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ふだん着の京都 の商品レビュー

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2015/10/17

各寺社の話は、他のガイドブックには書かれていない深い話が多い気がする。 京都検定の教科書にさらっと書いてあったことが細かく書かれていて、「あ、なるほど!」と、思うことが多かった。 観光というより、散歩感覚で、この本を読むと面白いと思う。 単に観光のために読んでいたら、あまり面白...

各寺社の話は、他のガイドブックには書かれていない深い話が多い気がする。 京都検定の教科書にさらっと書いてあったことが細かく書かれていて、「あ、なるほど!」と、思うことが多かった。 観光というより、散歩感覚で、この本を読むと面白いと思う。 単に観光のために読んでいたら、あまり面白いとは思わなかったかも。。 でも、京都検定のおかげで、寺社の歴史や、芸術、文化のバックにあるものを知ることができ、この本も面白いと感じるようになった気がする。 知識は、その先の好奇心をも刺激するものであると思う。 学べば学ぶほど、京都が面白くなるなー。

Posted byブクログ

2011/10/13

元朝日新聞編集者による、京都本。 ガイドブックではありますが、もう少し京都の中に足を踏み込んだ、生活感の漂う本となっています。 そのためか、なんとなく「京都」と「それ以外」を分けているような気がして、線を引かれた側としては、複雑な気持ちになりました。 京都人は、外の人ほど祭りに...

元朝日新聞編集者による、京都本。 ガイドブックではありますが、もう少し京都の中に足を踏み込んだ、生活感の漂う本となっています。 そのためか、なんとなく「京都」と「それ以外」を分けているような気がして、線を引かれた側としては、複雑な気持ちになりました。 京都人は、外の人ほど祭りに興味がないそうです。 著者は東京の人なのに、この「外の人」という書き方など、なんだか排他的な文章だなと全編を通じて感じました。 だからこそ、内側からの話や、観光客が足を踏み入れづらいディープな場所を紹介できるのかもしれません。 錦市場にいくお客は「よそさん」ばかりで、地元の人は別の商店街を利用しているとは知りませんでした。 京都の人と同じという通の気分で、旅行のたびに買い物をしに行く人も多いのではないかと思うのですが。 北野天満宮は、学問の神様、菅原道真が祀られていますが、もともとは道真の祟りを鎮めるために建てられたもの。 道真を島流しにしたのは、彼の才能をねたみ、興隆を恐れた、時の左大臣、藤原時平の陰謀でした。 ただ、祟り鎮魂の場のままにしていると、その元凶となった藤原氏はいつまでも悪者扱いのままなので、うまいこと学問の神様にシフトさせたそうです。 なるほど、と唸りました。そんな風にして藤原氏は、ていよく不祥事をもみ消して歴史上に君臨し続けてきたわけですね。 王者の恐ろしさと狡猾さを知りました。 そこはかとなく漂う区別的文章を気にしなければ、うわべだけのガイドブックでは語られない京都についての情報がたくさん掲載されており、既存の京都本とはまた違う側面から寺社などを理解することができる、情報量の高い本になっています。

Posted byブクログ