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河合隼雄のカウンセリング教室 の商品レビュー

4.1

14件のお客様レビュー

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2024/04/17

ー概要ー 四天王寺カウンセリング講座での河合隼雄の講演記録を2冊にまとめたものの1つ。「カウンセリングと時間」「カウンセリングと人間理解」「カウンセリングと倫理」「カウンセリングと家族」「カウンセリングと友情」の5章から成立。 カウンセリングを学ぶ講座であるが、自分の生き方につい...

ー概要ー 四天王寺カウンセリング講座での河合隼雄の講演記録を2冊にまとめたものの1つ。「カウンセリングと時間」「カウンセリングと人間理解」「カウンセリングと倫理」「カウンセリングと家族」「カウンセリングと友情」の5章から成立。 カウンセリングを学ぶ講座であるが、自分の生き方について深く考え、何かを考えなおすきっかけを探そうという人にもお勧めできる。 ー河合隼雄さんー 日本人としてユング派分析家の資格を取得。 ー感想ー カウンセラーの役割とは、心の表層から深いところまでおりる作業をしていくクライアントの横にいるよと示すこと、また絶対にきれない関係であること。 これは簡単なようでものすごく難しい。たぶんふとした拍子にクライアントに対して何か感情移入してより過ぎたり離れ過ぎたりしそうだし、それが伝わってしまいそうだと思った。 カウンセリングに時間を設けるのはきれないよう、長く一緒にいるために共倒れにならないようにするため。私の元カウンセラーもクライアントとは一生の付き合いだと思ってやってると言ってたのを思い出した。 その作業(非日常)を週に1回、1時間行い繰り返すことで日常と非日常を結びつけていく。あまりにも大きな非日常体験は日常に落とし込むにはかなり時間と労力がかかることだからカウンセリングはちょうどいい。 カウンセリングと関係ないけど、考えたこと。 動物保全においての私にとってのカウンセリング的存在は公園管理のNPO、イレギュラーは小笠原のウミガメ保全や長野のクマ研修。 公園管理で学んだことはゆっくりと吸収されていく感覚があって、研修たちはいまだに圧巻ってかんじで落ちてない感覚がある。たまにそんな研修を挟むのも悪くないけど、続けるか悩むところだったけど、やっぱりNPOは続けていこうとこの話を読んで思ったのであった。 カウンセリングの技術として勉強になったのは、自分の倫理を()にいれる、ということ。 クライアントの話に自分の倫理観がひっかかったとしても、それは()にいれておいて、さてとするのはとても良い考えだと思った。倫理観を無視して話を聞こうとしても人間、表情や声色、態度に微妙に揺れが出て変化に気づかれると思っているので、この方法なら堂々と立てそうだと思った。 私がこれから人生において考えていきたいと思った2つの考え。 1つはカウンセラーとは研究者、勝負者、芸術家であるということ。意味は理解してるけど、カウンセラーじゃないから本質はわからない。 2つめは激しいを超えて深い感情をもつということ。

Posted byブクログ

2024/01/08

『カウンセリング入門』のほうが、ライブ感があってよかった。 カウンセリングの本というよりは、日本文化論に近い。モヤモヤした感覚を、的確に言葉で切り取る"鋭さ"は、さすがという他ない。 カウンセリングの難しさ、奥深さを思い知らされる。

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2022/07/15

カウンセリングを学ぶのみならず、自分の生き方を考えなおすきっかけとなる本。 最近、リーダーシップの分野で自己認識の重要性を良く聞く。カウンセリングについての本ではあるが、自己認識へのヒントがたくさんあった。 講演記録ということで、分かりやすい言葉で書かれていて、読みやすかった。

Posted byブクログ

2021/06/01

2009年刊行。 カウンセリングと倫理、友情、時間、家族等について講演した記録。 最近カウンセリングを受けて、正直うさんくさく、一体カウンセリングって何なわけ?と思って手に取った本。なかなか含蓄に富んだ内容だった。 わたしをカウンセリングしたカウンセラーにも読ませてやりたいと思...

