消えずの行灯 の商品レビュー
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消えずの行灯 ―本所七不思議捕物帖 本所七不思議を題材にした連絡短編推理小説です。本所七不思議と言われて、皆さんはいくつ思い出すことができますか?竹蔵は、置いてけ堀と片葉の芦くらいしか思い出せませんでした。 正解は、消えずの行灯、送り提灯、足洗い屋敷、片葉の芦、落葉なしの椎、置いてけ堀、馬鹿囃子の七つで、それがそのまま各お話の題となっています。 主人公は私塾に通う潤之介がワトソン役でホームズ役はその友人の釜次郎、手足役が同心の磯貝に釜次郎の友人の剣豪今井と噺家の次郎吉、そして潤之介の兄嫁で後家になってしまった千代が毎回おなじみの面々となります。それから各話に登場する人物が後世に名を残した有名人で、お話の最後にその紹介が後日談として語られるという趣向となっています。 お話的には所謂本格推理もののようにトリックのために話があるほど乱暴ではありませんが、登場人物の魅力やお話の深みは今ひとつという感じです。不満なのは、登場人物たちの成長や関係の進展がないため、せっかくのキャラクター造形が活かせていない点でしょう。なんか最初に見てしまったので惰性で最後まで見てしまったテレビドラマといった感想の竹蔵でした。 閑話休題。釜次郎が真相を見いだした時に、”紅炉上一点の雪”と宣いますが、竹蔵無学を恥じて調べてみたところ、武田信玄の言葉だそうで”真っ赤に焼けた炭火の上にひとひらの雪が落ちると跡形もなく消えるように、生きる死ぬ迷いが無い”といった意味だそうです。 竹蔵
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ペリーが来航したころ、蘭学を学ぶ仁杉潤之助とその友人の釜次郎は、様々な謎に出会い、その謎を解くことに。 歴史上の著名人がちょこちょこと顔を出し、この人誰だろうと思いながら謎解きをしていく楽しさもあります。 ちょっと型があるがゆえに窮屈になってしまっている部分もあり、7不思議な...
ペリーが来航したころ、蘭学を学ぶ仁杉潤之助とその友人の釜次郎は、様々な謎に出会い、その謎を解くことに。 歴史上の著名人がちょこちょこと顔を出し、この人誰だろうと思いながら謎解きをしていく楽しさもあります。 ちょっと型があるがゆえに窮屈になってしまっている部分もあり、7不思議なので七話以上できないのがもったいない。
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幕末の江戸を舞台に、本所七不思議をモチーフに起きる事件を描く短編集。本所七不思議というのはよく聞くが、具体的な内容はこれを読むまで知らなかった。 当時は一般人がまだ知らなかった舶来のモノが事件の鍵となったりして面白い。 学問を志す者には、西洋の科学的論理的思考が取り入れられている...
幕末の江戸を舞台に、本所七不思議をモチーフに起きる事件を描く短編集。本所七不思議というのはよく聞くが、具体的な内容はこれを読むまで知らなかった。 当時は一般人がまだ知らなかった舶来のモノが事件の鍵となったりして面白い。 学問を志す者には、西洋の科学的論理的思考が取り入れられている時代なので、いわゆる時代物という雰囲気ではないかも。 やたらと歴史上の有名人が登場するのがちょっと、と思うが、若き日の榎本武揚が探偵役をつとめるのは函館好きとしては嬉しい。
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