危機を好機にかえた名経営者の言葉 の商品レビュー

谷沢永一【著】

2010/11/21

経営者の言葉も面白いのだが、むしろ著者の辛辣なコメントがメイン。

”いちばん滑稽なのは、自分は外国で留学してきたと、あたりかまわず言いふらす人である。よっぽど確かに勉強をしたのなら、その成果をはっきり目に見えるかたちで、世間に堂々と発表して、その分野における評価を獲ているだろう。”

経営者の言葉に耳を傾け、己の未熟さを知れ、という著者のメッセージが伝わってくる。自惚れるなとの含意の言葉が多い。
当たり前のことをできずに、一丁前に有能ぶっている人のどれだけ多いことか、という著者の悲痛な嘆きの声だろうか。

実際著者が言いたいことを経営者の言葉を通じて言っている側面がやや強いかもしれない。少しワンパターンに感じた。