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凍てついた墓碑銘 の商品レビュー

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2023/05/30

アメリカの作家「ナンシー・ピカード」の長篇ミステリ作品『凍てついた墓碑銘(原題:The Virgin of Small Plains)』を読みました。 アメリカのミステリ作家の作品が続いています。 -----story------------- 17年前の吹雪の夜、雪におおわれ...

アメリカの作家「ナンシー・ピカード」の長篇ミステリ作品『凍てついた墓碑銘(原題:The Virgin of Small Plains)』を読みました。 アメリカのミステリ作家の作品が続いています。 -----story------------- 17年前の吹雪の夜、雪におおわれた放牧地で若い娘の全裸死体が発見された。 娘は身元不明のまま墓地に葬られたが、その事件は三人の若者の人生を大きく変えてしまった。 死体を発見した保安官の息子、それを目撃した判事の息子、そして彼の恋人だった医師の娘…月日は流れ、ある出来事をきっかけに止まっていた時計の針が動き出す。 小さな町の人間関係に埋もれた事件の真相とは? アガサ賞、マカヴィティ賞に輝いた力作。 ----------------------- 2007年(平成19年)に刊行された「ナンシー・ピカード」のノン・シリーズ物の長篇作品… アガサ賞、マカヴィティ賞を受賞し、エドガー賞にもノミネートされた作品とのことで期待して読みました。 カンザス州の小さな田舎町スモール・プレーンズで、ある吹雪の夜に若い娘の全裸死体が発見された… 事件に関わった保安官「ネイサン・シェレンバーガー」と息子「パトリック」と「レックス」、判事「トム・ニュークイスト」と息子「ミッチ」、医師「クエンティン・レイノルズ」と娘で「ミッチ」の恋人「アビー」は、その夜を境にして大きく運命が変転する、、、 殺された娘は身元不明のまま町の墓地に葬られたが、時が流れ17年後に起きた関係者の新たな死がきっかけとなり過去の事件が動き始める… そして、かつての三人の若者達の運命が再び交差する。 17年前に無理矢理引き裂かれた恋人達「ミッチ」と「アビー」の愛情の再燃と、父の後を継いで保安官となった「レックス」の今は亡き初恋の人「サラ・フランシス」に向ける永遠の思慕の念… 徐々に判明する、17年前に身元不明のまま埋葬された娘の真実、、、 17年前の事件で、保安官「ネイサン・シェレンバーガー」と判事の「トム・ニュークイスト」、医師の「クエンティン・レイノルズ」には、他人に明かしていない秘密があることは示唆されているのですが… いやぁ、判事の「トム・ニュークイスト」と、その妻「ヴァーナ」は、予想以上の人物だったので驚きでしたねー 500ページを超える長篇だったこともあり、途中、やや中だるみ感がありましたが… 真相が判明する終盤は一気に読めましたね、、、 誰もが顔見知りの田舎町だからこそ発生したおぞましい残忍な事件でしたね… 父の跡を継いで保安官となった「レックス」が、好感の持てる良いキャラだったので、感情移入しやすかったですね。 以下、主な登場人物です。 「クエンティン・レイノルズ」  医師 「マージー」  クエンティンの妻 「エレン」  レイノルズ家の長女 「アビー」  レイノルズ家の次女 「トム・ニュークイスト」  判事 「ナディーン」  トムの妻 「ミッチ」  ニュークイスト家の長男 「ジェフリー」  ニュークイスト家の養子 「ネイサン・シェレンバーガー」  保安官 「ヴァーナ」  ネイサンの妻 「パトリック」  シェレンバーガー家の長男 「レックス」  シェレンバーガー家の次男 「サラ・フランシス」  フランクリンから来た少女 「マーティー」  サラの弟 「セルーレ・ヤングブラッド」  裁判所に勤める女性 「スーザン・マクローリン」  葬儀社と墓地管理会社を経営する女性 「ランディー・アンダーソン」  食料品店経営の女性 「ケイティ・ワシントン」  病気の少女 「イーディス・フルールノア」  保安官助手 「ジョン・マーヴェル」  保安官助手

Posted byブクログ

2012/04/22

カンザス州の田舎町スモール・プレインズ。 17年前の雪の夜、若い娘の全裸死体が発見された。 身元は不明のまま、名前のない墓だけが作られる。 アビー、ミッチ、レックスは仲の良い幼なじみだった。 この事件で人生が変わってしまう。 アビー・レイノルズは16歳になり、恋人のミッチと一夜...

