会社がない! の商品レビュー
社会生活を送っていれば、どこそこの会社が倒産したと言う話を耳することや、あるいは不運にもご自身の勤務先が倒産したという方もおられるでしょう。 本書はこの倒産をテーマにしており、倒産やその後の処理についての基礎知識に始まり、経営者、従業員、保証人、取引先と言った、それぞれの立場にお...
社会生活を送っていれば、どこそこの会社が倒産したと言う話を耳することや、あるいは不運にもご自身の勤務先が倒産したという方もおられるでしょう。 本書はこの倒産をテーマにしており、倒産やその後の処理についての基礎知識に始まり、経営者、従業員、保証人、取引先と言った、それぞれの立場における法的な義務・権利、対処方法等について解説がなされています。 色々と興味深い内容が記載されており、例えば ・倒産と言う言葉は一般用語であり、「企業が経営難に陥り、正常な経営活動が行えなくなること、またはその様な事態を処理するための法的手続き」を"総称"したもの ・倒産には企業の再建を目指すものと、清算(=会社消滅)を目指すもの、そして関係者が話し合いで今後の事を決める任意整理の3種類ある。 ・任意整理に関する法律は無いが、再建に関しては会社更生法、民事再生法の2つ、清算に関しては破産法、会社法の2つの法律がある。 と言った法的な基礎知識や ・東京地裁には全国の倒産案件を引き受ける、倒産の法的手続きを専門とする「倒産部」があり、地元で手続きを進めるよりも早く終わる可能性がある。 ・自己破産しても現金99万円まで、預貯金などは20万円までと合計119万円までのお金をキープすることが出来、その他、生活に必要な家財道具も確保できる(ただしテレビは29インチ以下等の条件があり) ・給料が未払いの場合、独立行政法人・労働者健康福祉機構の「未払い賃金の立替払い制度」により、未払い分の8割が支払われる(ただし諸条件をクリアする必要があり) ・保証人には返済義務を突っぱねる事が出来る催告の抗弁と、元々の借主に借金を返済する能力有と証明された場合に借主が返すべきと主張できる検索の抗弁の2つの権利があるが、連帯保証人の場合はそれらが一切なく、問答無用に返済義務が課せられる。 等と言った各当事者の立場に立った具体的な解説も記載されています。 これらの他に従業員向けの自分の勤務先の倒産リスクを図るチェックリストが載っている等、ノウハウ本的な側面が強い本となっています。 この様に具体的で役立つ内容が多く載っているのですが、本書の出版が2009年という事もあり、例えば既に終了している緊急保証制度の活用を勧めている文章が有る等、残念ながら改訂が必要な箇所があります。 しかし、少なくとも倒産に関する法的知識に乏しい(私も含めて多くの方がそうではないかと思います)場合、基礎知識から自分の立場に適した対処方法等まで分かりやすく解説されている本書はとても役立つのではないでしょうか。 今、倒産(やその危機)に苦しんでいる方はもちろん、少なくとも近い未来には倒産の憂き目にあう可能性がない方も、備えあれば憂いなしと言った感じで一読してみるのも良いのではないかと思います。 ご興味をお持ちになられればぜひ。
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衝撃的なタイトルだが、会社に勤務する者なら知っておいて損の無い1冊。 経営陣としても読むべき、 総務系の皆さんも読むべき、 そしてすべての社員も読むべき、 そんな1冊。 ただ大事なことは、会社が無くならないように経営することであり、こうならないために全員がそれぞれ何が出来る...
衝撃的なタイトルだが、会社に勤務する者なら知っておいて損の無い1冊。 経営陣としても読むべき、 総務系の皆さんも読むべき、 そしてすべての社員も読むべき、 そんな1冊。 ただ大事なことは、会社が無くならないように経営することであり、こうならないために全員がそれぞれ何が出来るか?を尽き詰めたい。
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