この世とあの世を結ぶことば の商品レビュー
仏教の教えを、様々な文献を引用しつつ解説する書。 冒頭から、金子みすゞや良寛さんのコトバを解きほぐして解説しておられるので、読みやすい書かと思ったのだけども、以降はわかりにくい進行となっている。 初心者には理解できない用語がそのまま使用されていることもあり、理解しづらいと思う。特...
仏教の教えを、様々な文献を引用しつつ解説する書。 冒頭から、金子みすゞや良寛さんのコトバを解きほぐして解説しておられるので、読みやすい書かと思ったのだけども、以降はわかりにくい進行となっている。 初心者には理解できない用語がそのまま使用されていることもあり、理解しづらいと思う。特に「中観」や「空観」などは、突如話しに出てきても理解できないだろう・・・。 文献の引用もまた、より話しを複雑化させて理解を苦しめるものとなっている。 理解してから読むと、なるほどと思えるかもしれないのだけども、タイトルの容易さに比べると、本書の目的は達成されにくいと思う。 ただ、所々にあるエピソードからは、何となくぼんやりと話しの筋がうかがえる。 タイトルにある『「この世」と「あの世」』は『「此岸」と「彼岸」』ということなんだろうけども、そのような解説も一切ないし、このようにタイトルを容易にした理由はどこにあるのかもわからない。 終盤は、靖国参拝の是非(本書では靖国の存在についてやや否定的)や戦争についてイデオロギッシュに書いてあり興ざめ。 すこし、勉強を深めてから読み直すと違った感想が持てるのだろうと思う。 ・・・という僕が気付いたのは、大平光代さんとの対談本もあるよう。タイトルは『いまのあなたのままでいい』 ---------------- 【内容(「BOOK」データベースより)】 「生きるということは、煩悩を生きるということです。二千数百年を経て今日に伝えられている覚りの叡智は“そのままでいい”と教えています」。仕事がうまくいかない、家庭がうまくいかない、恋がうまくいかない。不安を抱える人間に、仏教はどう救いの手をさしのべてくれるのか。すべてをやさしく包み込む「覚り」。そこから学ぶ実践的仏教入門。 ——————— 【目次】 はじめに 第1章 人の生き死にを仏教はどうとらえているか 第2章 すべての依りどころは「縁起・空」にあり 第3章 覚れない凡愚をも救いとる親鸞聖人の教え 第4章 自利と利他が円満する仏教的生き方とは 第5章 人間の問題を究極的に解決するのが宗教 第6章 仏教はいかなるメッセージを世界に発信できるか おわりに 文庫版へのあとがき 参考文献 ----------------
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