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きみが選んだ死刑のスイッチ の商品レビュー

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20件のお客様レビュー

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2020/06/14

犯罪は憎い。一生を持って償うべく重い判決が降りて欲しい。 でも、冤罪が存在する限り、死刑制度は危険。冤罪が生まれるメカニズムを解くことが一番大事だと、中学校の頃からずっと思い続けていました。 免田事件や甲山事件など、長年の裁判の上無罪となった事件は、ギリギリのところの運と支援と被...

犯罪は憎い。一生を持って償うべく重い判決が降りて欲しい。 でも、冤罪が存在する限り、死刑制度は危険。冤罪が生まれるメカニズムを解くことが一番大事だと、中学校の頃からずっと思い続けていました。 免田事件や甲山事件など、長年の裁判の上無罪となった事件は、ギリギリのところの運と支援と被告人の健康がなければ、有罪になった可能性があります。 なぜ冤罪が起きるのか。 松本サリン事件で逮捕された男性が弁護士に言われた言葉が掲載されていて、合点がいきました。「警察は犯人を作るところなんだよ」 私は2時間サスペンスを見るのが好きですが、ほとんどのドラマで、2時間の間で誤った容疑が生まれます。 容疑を晴らすために、名探偵や名刑事が存在し、絶対に冤罪でドラマが終わらないことがわかっているから安心してみれるのですが、現在の社会ではこうはうまくいかないことが多いだろうと都度感じています。 昨今、検察のトップの不祥事が大きく報道されました。厳しく隙のない立証をすべき立場であるべき方です。三権分立が破られ、国家が司法に歪曲して介入しているように見えました。 昨今の日本のワイドショーは、冤罪推定無罪を踏まえて報道すべきところを、無責任に情報をリリースしています(判決が下りるまでは、犯人という言葉は使うべきではない) 自分も含め誰しもが、もしかしたら冤罪被害者になる可能性はあります。弁護人と接見できない代用刑事施設があり、取り調べ官が勝手に調書をまとめることが存在する限り。 この本は死刑についてどう思うかを問う本ではありますが、三権分立、刹那的なマスコミのあり方について思考を深めることができます。 個人的には、極東裁判を取り扱ったところが面白かったです。東條英機元首相の太平洋戦争ー死刑までの動きと心情、知りませんでした。 戦争は扇動で生まれるものだと感じました。 ワイドショーはもう見なくないな。。

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2017/03/23

死刑制度や裁判員制度についての本。ルビがあるので小学校高学年から読める。中学生あたりにもおすすめしたい。

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2013/05/02

僕は死刑存置国の国民は殺人者だとおもう。法律で罪にならないから殺人犯ではない。だから読んでみた。だから死刑をやめろという結論には達していない。

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2013/02/06

(2013.02.06読了)(2013.01.30借入) 裁判員制度についての解説書だと思ったのですが、裁判員制度の導入の前に警察の取り調べの方法や裁判での供述書偏重など、改めることが必要じゃないのか。死刑制度の廃止が必要ではないのか。マスコミの取り上げ方が現実に添った客観的なも...

(2013.02.06読了)(2013.01.30借入) 裁判員制度についての解説書だと思ったのですが、裁判員制度の導入の前に警察の取り調べの方法や裁判での供述書偏重など、改めることが必要じゃないのか。死刑制度の廃止が必要ではないのか。マスコミの取り上げ方が現実に添った客観的なものではない。裁判で有罪が確定するまでは、容疑者の犯人扱いはやめるべきじゃないのか。といった、司法制度の批判がしたかったという感じの本です。 裁判員制度ではなく、司法制度の問題点を知りたい方にお勧めの本というところです。 国家の必要性、民主義の必要性、罪刑法定主義、等、基本的なところから説明しているので、予備知識がない人でも、理解が可能なようになっている親切な本です。 【目次】 「○○くんが、こんな悪いことをしました。」 第1章 罪と罰 第2章 冤罪 第3章 裁判員制度 第4章 死刑 ●ルール(20頁) できるだけ安全で平等で豊かな社会生活を、できるだけ多くの人が営むため、この社会にはルールができた。 ●国家(49頁) 一定の限られた地域内に住む人たちの集団が、自分たちの生命の安全と生活の保障を求めて形成した政治的な共同社会 ●民主主義(61頁) 基本的人権の尊重、国民主権の原則、普通選挙の実施、これらがしっかりと保障されることで、民主主義は実現される。 ●国家や政府の必要性(63頁) ①もしも国家や政府などが存在しない社会があるとしたら、人は自分の命や財産を守るために、自ら武装せねばならなくなる。 ②その結果、多くの人が武器を持つようになる。 ③ならばその社会は、かえって危険なものとなる。 ④だからこそ安全な生活を守るため、人は自分で自分の身を守る権利の一部を放棄して、武器を捨てねばならない。 ⑤また武器を捨てることは、すべての人が一斉にやらなければ意味がない。 ⑥すべての人に武器を捨てさせるためには、すべての人が従う共通の権力が必要になる。 この権力が政府や国家だ。 ●無罪推定原則(84頁) 誰であろうと有罪と裁判所で宣告されるまでは無罪であると推定される ●日本の非常識(91頁) 「容疑者の顔や名前が当たり前のように画面に出ていました。韓国ではよほど重大な事件でないかぎり、こんな扱いは考えられません」 ☆関連図書(既読) 「裁判員法」船山泰範・平野節子著、ナツメ社、2008.06.09 「裁判長!おもいっきり悩んでもいいすか」北尾トロ・村木一郎著、文藝春秋、2009.05.15 「あなたが裁く!「罪と罰」から「1Q84」まで」森炎著、日本経済新聞出版社、2010.11.05 (2013年2月6日・記)

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2012/06/03

中学生以上すべての人のよりみちパン・セシリーズなのでとても読みやすいです。しかも勉強になる。お役所のHPより情報満載。 司法についての基礎・基本から裁判員制度そして死刑についてかかれてます。 面白いというやりはぜひしてほしいことばかり。 「罪刑法定主義」 「無罪推定原則」 ...

