朗読のススメ の商品レビュー
朗読には技術、型として姿勢、腹式呼吸、声圧が大切 それ以上に大切な事は伝えたいことをイメージすること 「だれが、だれに、どこで、何を、どう」を伝えるかということ、それを頭だけでなく、からだの細胞すべてを揃えること さらにその人物が何を幸せかと考え、行動する、幸福願望を知ること そ...
朗読には技術、型として姿勢、腹式呼吸、声圧が大切 それ以上に大切な事は伝えたいことをイメージすること 「だれが、だれに、どこで、何を、どう」を伝えるかということ、それを頭だけでなく、からだの細胞すべてを揃えること さらにその人物が何を幸せかと考え、行動する、幸福願望を知ること そうすることで、感情が生まれ、間も、声も生まれてくる 朗読は音読と違って、わかった、知ったという頭の理解ではなく、体をとおした理解になっていく
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※このレビューにはネタバレを含みます
いろんな人が勧めている本。 俳優の、心構えを始めとした、なすべきこと、思考し続けるべきことを明言化してくれている大先輩の本。 朗読者に限らず、「演じるとはどういうことか」「プロの仕事とはなにか」ということも書かれている。
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(波平さんの声をやっている)永井一郎が本を出しているなんて知らなかった。読むでしょ、それは! 単なる声の出し方という話ではなく、体全体でイメージすること、「細胞のベクトルを揃える」といったことが書かれている。 読んでいて印象に残ったのが、教養の深さ。言葉遣いに出ますね、そう...
(波平さんの声をやっている)永井一郎が本を出しているなんて知らなかった。読むでしょ、それは! 単なる声の出し方という話ではなく、体全体でイメージすること、「細胞のベクトルを揃える」といったことが書かれている。 読んでいて印象に残ったのが、教養の深さ。言葉遣いに出ますね、そういったことは。素晴らしい方です。
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この本はすごい本だと個人的に思う。とてもむずかしい内容を読者に還元するつもりでとても平明に書かれている。朗読の本であるが、表現することをする人にとってはとても勉強になるテキストだと思う。朗読に興味があって読んだが表現だけに留まらない深さを携えた作品だと思う。多くの表現者に読んでも...
この本はすごい本だと個人的に思う。とてもむずかしい内容を読者に還元するつもりでとても平明に書かれている。朗読の本であるが、表現することをする人にとってはとても勉強になるテキストだと思う。朗読に興味があって読んだが表現だけに留まらない深さを携えた作品だと思う。多くの表現者に読んでもらいたい。そういう本だった。
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文字からのイメージの中に立ち、その人になり話す。単語を切り取らずに、現実のように感じられるまで想像の世界を作り、入り込む。著者の朗読とはそういうことだ。 演技という言葉を聞くと、芝居じみて大袈裟な動きをイメージして近づきがたい感じがする。自分が朗読してみようとしたときにも、そうい...
文字からのイメージの中に立ち、その人になり話す。単語を切り取らずに、現実のように感じられるまで想像の世界を作り、入り込む。著者の朗読とはそういうことだ。 演技という言葉を聞くと、芝居じみて大袈裟な動きをイメージして近づきがたい感じがする。自分が朗読してみようとしたときにも、そういうイメージが反射的に出てくる。 どこまでがそう呼べるのか境目は曖昧だが、技術を身につけた上で自由になって、イメージの中に立つ。その境地には簡単に辿り着けないけれど、命がけで登ってきた大きな柱からジャンプし、もっと高みへ向かうイメージはできる。 自分の感覚やイメージを他者に伝えるのは難しい。伝わっているか確かめるのも難しい。声がそうであるように、自分に聞こえる自分の声と他者に聞こえる自分の声は違う。基本的にミスコミュニケーションだ。作家は文章にして、声優は声にして伝えようとする。何度もフィルターを通って受けとる人のフィルターで感知される。それがさらに先へ伝わっていく。体を楽器として感覚を必殺技にして、表現する仕事をしているのが羨ましい。20161107
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昨年惜しまれつつ亡くなつた永井一郎さんが、朗読の意義について熱く語つてゐます。 「はじめに」の冒頭で、いきなり「ひどい世の中になりました」と、どきりとさせられる書き出しであります。老若男女、日本でも海外でも皆、心を失ひかけてゐると。そんな世の中におすすめなのが朗読なのださうです。...
