金正日の後継者 の商品レビュー
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30年以上朝鮮問題の取材を続けてきた著者が、北朝鮮の後継者問題における情報混乱につき、情報の理解方法と問題整理を示したもの。北朝鮮は自らの工作機関が虚偽情報を流しまくるため、虚偽情報と真実の情報とを峻別する目が必要になるという。全くタイムリーな時期に本書を読めたことになる。現段階で後継者となったかに見える金正恩、彼を後見していると報道されている張成沢(金正日の妹婿)も、本書で随所に登場。金正男がなぜ後継者となれなかったのか。そして、金正日の真の後継者とは?北朝鮮のまさに今を見る上でも有益な書籍だと思う。 なお、先日、TBSの報道特集で北朝鮮問題がテーマとなっていたが、本書を越える情報はほとんどなく、独自取材が聞いてあきれるような内容だった。ちなみに、本書は2009年刊行である。さらに、ステレオタイプ的な見方を避けるように著者は強調し、朝日新聞が拉致問題を早い時期に報道していることは、案外知られていないとする。それ以上に驚きなのは、70から80年代にかけて、「万景峰」の入国管理を朝鮮総連が行っていたとする点だ。これには当時の自民党の実力者との関わりも示唆しており、読み応えがある。 ちなみに、金正日が引田天功(プリンセス天功)のファンであり、彼女が金ファミリー(金正男派)とも近しいともあり、トリビア情報が満載だ。
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「金正日がいないと仮定すれば、つじつまの合うことが多い。」と、いう話ですね。 さらには、後継者が確定しているのであれば、もっと違った局面にあるはず。現状はまだ、未確定で、これからの方向性も含めて流動的であるということらしい。 わたしの見方 「中国の守旧派的な動きの中の1現象では...
「金正日がいないと仮定すれば、つじつまの合うことが多い。」と、いう話ですね。 さらには、後継者が確定しているのであれば、もっと違った局面にあるはず。現状はまだ、未確定で、これからの方向性も含めて流動的であるということらしい。 わたしの見方 「中国の守旧派的な動きの中の1現象ではないかと」
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