東京箱庭鉄道 の商品レビュー
<内容>会社を辞めふらふらとフリーター生活を楽しんでいた青年・妹尾順平。突然、謎の老紳士から「東京に鉄道をこしらえてほしい」と頼まれる。資金は400億円、期間は3年以内。新手の詐欺か?不審を抱きながらも、妹尾はスタッフ探しを始めるが…。技術も知識もないふつうの青年に、鉄道を開通で...
<内容>会社を辞めふらふらとフリーター生活を楽しんでいた青年・妹尾順平。突然、謎の老紳士から「東京に鉄道をこしらえてほしい」と頼まれる。資金は400億円、期間は3年以内。新手の詐欺か?不審を抱きながらも、妹尾はスタッフ探しを始めるが…。技術も知識もないふつうの青年に、鉄道を開通できるのか?そして紳士の真の思惑とは?鉄道ファンもそうでない人もみんなが楽しめる痛快ストーリー。『床下仙人』の原宏一が贈る、夢の一大エンターティンメント。
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ずいぶん,待ちました~夜の交通誘導のアルバイト明けの吉野家でビールを飲んでいる妹尾に突然,鉄道敷設のプランニングを依頼した初老の男性は,元皇族の日野宮氏。広告代理店の企画屋としての経歴や,祖父の遺した港区のアパート家賃収入で暮らしていることも知っている。元同僚の女性に相談して,正...
ずいぶん,待ちました~夜の交通誘導のアルバイト明けの吉野家でビールを飲んでいる妹尾に突然,鉄道敷設のプランニングを依頼した初老の男性は,元皇族の日野宮氏。広告代理店の企画屋としての経歴や,祖父の遺した港区のアパート家賃収入で暮らしていることも知っている。元同僚の女性に相談して,正真正銘の1億円の小切手を確認し,鉄道建設には西都急行が必ず請け負うと言われ,400億円の範囲で鉄道敷設のプランを練る。一つの候補は新宿周回,もう一つは成城と二子玉川を結ぶ,いずれも新交通システムだ。元鉄道マンと元ラガー,商社のOLと3人で練った企画は日野宮氏に一蹴されてしまう。ごとごと鉄路を走らなくてはならないというのだ。西都急行の総帥に伊豆まで呼び出されて傘下に入れと言われるが,毛頭その気はない。好きなジャズを聴いている内に,CDのジャケット写真に映っているサンフランシスコのケーブルカーを思い出し,原宿から新橋までの高低差を利用するケーブルカー構想を短い時間でまとめ上げると,日野宮氏は各方面に利く顔を利用して,許認可もすぐ降りると請け負い,その通りに動き始めるが,ある日を境に工事は中断し,西都急行は日野宮氏を詐欺で告発したと知らされる。日野宮氏は既に海外に逃亡しており,我々も騙されたのだと気が付いたが,彼を恨む気にもなれず,会社は休眠状態とした~元皇族の悲劇,冷泉家(?)が浮かんでくる(?)が,確かにモデルとされた西武の堤家は,皇族を離脱した旧宮家の土地を収用して,巨万の富を築いたのだろうなあ。堤氏の逮捕のニュースも既にニュースでなくなっているが,それを元ネタにこれを書いたのは明白。原氏は1954年長野生まれ,茨城育ちで,早大卒,コピーライターを経て,1997年に作家デビュー。これも実現近くなって,すべてお釈迦になってしまって,尻つぼみ&ハッピーエンドというのは如何かと思う。妙にプリンス・ホテルという名が生々しくなった
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床下仙人がすごい肩透かしでしたが、 こんなのもあるんだと、 さっくりよみました。 やっぱりみんなでなんか頑張る感が すこしでもあると、ハッピーになれる。
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あれ? つい最近似たような鉄道作ろうぜ!的な作品を読んだ ばっかりのような気が...(笑)。 でも、今作の方が好みかも。恐らく鉄ヲタがこの作品を 読んでもイマイチ、テンション上がらないんじゃないかなー。 ヲタ要素はあまりなく、ストーリー上鉄道は重要なキーワード でしかなく、鉄道小...
あれ? つい最近似たような鉄道作ろうぜ!的な作品を読んだ ばっかりのような気が...(笑)。 でも、今作の方が好みかも。恐らく鉄ヲタがこの作品を 読んでもイマイチ、テンション上がらないんじゃないかなー。 ヲタ要素はあまりなく、ストーリー上鉄道は重要なキーワード でしかなく、鉄道小説っていう感じじゃないもんね。 逆に、自分にはだからこそ面白く読めたのかも。 もう割りと馴れっこになったこの作家さん特有の急展開にも 着いていけるようになったみたいだし(笑)。 ストーリー全体も夢物語のような結末でこっちの方が 意外と現実的で読後も良かったです。 少年時代の刷り込みなのか...ミニチュアって永遠の憧れですよねー。 部屋いっぱいのジオラマとかNゲージを走らすのとか憧れたなー。
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400億はまだしも3年はちょっと短過ぎたな。企画から着工まででも3年は少なすぎる。3つのプランはどれも現実的で「あると嬉しい!」路線。結末はちょっと駆け足になっちゃったのが残念だけれど。
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気負いなく楽しく読める一冊だった。 吉野家で出会った旧宮様から東京に鉄道を作る事を依頼された妹尾純平。 広告代理店勤務時代の同僚のリエ、バイトで知り合ったミキオ、元鉄道マンの徳さん、リエの後輩のヒロミ。 総勢5名が頑張る、頑張る。 スポンサーの日野宮氏の想い出話を聞いた時点でそ...
気負いなく楽しく読める一冊だった。 吉野家で出会った旧宮様から東京に鉄道を作る事を依頼された妹尾純平。 広告代理店勤務時代の同僚のリエ、バイトで知り合ったミキオ、元鉄道マンの徳さん、リエの後輩のヒロミ。 総勢5名が頑張る、頑張る。 スポンサーの日野宮氏の想い出話を聞いた時点でその後の展開が読めた気がしたら、いやいや、二転三転。 最後まで楽しめる物語だった。 新宿にモノレール作ってくれないかな、誰か。 港区横断ケーブルもいい案だと思うんだけど。 ねぇ?
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