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街道をゆく 新装版(40) の商品レビュー

4.5

23件のお客様レビュー

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2024/02/27

「国家とはなにか」をテーマに、司馬遼太郎さんと台湾のかかわりや歴史についてのお話 台湾の雰囲気やグルメやショッピング、台湾の人々が大好きで、何度も行きたい!と楽しい気持ちいっぱいだったけれど、歴史を知り、思うと悲しく、単に楽しい!の気持ちだけで訪れていいのだろうかと思いました。...

「国家とはなにか」をテーマに、司馬遼太郎さんと台湾のかかわりや歴史についてのお話 台湾の雰囲気やグルメやショッピング、台湾の人々が大好きで、何度も行きたい!と楽しい気持ちいっぱいだったけれど、歴史を知り、思うと悲しく、単に楽しい!の気持ちだけで訪れていいのだろうかと思いました。 「私は台湾を紀行している。絶えず痛みを感じつつ歩いている。」 そして、何度も出てくる「人間の尊厳」という言葉。 互いを尊重しあえる世界のために、私たち個人が互いを尊重するようにしなければいけないですね。

Posted byブクログ

2024/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

秦が法家思想の取り込みに失敗してからというもの、公の体系としての法家思想は中国には根付かなかった。漢の武帝が儒教を国教として以来、中国の皇帝は私であり、公であることがなかった。それは蒋介石とその子蒋経国もそうであった。蒋経国は私としての権力の弱さに気づいていたのか、台湾人の俊才の抜擢を始めた。具体的には、李登輝を副総統として将来の総統になる準備をさせたのである。台湾の奇跡はここから始まる。

Posted byブクログ

2023/05/08

台湾の取引先の偉い人と会話する中で、先方に勧められたこともあり今回本書を手に取った。その御仁は日本のドラマを時々見るのだそうだが、一番好きなのは坂の上の雲だという。理由は台湾統治に携わった人達が次々と登場してくるからだという。

Posted byブクログ

2023/01/27

台湾という国の成り立ちについて、司馬遼太郎ならではの大陸的スケールで位置付けて語る。 李登輝さんが総統になって自由化された台湾を、日本の植民地時代の影をたどりながら巡る。

Posted byブクログ

2022/09/24

司馬遼太郎は苦手で作品を読まない。 台湾を知りたいの一環でこの本を手に取ったが、結果は大変良かった。 この作品の通奏低音は、台湾は中国ではない、中国は単なる侵略者だ、、と私は理解した。(ついでに日本も侵略者 だが後の国民党があまりにひどかったので親日派が多いのだろう) あち...

司馬遼太郎は苦手で作品を読まない。 台湾を知りたいの一環でこの本を手に取ったが、結果は大変良かった。 この作品の通奏低音は、台湾は中国ではない、中国は単なる侵略者だ、、と私は理解した。(ついでに日本も侵略者 だが後の国民党があまりにひどかったので親日派が多いのだろう) あちらこちらを巡って風俗にふれ歴史を紐解くと、さらにこの想いが強くなっていったようだ。 最後の李登輝との対談には大満足。ここは絶対に読むべし。 よくも中国ベッタリの朝日新聞でこのような主張の本が出せたのか不思議。 ウクライナがロシアの一部ではないように台湾も中共の一部では無い。 一つの中国なんてものは幻想でしか無い。

Posted byブクログ

2022/08/11

今から30年前、日本を代表する歴史小説家が、自分と同世代で日本統治期に少年期を過ごした「老台北」たちと共に旅した台湾。この時代は民主化が始まったばかりで、中国史を引き継いだ「中華民国」も、原住民族を擁する多民族国家としての台湾としても両者を平等に尊重し、この国の未来を見据えた視点...

今から30年前、日本を代表する歴史小説家が、自分と同世代で日本統治期に少年期を過ごした「老台北」たちと共に旅した台湾。この時代は民主化が始まったばかりで、中国史を引き継いだ「中華民国」も、原住民族を擁する多民族国家としての台湾としても両者を平等に尊重し、この国の未来を見据えた視点で語っている。著者が語る過去の台湾に生きた台湾人、日本人、そして後に初代台湾総統となる李登輝を始めとしたこの時代に生きた台湾人たち(もちろん本省人だけでなく外省人もだ)、彼ら多くの人々によって現在の台湾が成立していることを改めて確認する。 「いまからの台湾は、アジア的な先例にこだわらずに、住民がつくってゆくにちがいないのである」本当にこの言葉のとおりになったな、と頷いた。

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2022/07/09

もう実は2年以上前に読了した本なので、詳細はすっぱり忘れてしまいました。 だとすれば読んだ意味はあるのかという大きな疑問が湧きますが、大変に面白かった。それに今後台湾のことを考えるときはまた再読しよう、と。(そういう意味では電子書籍といのが非常に便利です。場所を取らないし、痛まな...

