伊勢神宮 の商品レビュー
伊勢神宮 魅惑の日本建築 (和書)2010年08月14日 23:08 井上 章一 講談社 2009年5月15日 柄谷行人さんの書評をみて読んでみました。 とても面白かった。 その姿勢がとても勇気づけられる気がしました。 題名だとちょっと保守的な内容かと思いましたが、全く...
伊勢神宮 魅惑の日本建築 (和書)2010年08月14日 23:08 井上 章一 講談社 2009年5月15日 柄谷行人さんの書評をみて読んでみました。 とても面白かった。 その姿勢がとても勇気づけられる気がしました。 題名だとちょっと保守的な内容かと思いましたが、全く反対です。 人も外見では解らないように本も外見では解らない。 その反対さが、とても素晴らしい。 反対というところが、矛盾を絶えず意識し続けるという感じでとても有益です。 なんだか読むと勇気づけられる。 お勧めします。
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ジャズピアノもひける、異能の建築評論家による神宮の論説文。 この方の文体は、字面の白さにおいて特徴的だ。地元で錬成をとげたひらがな使用を漢語よりも優先しようという文体は、京都的というか。今回もそれに準じている。 この本を読んだのは、朝の神宮に向かう前のマンガ喫茶だ。内宮の鳥居に映...
ジャズピアノもひける、異能の建築評論家による神宮の論説文。 この方の文体は、字面の白さにおいて特徴的だ。地元で錬成をとげたひらがな使用を漢語よりも優先しようという文体は、京都的というか。今回もそれに準じている。 この本を読んだのは、朝の神宮に向かう前のマンガ喫茶だ。内宮の鳥居に映える日の出を拝むため、最終で下りた私鉄駅から数キロ先の伊勢まで向かう道中で泊まったのだった。 おもいつきの一興として決めた「お伊勢参り」にて、本書のラフな文体は、気もそぞろな心境と相性があった。
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この著者が建築専門だとは全く知りませんでした。「美人論」、阪神ファンであまりにも有名なユニークな関西弁の人です。この本もユニークな書き方ですが、内容としては伊勢神宮が7世紀から20年おきの式年遷宮を繰り返し、当時の建築様式を今に伝えているということから、その時代の建築を探るもので...
この著者が建築専門だとは全く知りませんでした。「美人論」、阪神ファンであまりにも有名なユニークな関西弁の人です。この本もユニークな書き方ですが、内容としては伊勢神宮が7世紀から20年おきの式年遷宮を繰り返し、当時の建築様式を今に伝えているということから、その時代の建築を探るものです。明治の皇国史観が建築史の研究にも影を落としており、アーネスト・サトウは建物をみすぼらしいと感じていた!が日本の素朴な信仰を示していると思ったとか、似た建物が東南アジアにあるということで日本人の北方・南方起源説にまで話が発展します。1976年に史跡指定されたという和泉市・泉大津市の建物跡(池上曽根遺跡)の復元姿が、弥生時代の建物を立派にしたいという飛んでもない考え方から変質してしまっている?また東大・京大の建築科の主導権争い、など、やはりユニークな主張の数々です。著者の主張が学界で無視されていると、著者が最後に書いていますが、果たしてその心は?著者はジャズ好きで有名ですが、最近はクラシックが好きになってきたのは自分が変わってきたという言葉で終わります。今後の著作の方向性を示唆しているんでしょうか?
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