桜霞の神隠し の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うぅん……もの凄く評価に困った作品。 なんちゃって平安風ファンタジー? とでも言いますか、鬼退治をしにきた領主の妾腹の息子が、 あっさり鬼にやりこめられて、めでたしめでたし。 要約しすぎましたが、その間には親に疎まれた子供の 悲哀だとか、人の子として生まれながら鬼になってしまった 過去だとか、内容としてはなかなかいいのではないか、 と思うのですが……うぅん……。 デビュー作ということと、Web作品に加筆修正したもの という点で、オマケ★という感じです。 というのも、なんちゃって平安風ファンタジーなのは いいのですが、なんちゃってだとしても【平安風】と いうのなら、平安風を心がけて欲しかった。 装束やら世界観やらなんやらがいかにそれっぽくても、 物語に重要な【言葉】があまりにも現代風で、ここって 平安風なんだよね……? と何度も確認しそうになってしまいます。 受が少しアホの子なんですが、悪い子ではないので、 その当たりをもう少しお上品にしてくれていたら よかったのになぁ、というのが残念です。
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回送先:町田市立堺図書館 承認欲求ということをめぐって、おそらく気がつかないうちにそれが嫉妬に変わっているということがある。本書がBLとしての価値からはみ出すとしたら、まさしくその部分が投影されているのだろう。 無論褒めているのである。なぜならば、恋愛と嫉妬と欲望――そのどれも...
回送先:町田市立堺図書館 承認欲求ということをめぐって、おそらく気がつかないうちにそれが嫉妬に変わっているということがある。本書がBLとしての価値からはみ出すとしたら、まさしくその部分が投影されているのだろう。 無論褒めているのである。なぜならば、恋愛と嫉妬と欲望――そのどれもが、紙一重の関係になっているからだ(他の作品との比較においてもその部分で有用に作用するだろう)。 そして、『遙かなる時空の中で』が置き去りにしてしまった「鬼とは誰か・概念の言語化は可能か」という(詩紋くんが取り組もうとした)宿題に真正面から向き合った作者の誠意さは――手放しではないにせよ――評価しようではないか。またしても、注目に値する作家の誕生だというのはいささかオーバーだとしても、であろう。
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昔話風……平安っぽいのに、逆ギレとか地の文にあって、ちょっとひっくり返りそうになったのですが、泣けそうだったので! ちらちら立ち読みした限りその辺は気にならなそうです。人外とかわいそうな受け萌えーなかんじ。
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