もう実は2年以上前に読了した本なので、詳細はすっぱり忘れてしまいました。 だとすれば読んだ意味はあるのかという大きな疑問が湧きますが、大変に面白かった。それに今後台湾のことを考えるときはまた再読しよう、と。(そういう意味では電子書籍といのが非常に便利です。場所を取らないし、痛まないし、出先ででもパッと再読できる上に、単語検索で部分読みも可能なので)  司馬遼太郎さんが語る世界史、というのは本当に美味しい読書です。世界史昏かったので、毎度鮮やかに世界の認知の解像度を上げてくれます。

Posted byブクログ

2021/01/11

なんだか文章が固くてほかの街道をゆくのようにすらすらと読みすすまなかった。台湾の歴史については、考えさせられた。巻末の李登輝総統との対談は、大変良い内容だった

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2020/09/27

李登輝さんが亡くなったことを受け、改めて読み直す。本シリーズは、紀行文のようでありながら、その実、司馬さんがとめどなく語り尽くす歴史の蘊蓄が魅力である。この台湾紀行は特にその感が強く、台湾の歴史、台湾に関わった日本人、市井の名もなき人たちが、パッチワークやコラージュのようにつなぎ...

李登輝さんが亡くなったことを受け、改めて読み直す。本シリーズは、紀行文のようでありながら、その実、司馬さんがとめどなく語り尽くす歴史の蘊蓄が魅力である。この台湾紀行は特にその感が強く、台湾の歴史、台湾に関わった日本人、市井の名もなき人たちが、パッチワークやコラージュのようにつなぎ合わされ、台湾という「国のかたち」が浮かび上がってくる。 司馬さんは、自分の作品を「22歳の自分への手紙」と言う。終戦時に抱いたこの国はどうしてこうなってしまったのかという強烈な疑問への回答という意味である。台湾について語る場合、当然、日帝時代は避けて通れない。ただ本書では、あくまで台湾にフォーカスが置かれているように感じる。 20年ほど前、私がまだ学生だった頃、台湾の留学生に招かれて食事をした際、唐突に日本が台湾を植民地にしていたことをどう思うと聞かれ、言葉に窮した苦い記憶がある。その後、彼に本書をプレゼントしたところ、いたく気に入り、決まっていた卒論のテーマを変えてこれで書くと言い出し、慌てた指導教官に止められていた。何かが彼の琴線にふれたのだろうと思う。 本書には、李登輝さんと司馬さんの対談も特別に収録されている。蒋政権からまだ5年足らず、台湾総統が日本の、それも小説家に会うということで、当時は小さくないニュースになったという。それから四半世紀経ち、中国が強大化し、台湾は薄氷を踏むようにあり続けている。そもそも台湾という名称自体便宜的な地域名に過ぎず、当然、日本との国交もない。

Posted byブクログ

2020/06/16

読んでから行ったわたし、もちろん観光旅行 司馬さんの『台湾紀行』が書かれたのは1990年代だけれども 内容はちっとも古びていない その通りな印象で 司馬さんのテーマ「国家とはなにか」を いかほどか理解したか、おこがましいが 興味深い島(国)であった 日本と国交がないこと...

読んでから行ったわたし、もちろん観光旅行 司馬さんの『台湾紀行』が書かれたのは1990年代だけれども 内容はちっとも古びていない その通りな印象で 司馬さんのテーマ「国家とはなにか」を いかほどか理解したか、おこがましいが 興味深い島(国)であった 日本と国交がないことになっているのに交流がある国 異国情緒のただよう母の思い出話で懐かしい島 母方の祖父 が海軍人で、軍艦に寄港地になり 母は小学生時代を過ごした バナナが食べ放題の話、牛に追いかけられた話 このたび「新竹」のビーフンが台湾の名産と知り そういえば母の作るビーフンは美味しかったなあと思いだし 間接センチメンタルジャーニー 台北、台中、嘉儀、台南、高雄、鹿港、九ふん という都市名だけが残るバス&新幹線の旅にて めまぐるしかったけれども やっぱり親日的で気持ちよく観光させてくれ すっかり術後の躰が回復して帰国したのであった

Posted byブクログ