昨年惜しまれつつ亡くなつた永井一郎さんが、朗読の意義について熱く語つてゐます。 「はじめに」の冒頭で、いきなり「ひどい世の中になりました」と、どきりとさせられる書き出しであります。老若男女、日本でも海外でも皆、心を失ひかけてゐると。そんな世の中におすすめなのが朗読なのださうです。無論朗読をすれば即、世直しに繋がる訳ではありますまいが、心のみならず身体にも好影響を与へる朗読といふものに、ちよつと注目してみませう。 現在の読書は、黙読が当り前と思はれてゐますが、それは近代以降のこと。明治大正期あたりは、大人でも音読をしてゐたさうです。時代が下がるに連れて、音読は子供が練習の為にするものと認識されるやうになり、大人が音読すると何となく恥ずかしくなつてきました。 これは、多分「振り仮名」とも関係してゐると存じます。昔の読物は、基本的に漢字に振り仮名が付いてゐました。お陰で子供でも、難しい漢字を読めたのであります。 現在の文章には、基本的に振り仮名が付いてゐませんね。遠慮せずに付ければ良いのに。さうすれば当用漢字とかは無意味になります。漢字の制限も愚策であります。まあ、ここではその話はいいけど。 「第1章 声について」では、良い声を出すにはどうするか。姿勢や呼吸法・声圧はどうかなどを論じてゐます。プレッシャーなど精神的な要素で、声は変つてしまふやうです。 「第2章 自分の朗読とは」で、声優として確固たる地位を築くきつかけとなつた仕事を振り返つてゐます。 「第3章 朗読の基礎的技術について」では、「形」を学ぶことの重要性を説きます。共通語の「形」、無声音や鼻濁音、それぞれに「形」があり、それらを軽視しては応用も効かぬやうです。 「第4章 技術とイメージのはざま」では、漢字の読み方ひとつでまるでイメエヂが違ふことが述べられてゐます。 私は「ワタシ」か「ワタクシ」か、日本は「ニホン」か「ニッポン」か。川端康成『雪国』の冒頭の単語は、コッキョウと読むのか、クニザカヒと読むのか。黙読では見過ごされてゐたことが、いざ音読をすると興味深いことが分はかつてきますね。 「第5章 解いておきたい誤解」。識者の中でも「女性の声は朗読に向かない」といふ愚論を述べる人がゐるさうです。そりや確かにひどい誤解ですな。 「第6章 技術を超えて」は、永井一郎氏が朗読を通じて世間に訴へたいことが伝はります。「間」についての考察は凄味さへ感じさせます。「個性」についての意見は、我が意を得たり、と嬉しくなります。本当に、無責任に「個性」といふ言葉が独り歩きしてゐます。人と違ふ、目立つたことをすることを即ち個性的だとする風潮にはうんざりするのであります。 本書を読み通すと、勿論朗読を試みたい人にとつて実に参考になる内容だと存じますが、それ以上に永井氏が「これだけは読者に伝へたい!」と、まるで遺言のやうに「心」に訴へる一冊と申せませう。 デハデハ、今夜はこれでご無礼します。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-585.html
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2014年に他界された永井一郎さんのエッセイ集。サザエさん、機動戦士ガンダム、YAWARA!、らんま1/2…誰もがどこかで声を聞いたことがあると思います。タイトル通り朗読をテーマにしたエッセイですが、どうやったら上手な朗読が出来るかを解説する、いわゆるハウツー本ではなく、表現する...
2014年に他界された永井一郎さんのエッセイ集。サザエさん、機動戦士ガンダム、YAWARA!、らんま1/2…誰もがどこかで声を聞いたことがあると思います。タイトル通り朗読をテーマにしたエッセイですが、どうやったら上手な朗読が出来るかを解説する、いわゆるハウツー本ではなく、表現するとは何かまで掘り下げて、永井さん自身の俳優・声優経験や表現に対する考え方をわかりやすくまとめられています。朗読以外にも応用できそうな考え方がたくさんありました。読んでいると永井さんの声で脳内再生されてしまう、そんな1冊です。
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朗読の教科書というより朗読の一般的なイントロダクションと著者の朗読・演劇に対する考えについて書いた本、という印象です。コラム集ですからね。 朗読のメソッドを詳しく学びたいならほかの本にしたほうがいいでしょう。 この本を通して役者永井一郎がどんな人間なのか、どういう仕事をしてきた...
朗読の教科書というより朗読の一般的なイントロダクションと著者の朗読・演劇に対する考えについて書いた本、という印象です。コラム集ですからね。 朗読のメソッドを詳しく学びたいならほかの本にしたほうがいいでしょう。 この本を通して役者永井一郎がどんな人間なのか、どういう仕事をしてきたのかを知ることができます。
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【本の内容】 今、朗読が人気です。 子供への読み聞かせから始まり、朗読愛好会が様々な所で開かれています。 しかし声だけで作品を表現するのは難しい。 本書では、従来とは全く異なる方法で、その秘訣を教えます。 シンプルな表現だからこそ、人間の本質を捉える想像力が大切。 朗読...
【本の内容】 今、朗読が人気です。 子供への読み聞かせから始まり、朗読愛好会が様々な所で開かれています。 しかし声だけで作品を表現するのは難しい。 本書では、従来とは全く異なる方法で、その秘訣を教えます。 シンプルな表現だからこそ、人間の本質を捉える想像力が大切。 朗読愛好家必携の一冊としても、感性豊かなお子さんを育てたいご両親にもお薦めです。 [ 目次 ] 第1章 声について 第2章 自分の朗読とは 第3章 朗読の基礎的技術について 第4章 技術とイメージのはざま 第5章 解いておきたい誤解 第6章 技術を超えて 自在に飛ぶ―あとがきにかえて [ POP ] なるほど! 何度もひざを打ちながら読んだ。 赤ちゃんの声が大きいのは、人によく思われたいなどのプレッシャーがないから。 人の目や評価を気にせず、自分を捨てることが、朗読では大切だ、というくだりになるほど。 野球選手は〈打率三割で天才ということは、十回に七回失敗してもなお天才ということです。 気が楽になりますね〉という一節にもなるほど。 「あ」だけでは意味はないが、「あ、お母さんだ」という時の「あ」は、イメージの持ち方次第で、実に豊かな表現になるという説明にも納得した。 1969年の放送開始以来、「サザエさん」の波平役を務める著者による本書は、何もないところに声だけでイメージの世界をつくる朗読では、人間の本質をとらえる想像力が大切だ、と説く。 紋切り型の思い入れたっぷりの朗読を否定する言辞は痛烈で、〈イメージが貧困だから思い入れてしまうのです〉。 波平の「バカモン!」という声が響いてきそうだ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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