患者のための医療情報収集ガイド の商品レビュー
患者やその家族が、いい加減な情報に右往左往せず、自分にとって必要な医療情報を手に入れるための具体的な手法について述べられている。 EBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療)の5ステップ、①患者の情報を一定の形にまとめる、②該当するエビデンスを検...
患者やその家族が、いい加減な情報に右往左往せず、自分にとって必要な医療情報を手に入れるための具体的な手法について述べられている。 EBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療)の5ステップ、①患者の情報を一定の形にまとめる、②該当するエビデンスを検索する、③見つかったエビデンスを吟味する、④その上で実際に適用する、⑤適用した結果を評価する、に基づいて医療情報の収集方法について書かれており、基礎的な知識の仕入れ方から、検索サイトの使用方法、医学論文の検索の仕方や読み方までを、事例を挙げて解説されている。 また、EBMと車の両輪のように、互いに補完する役割を果たすNBM(Narative-based Medicine)の概念についても紹介されている。 医療情報が公開され、患者が治療法を選ぶ時代において、信頼できる情報を基に納得して医療を受けるための“患者の教科書”。 新書ですが、かなり充実した内容です!400字では書ききれないほど紹介したい情報がありました! 私自身も転院先を探す際に、本書が大変役に立ちました結果、納得する医療(治療法&医者)に出逢うことが出来ました♪ 書籍は自己満足で読むことが多いですが、本書は人に是非勧めたいと思える本です
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[ 内容 ] 貝原益軒は「医は仁術なり」と言った。 かつて医者は俗人が知り得ない広い知識と高い志を持って人々を救ってくれる、そんな存在だった。 今はどうだろう。 インターネットの普及により、医療情報は公開され、医学はめまぐるしく変化・発展し、ひとつの病に対する治療法もひとつではなくなってきた。 「あなたはどの治療をお望みですか」と医者に患者が訊かれる時代。 本書では、あなたにピッタリの、質の高い情報を手に入れるテクニックを伝授。 [ 目次 ] 第1章 医者に“おまかせ”はもうできない 第2章 まずは基礎的な知識を仕入れる 第3章 その治療、効きますか? 第4章 自分に合った治療法を見つける 第5章 ほんとうに役に立つ情報を見極めるテクニック 第6章 マスコミ情報との付き合い方 第7章 経験の持つ価値 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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書名のとおり、患者が自分で医療情報を集めるために必要な知識とノウハウがたっぷり詰まっていて、情報の評価方法や患者会などの情報は特に参考になりました。
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これすごく良かった。役立つ。 あと、学術情報マーケットに身を置く者として、自分の扱う商品の価値とか位置付けがよく分かった。
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医学的知識のない患者が自分の病気について情報を収集するときどうすればいいのか、また今後の指針について調べたいときどうすればいいのか。さらに集めた情報が信頼に足るかどうかを検証するときどうすればいいのかについて丁寧に解説した本。 病気になってからでも遅くはないと思うが、元気なときか...
医学的知識のない患者が自分の病気について情報を収集するときどうすればいいのか、また今後の指針について調べたいときどうすればいいのか。さらに集めた情報が信頼に足るかどうかを検証するときどうすればいいのかについて丁寧に解説した本。 病気になってからでも遅くはないと思うが、元気なときからこういった訓練を積んでおくにしくはないと思う。 また自分の罹った病気を調べるときだけでなく、様々な情報を収集するときに大いに役立つ考え方であるので、興味がある向きには是非一読を勧めたい。
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患者さんと医療者の間には、医療に関する情報に対してかなりの隔たりがあります。以前はこの隔たりがあるために、医療に関してはパターナリズム(父権主義=医療の専門家である医師に全てを委ねる一方的な関係)が当たり前でした。しかし最近ではインフォームド・コンセント(説明と同意)という考え方...
患者さんと医療者の間には、医療に関する情報に対してかなりの隔たりがあります。以前はこの隔たりがあるために、医療に関してはパターナリズム(父権主義=医療の専門家である医師に全てを委ねる一方的な関係)が当たり前でした。しかし最近ではインフォームド・コンセント(説明と同意)という考え方が普及し、患者さんと医療者は対等であり、どんな医療を受けるかという選択は、患者さん自身にあるという時代に入りました。これは、患者さんが納得のいく治療方法を選択できるという点では、画期的な転換だったと思います。しかしその一方で、患者さんは、不慣れな医療情報を収集し、それを分析するという自主性とその手段を持たなくてはいけなくなったという意味でもあります。 普段健康であれば病気や医療の情報は全く気にしません。しかし、病気はいつやってくるかわかりません。その病気の襲来のとき慌てないように、病気についての知識や、治療方法の選択をするための情報収集手段は、学んでおく必要があると思います。本書の著者も語っているように、人間の身体は不確実性をもっていますので、必ずしも同じ治療が自分にも効くとは限りませんが、その治療方法を“自分で”選択するところに、自分の生命への尊厳があり、そこに肯定的に生を選択する“納得”が生まれるのだと思います。 本書はタイトル通り、医療情報を収集するためのガイドとなっています。「英語の論文まで読むのか!」と思われるところもありますが、逆に言えば、健康・医療・病気の情報が、一般の人にも手にしやすい時代になったということで、かなりの専門的な知識まで徹底的に収集できるということで、ここまで細部にわたるガイドはありがたいものです。 東洋医学・鍼灸医学を実践するものにとっても、このガイドはとてもありがたいものです。“東洋医学・鍼灸医学だから現代医学の知識は知らなくてはいい”というのは、時代の要請に沿っていません。病気の中身を知ること、健康情報をより分ける方法など、医療としての東洋医学・鍼灸を目指すものとして、本書は、心得ておきたい医療情報の収集法が系統立てて多数掲載されています。
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貝原益軒は「医は仁術なり」と言った。かつて医者は俗人が知り得ない広い知識と高い志を持って人々を救ってくれる、そんな存在だった。今はどうだろう。インターネットの普及により、医療情報は公開され、医学はめまぐるしく変化・発展し、ひとつの病に対する治療法もひとつではなくなってきた。「あな...
貝原益軒は「医は仁術なり」と言った。かつて医者は俗人が知り得ない広い知識と高い志を持って人々を救ってくれる、そんな存在だった。今はどうだろう。インターネットの普及により、医療情報は公開され、医学はめまぐるしく変化・発展し、ひとつの病に対する治療法もひとつではなくなってきた。「あなたはどの治療をお望みですか」と医者に患者が訊かれる時代。本書では、あなたにピッタリの、質の高い情報を手に入れるテクニックを伝授。
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