医療の裏側でいま何がおきているのか の商品レビュー
医療における問題点を詳らかにする良書。2007年から2008年にかけて阪大にて開講した公開講義の内容が纏められており、立場の異なる方々の多様な視点で日本の医療における問題点を明らかにしている。 その中でも財政の問題は早い段階での対応が必要なのではないかと考える。要は負担とサービス...
医療における問題点を詳らかにする良書。2007年から2008年にかけて阪大にて開講した公開講義の内容が纏められており、立場の異なる方々の多様な視点で日本の医療における問題点を明らかにしている。 その中でも財政の問題は早い段階での対応が必要なのではないかと考える。要は負担とサービス(給付)がアンバランスになりつつあるという問題だ。 医療費増加の原因が医療技術の進歩と急速な少子高齢化にあるとするならば、これを抑制する事は短期的には難しい。 また医療技術の進歩に歯止めをかける事は日本医療の衰退を招きかねない。 ではどうすれば良いのか。 やはり負担を増やす事でのバランスさせるしかあり得ないだろうと考える。 消費税増税による税金の投下はもちろん、加入者にも応分の負担を求める事は避けられないのではなかろうか。元々日本の国民負担率は他国に比べ比較的軽い水準にあるのだから、多少の負担増は寧ろ自然だ。 ただその際、医療環境の改善も同時に推し進める必要もあるだろう。医療現場では財政以外にも問題が山積しており、これらをそのままにして負担増のみを求めるのは困難だからだ。 具体的には本書で示されている「社会保障の限界」や「医療の質の変化に対応する現場のミスマッチ」の改善を望みたい。 これらは本腰を入れて改革にあたれば、財政の問題に比べ抵抗は少ないであろうし、医療環境の改善に直結する。 民主党政権には医療の問題を公けにせず、当たり障りの無いマニュフェスト政治をして欲しくは無い。しっかりと問題を見据え、オープンに情報を開示しながら必要な改革を進めて欲しい。 野党時代に年金問題を政争の具の如く扱い政権を奪取した民主党。社会保障における問題点は年金だけではない。医療の問題にもしっかりと目を向け、公表し、早急に対応する事を望む。
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[ 内容 ] 医療の歪みが顕在化している。 膨らみ続ける医療費の対応に追われる政府、過重労働で寝る時間がほとんどない勤務医、必要な治療が受けられず漂流する患者…問題解決のための出口は見えてこない。 日本を医療崩壊から救う術はあるのだろうか。 複雑な問題を経済学の観点からわかりやす...
[ 内容 ] 医療の歪みが顕在化している。 膨らみ続ける医療費の対応に追われる政府、過重労働で寝る時間がほとんどない勤務医、必要な治療が受けられず漂流する患者…問題解決のための出口は見えてこない。 日本を医療崩壊から救う術はあるのだろうか。 複雑な問題を経済学の観点からわかりやすく解説、日本医療の未来を考える。 [ 目次 ] 第1章 ゼロからわかる社会保障 第2章 医療保険制度はこう変わった 第3章 医療をめぐる意見の対立 第4章 診療所からの現場報告 第5章 急性期病院からの現場報告 第6章 個人のニーズに合わせた医療のデザインセンターを作る 第7章 これが日本の医療の現実だ! 第8章 これからどうなる?日本の医療 第9章 医療問題に解決策はあるのか? [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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医療の歪みが顕在化している。膨らみ続ける医療費の対応に追われる政府、過重労働で寝る時間がほとんどない勤務医、必要な治療が受けられず漂流する患者…問題解決のための出口は見えてこない。日本を医療崩壊から救う術はあるのだろうか。複雑な問題を経済学の観点からわかりやすく解説、日本医療の未...
医療の歪みが顕在化している。膨らみ続ける医療費の対応に追われる政府、過重労働で寝る時間がほとんどない勤務医、必要な治療が受けられず漂流する患者…問題解決のための出口は見えてこない。日本を医療崩壊から救う術はあるのだろうか。複雑な問題を経済学の観点からわかりやすく解説、日本医療の未来を考える。
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