カンザス州の田舎町スモール・プレインズ。 17年前の雪の夜、若い娘の全裸死体が発見された。 身元は不明のまま、名前のない墓だけが作られる。 アビー、ミッチ、レックスは仲の良い幼なじみだった。 この事件で人生が変わってしまう。 アビー・レイノルズは16歳になり、恋人のミッチと一夜を明かそうとしていたが、思いも寄らぬ展開に。 アビーの父は医師で、家に死体が運び込まれたのだ。 レックスとその父、兄のパトリックが牧場の見回りに出て、死体を発見したのだった。 大学を退学になって自宅に戻っていたパトリックは、家にいたことを隠していた。 アビーといたことがばれたミッチもまた、両親によって強引に別な街の高校に転校させられ、アビーとは二度と会うことはなかった。 ミッチの父は堅物の判事、母ナディーンはきつい女性で、ミッチにアビーはふさわしくないと言い、妊娠してすぐ結婚しようとする娘とは付き合わせてはおけないと言ってのけたのだ。 アビーの母マージーは怒るが、小さな町での近所付き合いはそう角を立てられない。 人気者のミッチをアビーが町から追い出したという妙な噂になってしまう。 あまりのことにアビーは納得がいかないまま、ミッチの飼っていた鸚鵡のJ・Dを盗んで密かに飼う。 やがて園芸の仕事を始めるが、結婚はしないまま。 昔より少しはマシになったパトリックと、時折付き合うようになっていた。 パトリックに結婚を言い出されたのには驚き、姉にも反対される。 名前もない墓はいつしか伝説となり、聖処女として願いを叶えてくれるという噂が広がっていた。 アビーは根拠がないと憤り、身元を調べようと思いつくのだが。 今は保安官になっているレックスは、妹のように可愛いアビーを気遣う。 実は死んだ女性の名前を知っている人物はいた… ミッチの母ナディーンは60過ぎて認知症になり、吹雪の夜に家をさまよい出た。 よその世界で成功した噂も聞こえるミッチだが、母の葬儀にさえ戻らなかった。 ミッチは両親に見捨てられたと感じていたのだ。 5月になって墓参りだけはとメモリアル・デーの祝日に町を訪れ、実家のランチハウスにとりあえず泊まる。 すぐには父親と養子の弟と顔を合わせづらかったのだ。 おりしも、嵐がこの地方を襲ってくる… 過去の出来事がどう絡み合っていたのか? 痛ましくも不運なすれ違い。 人生が変わってしまった人々がどう生きたか。 スリリングだがロマンスもあり、読み応えのある内容でした。 アガサ賞とマカヴィティ賞をダブル受賞しただけのことはある作品。 著者はミズーリ州生まれ、カンザス州在住。 1984年「死者は惜しまない」で作家デビュー。ジェニー・ケインのシリーズは10作を数える。2000年からは別シリーズを発表。 「結婚は命がけ」でマカヴィティ賞、「虹の彼方に」「悲しみにさよなら」でアガサ賞連続受賞。「悲しみにさよなら」ではマカヴィティ賞もダブル受賞。 本作は2006年発表、翻訳発行は2009年。初のシリーズ外作品。

Posted byブクログ

2011/09/09

17年前に吹雪の牧草地で死んだ名もない娘。その死は3人のティーンエイジの人生を大きく変えてしまった。 なんとも面白そうな導入部で、娘の正体と犯人、なぜ3人の父親たちがその死をやり過ごそうとしたのか、など掴みは万端だったのだけど。 17年後にそれぞれ彼氏に捨てられ一人で生きている...

17年前に吹雪の牧草地で死んだ名もない娘。その死は3人のティーンエイジの人生を大きく変えてしまった。 なんとも面白そうな導入部で、娘の正体と犯人、なぜ3人の父親たちがその死をやり過ごそうとしたのか、など掴みは万端だったのだけど。 17年後にそれぞれ彼氏に捨てられ一人で生きている女、訳もわからないままに故郷を追われ復讐に戻ってきた男、その二人をよく知る死体の第一発見者である保安官となった3人のティーンエイジャーが揃いながらも、誰一人として探偵役を担わないので話の牽引力がないんだよね。 起こった事実を淡々と書いているだけで終わってしまった印象。 事件の真相にしても、それ可能なの?って疑問もあったりして、すっきりしないと言うか。 だいたいなぜ主人公の彼氏が街を追われたのかも納得できないし。 読みやすくはあったんだけど、内容的には今ひとつだったかなー。 オチの付け方も酷かったし。 結局ミステリ色よりもロマンス色の方が強かったしね。 タイトルと表紙でもっとハードな内容を想像していたからがっかり度も強かったみたい。

Posted byブクログ