ビザンツ 文明の継承と変容(8) の商品レビュー
ギリシア・ローマ文明を「継承」し、それを状況に応じて「変容」させていったビザンツ文明。 都市、「パンとサーカス」、皇帝、宦官、戦争――ビザンツの特徴的な要素を取り上げ、それらがギリシア・ローマからどのように「継承」され「変容」したのか、また、同じギリシア・ローマの子文明である西欧...
ギリシア・ローマ文明を「継承」し、それを状況に応じて「変容」させていったビザンツ文明。 都市、「パンとサーカス」、皇帝、宦官、戦争――ビザンツの特徴的な要素を取り上げ、それらがギリシア・ローマからどのように「継承」され「変容」したのか、また、同じギリシア・ローマの子文明である西欧とはどのように違うのかを描いていく。一通り、ビザンツに関する入門書を読んだ後で、さらにビザンツについて知識を深めようするときにちょうど良い一冊だと思う。
Posted by
トルコ旅行を控えて、ビザンツ史を知りたくなり読んだ。高校世界史程度の知識しか持っていなかったので、情報の濃度にまず満足。 特に戦争と内乱続きの国というイメージがあったビザンツが、(消極的)平和主義思想だったというのが、思いもよらぬことで面白かった。少し飛躍したまとめとなった終章も...
トルコ旅行を控えて、ビザンツ史を知りたくなり読んだ。高校世界史程度の知識しか持っていなかったので、情報の濃度にまず満足。 特に戦争と内乱続きの国というイメージがあったビザンツが、(消極的)平和主義思想だったというのが、思いもよらぬことで面白かった。少し飛躍したまとめとなった終章も、情熱を感じてよかった。
Posted by
穏やかな語り口の手堅い中世史叙述を読みながら、念頭にはE・フロムと平和憲法論が浮かぶ。 キャリアの集大成というべきビザンツ文明論は、とくに「思いの丈を一筆書のように書いた」(あとがき)終章において、熱を帯びた迫力あるものとなる。 著者にはめずらしいが、久しぶりに「歴史書」「歴...
穏やかな語り口の手堅い中世史叙述を読みながら、念頭にはE・フロムと平和憲法論が浮かぶ。 キャリアの集大成というべきビザンツ文明論は、とくに「思いの丈を一筆書のように書いた」(あとがき)終章において、熱を帯びた迫力あるものとなる。 著者にはめずらしいが、久しぶりに「歴史書」「歴史家」をみた思いがした。
Posted by
- 1