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ジャングル の商品レビュー

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2020/10/08

衝撃的な本。 1900年代はじめ頃、リトアニアからアメリカへ、自由な国でお金持ちになるんだ!と意気込んで一族で移住した人の話。 大きな食肉加工会社に職を得たものの、劣悪な職場環境の中、会社の部品の一つとして、健康も人間らしさも顧みられることなく、使い捨てにされる様子が痛々しい。。...

衝撃的な本。 1900年代はじめ頃、リトアニアからアメリカへ、自由な国でお金持ちになるんだ!と意気込んで一族で移住した人の話。 大きな食肉加工会社に職を得たものの、劣悪な職場環境の中、会社の部品の一つとして、健康も人間らしさも顧みられることなく、使い捨てにされる様子が痛々しい。。。安い賃金で生きていくのもやっと、ようやく得た収入では、健康的な食事も服も家も手に入らない。 腐った肉やカビた肉、ネズミの肉やカスカスのじゃがいもの粉などの混ぜ物をされた栄養のないソーセージ、新築だと嘘をつかれて購入した古い安普請の家、洗うことも滅多にできない服。 若くて綺麗な奥さんも、可愛い息子も病気になって死んでしまい、家族がバラバラになって、独り身になった主人公は、相変わらず騙されたりしながらも、いろんな人に出会って、最終的には社会主義に出会いました。 昔の話ですが、今も変わらない資本主義の闇を、主人公と一緒に旅しながら体感する感じがする本。これを読んで憤らない人はいないと思う。

Posted byブクログ