風に向かって の商品レビュー
旅と文学好きには絶好の書
著者は旅、特に温泉地めぐりと作家の記念館や文学館を訪れるのが趣味のようである。だからこの随筆集を読むと、その足跡を追って旅に行きたくなってしまう。 著者は旅の体験をしたためてはいるが、その筆致は控えめであり、客観的であり、冷静な目を失ってはいない。したがって足跡を追う読者の...
著者は旅、特に温泉地めぐりと作家の記念館や文学館を訪れるのが趣味のようである。だからこの随筆集を読むと、その足跡を追って旅に行きたくなってしまう。 著者は旅の体験をしたためてはいるが、その筆致は控えめであり、客観的であり、冷静な目を失ってはいない。したがって足跡を追う読者の旅も新たな発見があり、そして著者の経験を実感できると信じる。 第五章の「朝の宿」は圧巻。その宿を定宿にしていた作家はだれであったか、読者への宿題である。
Qちゃん
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