和食の達人が伝授する目利きと技 の商品レビュー
327 野崎洋光 1953年福島県生まれ。武蔵野栄養専門学校卒業。1980年「とく山」に入店、料理長に。1989年「分とく山」を開店、総料理長となる。和食の技と素材の味を活かした料理に定評がある。身体にやさしく美味しい家庭料理のレシピとともに、食に対する幅広い知識から導きだされ...
327 野崎洋光 1953年福島県生まれ。武蔵野栄養専門学校卒業。1980年「とく山」に入店、料理長に。1989年「分とく山」を開店、総料理長となる。和食の技と素材の味を活かした料理に定評がある。身体にやさしく美味しい家庭料理のレシピとともに、食に対する幅広い知識から導きだされる鋭い意見は多くの支持を得ており、テレビ・雑誌などでも活躍 https://waketoku.com/ https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130703/13005469/ 結局、日本の文化を教えてくれる人がいなかったから、大切なものがわからなくなって しまったのでしょう。今では国も教えてくれませんからね。まずは、日本の先人たちがいかに優秀なのかを、きちんと認識しないといけません。偽物に騙されるのは、本物を知らないからです。日本人が育ててきた文化をないがしろにして、海外の目新しいものに飛びついていては、本物を見抜く目は養えません。 いわゆる「偽装」が問題になっていますが、おかしな偽物は世の中に数多くまかり通っています。まずは「本物」がわからなければ、「偽物」もわからないことを知るべきでしょう。 丸いお皿に盛る時は四角に盛るというバランスが日本の文化です。それは箸の文化は ていますが、器の素材にしても、陶器、磁器、漆器、竹、木、葉っぱ、ガラス、金属などさまざまです。厚さや薄さ、形も世界に類を見ないほどのバラエティがあります。それはバランスを考える人種だからです。西洋的な皿というのは、丸皿しかない。丸い皿に対して料理をつくる。和食には器の形の中で表現をする自由があります。日本人が培ってきた文化を開花させるわけです。 日本文化のすごさを日本人が一番感じていないのではないでしょうか。自分たちの文化がとても優秀だから、この表現ができるということ。そしてこの素晴らしい文化は、料理の中にも入っていったわけです。 この日本の文化、先人たちの知恵をもう一度学ぶこと。料理の一つひとつに、「なぜそうしないといけないのか」という意味を知ること。そしてより美味しく食べるにはどうすればいいのかを自分で考えること。それなくして「目利き」の力は、身につきません。 日本の箸は、太古の昔から使われていましたが、マナーが整えられたのは、鎌倉時代の道元禅師によるとされます。私たちは500年以上も前から、マナー文化を持っていたわけです。それなのに、今の若者たちはファストフードなど、手で食べられるものが好きなようですね。手で食べることはサルと同じ。食事だけでなく、サルの文明に逆戻りするのではないかと危惧しています。 『徒然草』には、「料理のつくれる人は徳である、長生きの秘訣である」と書いてあります。料理ができないと、身体にいい食事はもちろん、味覚もわかりません。料理を作れる人は長生きができます。つくれない人は病気になると言ってもいいくらいです。生活習慣病なども、食べ物への本能がないから罹るのではないかと思います。 男性と女性の平均寿命が約10歳も違う理由も、そこにあるような気がします。奥様方は、 旦那さんやお子さんの為にご飯をつくりますが、多くの場合は自分の食べたいものをつくっている。自分の食べたいもの=本能が大事なのです。自分の身体に必要だと思う料理をつくって食べることが、長生きの仕組みです。 ライオンは獲物をしとめた時に、まず草食動物の内臓を食べて、塩分とミネラルを補給 してから肉を食べます。彼らは、当然、栄養指導を受けてはいませんから、頭で考えて内臓から食べるわけではありません。すなわちこれが本能です。生き物としての記憶=本能 が、生きていくためには大事なのです。
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食に関するエッセイが好きだ。 私は、自分の味覚に自信がない。 情報で食べてしまう癖がついていると思う。 コスパばかり考えてしまったり。 そういえば、高校生のときに付き合っていた彼氏から 「食べることに対して、執着がないんだね。」 と言われたことがある。 良い意味じゃなくて、...
食に関するエッセイが好きだ。 私は、自分の味覚に自信がない。 情報で食べてしまう癖がついていると思う。 コスパばかり考えてしまったり。 そういえば、高校生のときに付き合っていた彼氏から 「食べることに対して、執着がないんだね。」 と言われたことがある。 良い意味じゃなくて、悪い意味だと思う。 確かに私は、究極的には、 「食えればいーじゃん。」 と考えてしまう人間なんだと思う。悲しくも。 でも、 “何を食べたいのか” “どう調理して、どう食べるのが美味しいのか” を考えるほうが、楽しいし、生活が豊かだと思う。 だからこそ、五感を使って、感じられるようになりたい。 具体的な目利きの情報はあまり載っていなかったけど、 自分にとって、何が大切なのか。 自分にとっての食の哲学を考えさせられた本。
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野崎 洋光の本は初めて読む。前半の食、料理に関する哲学は共感する。古くからの調理法の背景や料理屋の立場と家庭での料理のスタンスの話。新鮮な食材を調理するのが一番という志向。是非手許に置きたい。◆◆後半は蛇足。
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和食という経験から 語れる言葉 なるほどっと思う事たくさんありました 料亭は味だけでなく商売としての都合が介在している 家では家での 料理の良さがある そんな事も感じ取れました
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上から目線や、グルメライター批判が鼻につく。 ゴーストライターの質もよくない。 かなりの斜め読み。
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