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60日間同居人 の商品レビュー

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母と姪が醸し出す独特の不思議な雰囲気

とてつもなく甘くて軽やかな雰囲気は、強いて例えれば綿菓子のような感じ(?)ベタつく甘さがあってふわふわしてる……そんな何とも不思議な作品である。まず、やや大仰で古風な地の文が独特。意識的に書いているのか、こうした文体が好みなのか、あるいは作者が年配なのか判別しかねるが、割と流麗な...

とてつもなく甘くて軽やかな雰囲気は、強いて例えれば綿菓子のような感じ(?)ベタつく甘さがあってふわふわしてる……そんな何とも不思議な作品である。まず、やや大仰で古風な地の文が独特。意識的に書いているのか、こうした文体が好みなのか、あるいは作者が年配なのか判別しかねるが、割と流麗なのに何か引っ掛かるような不思議な書き方である。主人公の担任教師でもある姪のセリフ回しも異彩を放つ。馬鹿丁寧な謙遜の中に飄々とした皮肉が交じる語り口は、ラノベでこの娘を知っていれば納得のキャラである。ただ、教師らしさはほとんどなく若干オヤジギャグ風味がある。そしてそれは主人公も同様。14歳の主人公は幼いのだが、特に姪との「初めて同士」をやり遂げ、親密さが増して軽口を叩き出す頃からセリフにどことなくオヤジが若作りして喋っているような感じがしてくる。そして母。いろいろとフリーダム過ぎる母は『危険な訪問者 未亡人叔母の部屋(著:秋月耕太)』での免疫が無かったらかなりの驚きだったと思われる強烈なキャラ。しかしこの何でもアリな性格によって実の息子を誘惑する動機や必然性といったものがやや希薄になってしまった部分もある。ラヴのみで押し切っているからである。愛に勝るものは無いと言えばそれまでだが。 ストーリーは無いに等しい。そして肝心の情交シーンが、特に姪のセリフ回しでスポイルされてしまっている。描写も簡潔で少し物足りない。母も甘えるしおねだりもするが、ここまではっちゃけているならば良い意味でもっと爛れた肉欲を貪ってほしかったように思った。 誘惑第4世代だそうだが、思い付くままにざっと遡ってみるとこんな感じか。 ←新堂・楠木・弓月・神瀬・芳川・秋月・宮園・如月←西門・牧村・鏡・櫻木←鬼頭・高【敬称略】 うん、錚々たる面々だ。この系譜に名を残せるか、次作以降でもお手並みを拝見したい。

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