子供にとって、遊ぶのに劣らず、こわすことが大きな創造的意義をもっている。 ・その分解のプロセスが子供にとって、きわめて鋭い喜びを与えるだろう。 ・「わかる」は「わける」「わかつ」ことによって、複雑な全体をときほぐして理解することを言葉の上でもあらわしている。 ・いまの学校教育は、(中略)切れ切れの知識がいたずらに集積している“もの知り”でしかないものを育てることが多い。 ・発見の方法→比喩(アナロジー) ・目のまわるような忙しい生活の中で、何かのはずみに見出されるしばしの間の仕事からの解放、それがヒマである。 ・陸つづきの外国をもっていない地理条件は、国民の純粋、潔癖、孤立などの特性を助長するが、何よりの特色は外国、ならびに外国人に対する過敏さであろう。 ・島国には鎖国への傾斜がある。 ・われわれにとってのドラマは、義理と人情の板ばさみになって苦悩する人間の心の哀歌であり、賛歌である。 ・われわれは似たよったりということを好まない。すこしでもほかの人たちと違ったことがしたい。賢くなりたい、美しくありたい、ひとより多くの収入がほしいと思う。これがまさしく“常民”である証拠だ。常民は大体においてどんぐりの背比べである。似たりよったりである。だからこそ、すこしでも違うところを見せたがる。逆にそれだけ一般的価値観につよく支配されていることになるのだ。団地に住んでいる人たちがきわめて均質的な生活環境に暮らしているから、何とか個性化しようとして、変わったことをする人が現れると、またたくまに模倣者が続出して、流行をつくる。“常民”の原型的存在は団地住民であるかもしれない。 ・山本五十六元師のことば ヤッテミセテ イッテキカセテ サセテミテ ホメテヤラネバヒトハウゴカジ
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「思考の整理学」の外山滋比古氏が同著以前の 1978年に記述した本。 タイトルの「ライフワークの思想」の他、 複数のテーマについて著者なりの理論が展開されている。 内容は「思考の整理学」の同様にやや難解。 複数回読み込まないと理解しにく上、 30年以上前という初稿の古さから納...
「思考の整理学」の外山滋比古氏が同著以前の 1978年に記述した本。 タイトルの「ライフワークの思想」の他、 複数のテーマについて著者なりの理論が展開されている。 内容は「思考の整理学」の同様にやや難解。 複数回読み込まないと理解しにく上、 30年以上前という初稿の古さから納得感に欠ける点も多い。 しかし、 ライフワークは新たなるスタートではなくフィナーレに向かうもの。 忘却は恐れる必要がない。 等、考え方としては一般的でないものもあり、 新しい気づきも多かった。
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