2009年刊行。 カウンセリングと倫理、友情、時間、家族等について講演した記録。 最近カウンセリングを受けて、正直うさんくさく、一体カウンセリングって何なわけ?と思って手に取った本。なかなか含蓄に富んだ内容だった。 わたしをカウンセリングしたカウンセラーにも読ませてやりたいと思った。 正直、流派や経験値、年齢世代性別等によっても相当に左右されそうな内容で、カウンセリングの技法と呼べるものを定型化(河合先生言うところのマニュアル化)は難しそう。しかしそうすると普及や習得スキルの標準化は難しそう。 文中、将棋の名人の、研究者、勝負師、芸術家が同居するのが勝てるベストバランスという発言に、まさにカウンセリングも同じと頷く場面がある。 …だとすると、名人芸の先生に当たったクライアントはいいけれど、そこまでいかないカウンセラーに当たったらハズレってことだろう。 お金を払ってカウンセラーにかかるのに、あまりにも当たり外れがあって、カウンセラーみずから人間修行中と言うなら、あんまりお金払って利用したくないなと思った。

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2020/02/25

「四天王寺カウンセリング講座」で開催されている講座のうち 2007年に亡くなられた心理学者の河合隼雄氏が講演されたものを 「カウンセリング教室」と「カウンセリング講和」の 2冊に息子の河合俊雄氏がまとめておられます どんな方を対象に開催されている講座なのかよくわかりませんが 語...

「四天王寺カウンセリング講座」で開催されている講座のうち 2007年に亡くなられた心理学者の河合隼雄氏が講演されたものを 「カウンセリング教室」と「カウンセリング講和」の 2冊に息子の河合俊雄氏がまとめておられます どんな方を対象に開催されている講座なのかよくわかりませんが 語られている内容から 多くの人はカウンセリングの現場に 携わっている(女性が多い)方のように思えました 村上春樹氏との対談を読んでから この方の名前や肩書くらいは 知っているものの どんなことを書いておられるのか  どんな方なのか知りたくて この2冊を図書館で借りました 話し言葉でそのまま収録されています ああ実際に聞きたかったなと思わされる語り口と内容でした カウンセリングについて体系的に書かれている専門書とは違い そうしたことに携わっていない人にでも 自分の生き方について深く考え  何か考え直すきっかけを探そうという人にもお勧めと 前書きにも書かれていたとおりの内容でした そして氏が生前どのようなカウンセリングを行っていたかと いうこともおぼろげながら感じられたように思います

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2019/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

善意というものほど怖いものはない、闇のなかにどれほどの光が入っているのかわからない  身近な人の力になりたいと考え、カウンセリング・マインドを身につけるために購入した。河合隼雄の本は『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』で対談を読んだだけだったが、そのときの話の内容にいたく感銘を受けたのを覚えている。  傾聴、受容が何よりも大切であることを思い知らされる。聞き受け入れることはたやすいことではない。つい何かを言ってしまいたくなる。それは、自分がその人の悩みをともに悩むことがしんどいからだ。ともに悩んでくれ、話を聞いてくれる存在がいてくれるだけで救われるのに。  反省の意を込めて読んだ。大切な人が悩み苦しんでいるときに心ないことばをかけた。その人がよりよく生きるための物語を紡ぎ出す手助けができなかった。

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2016/08/06

カウンセラーじゃないけど人と接する仕事をしていて、時々人の成長とか変貌を目の当たりにする。週1会うだけことにも意味がある、という言葉は励まされもするし、共有することの大切さを改めて感じる。

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2012/12/14

温かい関西弁が読んでいて心地よい。 カウンセラーは研究者であり勝負師であり芸術家であるという言葉が印象的。 筆者の事例を読むと、勝負師と芸術家というのは言葉がぴったりだと思う。

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2011/11/03

キャリアカウンセリンを学ぶなかで、何か知識が点在してしまい、線や面になっていない悩みを感じていた。この本を読み進めると、つながっていき、知識が体系化されてくる実感がある。

Posted byブクログ

2011/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カウンセラーに必要な事を、将棋士の方の言葉を使って、研究、勝負、芸術、と仰っておられたのが印象的だった。 自分の事についても、知識についても研究をしなければならないが、その時その時にどうするかは勝負をしなければならない。そして、全体を見てどうか、何が必要か、という部分は芸術家と同じで、感性のようなものが必要なのだと思った。

Posted byブクログ