中学生以上すべての人のよりみちパン・セシリーズなのでとても読みやすいです。しかも勉強になる。お役所のHPより情報満載。 司法についての基礎・基本から裁判員制度そして死刑についてかかれてます。 面白いというやりはぜひしてほしいことばかり。 「罪刑法定主義」 「無罪推定原則」 「代用監獄」 「死刑とメディア」 などなど とにかく、裁判員制度に召集される可能性のある全国民にいま知ってほしいことばかりです。

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2012/04/05

民主主義のなりたちや、裁判員制度、冤罪、死刑について、子供向けにかかれた本。 法令と憲法の関係や、主権、国家の必要性、新自由主義。 とてもわかりやすかったし、興味がわいた。 本当は常識で、知っておかなければならないことだろうけど。 ただラストの死刑の章がヘビーだった。首をか...

民主主義のなりたちや、裁判員制度、冤罪、死刑について、子供向けにかかれた本。 法令と憲法の関係や、主権、国家の必要性、新自由主義。 とてもわかりやすかったし、興味がわいた。 本当は常識で、知っておかなければならないことだろうけど。 ただラストの死刑の章がヘビーだった。首をかしげる個所も多かった。 著者も、ひとつの視点であることを強調していたので、「なるほど、こういう考え方があるんだ」ってスタンスで読み切りました。

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2012/02/19

わかりやすさに気をつける。わかりやすい情報にはたくさんの部分が切り捨てられている。 裁判員制度や死刑制度に多くの考えるべき問題があることがわかった。

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2012/01/24

先日の新聞より。 新しい大臣が 「死刑執行のハンコを押すのはいやなことだけどがんばって押します」 というような発言をしたことに対して そうじゃない、 そもそもハンコを押す必要があるのかというところから考えるべきだという意見の記事があった わたしもそう思う この本で書かれてい...

先日の新聞より。 新しい大臣が 「死刑執行のハンコを押すのはいやなことだけどがんばって押します」 というような発言をしたことに対して そうじゃない、 そもそもハンコを押す必要があるのかというところから考えるべきだという意見の記事があった わたしもそう思う この本で書かれているように 人は間違えるし とんでもない悪いことをした人は死刑で当たり前という風潮は怖い 死刑の是非や裁判員制度について いままでのように無関心でいられなくなった。

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2011/09/21

『いのちの食べ方』『世界を信じるためのメソッド』同様とてもわかりやすく、「自分でちゃんと考えてみて」「目を反らさず現実を直視しよう」という姿勢が貫かれていてとても良かったです。「裁判員制度」「罪」「罰」「死刑」について、読む前と読んだ後では私とそれらの距離が随分縮まったと思います...

『いのちの食べ方』『世界を信じるためのメソッド』同様とてもわかりやすく、「自分でちゃんと考えてみて」「目を反らさず現実を直視しよう」という姿勢が貫かれていてとても良かったです。「裁判員制度」「罪」「罰」「死刑」について、読む前と読んだ後では私とそれらの距離が随分縮まったと思います。子どもだけでなく大人にも読んで欲しい一冊です。親子で読んで感想を述べ合うのもいいと思います。死刑がどのように行われているのか、裁判員制度はどうして決まったのか、そもそも裁判とは何か・・・大人もちゃんと知らないことが順を追って丁寧に書かれています。(導入の漫画(ホームルーム)も身近なテーマでいいです。)死刑の描写や世界によって容疑者の報道の仕方が違うことは私にとってショッキングで、この本を読まなければ知りえませんでした。また、「罪刑法定主義」「無罪推定原則」という言葉も初めて知りました。この本は私たちが(意識的にも無意識的にも)いかに裁判や人を裁くことについて目をそむけているかを教えてくれ、(裁く側になった時)「きみが選んだ」死刑のスイッチの重みを教えてくれます。最後に森さんは「これは僕の意見。僕は思いきり自分の意見を書いた。あとはあなたが考えること。」と念を押しています。裁判というテーマですが、私たちに「もっと自分の力で考えて」と警告してくれているような気もします。

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2011/05/29

比喩的な意味での死刑のスイッチかな?と思っていたけど、ダイレクトにリアルに考えてみてください、と。 考えてみたけども、私は押せないな。 という事は、日本の死刑の制度、裁判の制度について、もう少し考えないといけないな、と。 それだけにとどまらず、国家とは、法律とは、個人の暴力、国の...

比喩的な意味での死刑のスイッチかな?と思っていたけど、ダイレクトにリアルに考えてみてください、と。 考えてみたけども、私は押せないな。 という事は、日本の死刑の制度、裁判の制度について、もう少し考えないといけないな、と。 それだけにとどまらず、国家とは、法律とは、個人の暴力、国の暴力、物事のいろいろな側面、単純化の危険性・・・、いろいろな問題が盛り沢山でした。

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