『罪と罰』ノート の商品レビュー
【読書その97】亀山郁夫氏による罪と罰の新解釈。同氏による本をいくつか読んでいるせいか、非常にすんなり解釈に入るこむことができて、また罪と罰に対する新しい読み方を知った。再度ドストエフスキーの違う本も読んでみたい。
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本痴【ほんち】さんがゆく! 第一痴 『罪と罰』ノート 亀山郁夫 この間ものの本を読んでいたらば、著名な評論家?の方が、アマゾンなどでいろいろな感想文を見かけるが、いわゆる現代の流行作家ばかりを追いかけて、古典の基本をおさえていない人はいかがなものか、のようなコメントが。 どき...
本痴【ほんち】さんがゆく! 第一痴 『罪と罰』ノート 亀山郁夫 この間ものの本を読んでいたらば、著名な評論家?の方が、アマゾンなどでいろいろな感想文を見かけるが、いわゆる現代の流行作家ばかりを追いかけて、古典の基本をおさえていない人はいかがなものか、のようなコメントが。 どき。 宮部みゆきさんや道尾秀介さん、東野圭吾さん辻村深月さん大好きです。それがいけないとはいわれてないけど、でもそうか、あたし、古典、読んでないなあ、あるいは読んでもすっからかんに忘れてる。『罪と罰』あれえ、太陽が眩しくて人を殺す話?(それはカミュの異邦人です!)いやじゃないか、えっとあれか、兄弟の親殺し?(近づいたけどそれはドストエフスキーの別の作品ね、カラマーゾフの兄弟)てな具合です。お粗末。 ロシアねえ。 まず、人の名前が覚えられない。長いのよ。しかもあだ名にしないで!ムリ! この『罪と罰』も、長い話だから登場人物多いんだろうなあ、しかもあれでしょ、長い割には要約すると、「優秀な若者が金貸しの老婆を殺害して、苦悩の果てに自首する」だったよね?えーそれがなんでそんな長いの?それにさあ、ロシア文学って食べ物が美味しく書かれてないんだよねー って感じの印象しかなく。 で、思いつきました。 ゲーム買う前にゲームレビュー読むみたいに、「攻略本」読めばいいじゃん! ということで手にとったのが、本書。日本の第一人者だしこれなら安心してあらすじというなればステージごとのイベント紹介と攻略法が書かれているわけだ。やったあ楽勝。 これで本チャン前に、予習してのぞめるぜ!という。 なので、本を知らない音痴=オンチならぬ本痴=ホンチさんこと私が、攻略本を読み解く企画を立ち上げました。 今回の攻略本は、亀山郁夫氏の『罪と罰』ノート。 読みながら、そこで言及されている登場人物をメモしてゆき、ポイントになることも合わせてメモ。これを暗記カードとして売られているA6用紙いちまいに収めてく。別に受験生じゃないけど一枚にしとけば、実際に原作を読むときに(読むかはわかんないけど笑)文庫本でもこれを一枚挟めば読みやすいだろうと。 で、あたしなりにもし今後『罪と罰』を読むとしたら気をつけたいポイントをまとめました。 ・数字に注目。13や30など、随所に出てくるらしい。例えば書かれている物語は、エピローグを除くと正味13日間で終結するといった具合 ・ドストエフスキーさんは幾重にもストーリーを書いて、チラ見せするのが好きらしい。ソーニャが初めて寝たのは誰か、マルメラードフの死因は事故が自殺かなど、なぜソーニャの母カテリーナは、狂死?の前に政府の高官であるイワンに直談判できたのか?ある補助線でがらっとストーリーは輻輳するかも? ・主人公ラスコーリニコフとの対比で置かれているのは父の位置にもあるスヴィドリガイロフ。実際のドストエフスキーは父に反発していたとの洞察もあるが、ラスコーリニコフにはスヴィドリガイロフを憎悪する能力が欠けている ・主人公の恋人?のソーニャに強く紐づくのが、主人公が偶発的に手にかけてしまうリザヴェータ。彼女にはソーニャを通じた母としての位置付けと、加えて神のモチーフも与えられている。つまり物語には、母殺しと神殺しが投影されている。 おー。なんかそう聞くとこれ、あたしの大好きな推理小説ばりに、複雑に作者の計算と謎解きがちりばめられてるじゃないですか。 なんだ、古典って、事件性がなくて平坦で、心情を読み取れないと楽しめないのかと思ってたけど、これはいけるかも。 もし読んだら感想書くけどとりあえずは、攻略本を先行で読んで、ほんとに読みたい古典を探す、この方式で行きます!
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文庫版の読書ガイドの補強的資料。 個人主義の台頭、フーリエ主義、スヴィドリガイロフの位置づけ等々は参考になった。
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亀山氏の評論を読んで、ドストエフスキーの著作に触れた。 哲学的な考察を含んでおり、読了後の感想には個々で異なるものがあがるのではないだろうか。 亀山氏訳語による光文社文庫のものも先日やっと読み終えた。 一回読んだだけでは、まだ咀嚼しきれないもの。何度か読み返してはじっくり考えてみ...
亀山氏の評論を読んで、ドストエフスキーの著作に触れた。 哲学的な考察を含んでおり、読了後の感想には個々で異なるものがあがるのではないだろうか。 亀山氏訳語による光文社文庫のものも先日やっと読み終えた。 一回読んだだけでは、まだ咀嚼しきれないもの。何度か読み返してはじっくり考えてみたい。
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[ 内容 ] 人を殺すことはなぜ許されないのか、ラスコーリニコフはこの物語の後、ひとりの人間として甦ることができるのか。 人間存在の根源についてどこまでも考え抜いた作家、ドストエフスキー究極の主題に挑む渾身の一書。 一文一文との格闘から生まれた新解釈、亀山=ドストエフスキーの真骨...
[ 内容 ] 人を殺すことはなぜ許されないのか、ラスコーリニコフはこの物語の後、ひとりの人間として甦ることができるのか。 人間存在の根源についてどこまでも考え抜いた作家、ドストエフスキー究極の主題に挑む渾身の一書。 一文一文との格闘から生まれた新解釈、亀山=ドストエフスキーの真骨頂。 [ 目次 ] 序論(一八六五‐六六年、『罪と罰』の時代 小説の誕生 『罪と罰』の起源) 本論(屋根裏部屋の「神」 引き裂かれたもの ナポレオン主義または母殺し 棺から甦る バッカナリアと対話 運命の岐路 愛と甦り) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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