みえないかたち の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・自分がすごく惹かれるものをよくよく考えてみると、周りの空気を変えてしまうようなオーラを持っているもの、見た瞬間に心がファーっと高揚するようなものだということがわかってきました。さらに、そういった自分の心を動かすメカニズムがどういうものかを考えてみたら、そこにはかならず「不可能を可能にしている」(ちょっとしたことでいいのですが)があるということに気がついたのです。 ・デザインは自由なものだとぼくは思っています。ところが、いつのまにかこうじゃなきゃいけないという「道」ができてしまっているように感じられます。思考がどこか直線的なものになってしまっているような気がするのです。でも、本来的にはまるいものであるような気がします。さまざまな道筋が放射状に広がっているようなイメージです。こう考える人もいれば、違う考え方をする人もいる。あるいは、まったく正反対のことを考えている人もいてと、誰ひとりとして同じ道を歩いてはいないのが本当だと思うんです。 ・未来というのが一本の道しかない直線の道で「みなさん、それに向かってまっすぐ進んでいってください」というのはどうも不自然な気がします。いろいろな考えの人がいて、人間ひとりひとり違うからこそ面白い。それこそが自然な姿ではないかと思います。 ・それは、別の言いかたをするならば、かたちをデザインするのではなく、「感覚をデザインする」ということかもしれません。椅子の場合だったら、椅子のかたちを新しくするのではなく、座るという感覚を更新するということです。 今、わたしたちに残された素材は、人間の感覚だけなのではないかと思います。ものごとが便利になることで退化してしまったと思われている感覚が、案外消えることなく残っているような気がします。長いこと使われずにいたことでなくなってしまったと思われている感覚が、どこかにきっと眠っている。そういう感覚を呼び覚ますことが、きっとデザインには求められているように思います。
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学校の図書館で何気なく見つけた本。 ジャンルは違いますが、自分のやってることに繋がるヒントが沢山貰えた気がします。
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これはモノを作っている人はすごく参考になる本だと思う。 古本屋でさらっと買った割には、すごく大切な本になる予感。 ここに書かれているのは吉岡さんの考え方に過ぎないのだろうけど、 それを肯定するにしても、否定するにしても、 これらについて考えることはとても大切な意味がある気がする...
これはモノを作っている人はすごく参考になる本だと思う。 古本屋でさらっと買った割には、すごく大切な本になる予感。 ここに書かれているのは吉岡さんの考え方に過ぎないのだろうけど、 それを肯定するにしても、否定するにしても、 これらについて考えることはとても大切な意味がある気がする。 載っている作品を見てると実物が見たくなってきた。 今度展示やってたら観に行こう。
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それが斬新かは、どのような切り口によるかで決まる。 感覚をデザインする。 カタチをデザインするのではない。 それは混沌から生まれ、 次第に焦点が明確になっていく。
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著名なデザイナー吉岡徳仁のデザインにおける思考プロセスが書かれています。しかし、デザイナーだけでなく、ものづくりであったり、サービスを創りだすような人はすべて、この本を読んでほしいです。(バイオエンジニアリング専攻) 配架場所:工2号館図書室 請求記号:757.04:Y92 ...
著名なデザイナー吉岡徳仁のデザインにおける思考プロセスが書かれています。しかし、デザイナーだけでなく、ものづくりであったり、サービスを創りだすような人はすべて、この本を読んでほしいです。(バイオエンジニアリング専攻) 配架場所:工2号館図書室 請求記号:757.04:Y92 ▼東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003069878&opkey=B148065485505267&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0
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この人のデザインは言葉で表現するのが、とても難しい。でも、作品を見ただけで魅力を感じるし、この本にも書いてあるように目に見えない感覚的なものをデザインできるのは素晴らしい。
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アートとデザインのあいだにいるんだろう、と自分を評する部分が印象的。曖昧な立ち位置にいる事を、てらいもなく認めて話せるところに、強さを感じた。ところで、各章で挿まれる古典からの引用は、本文とうまく呼応しているが、あざといくらい奇麗に呼応し過ぎな感も。著者自身の素直な語りに耳を傾け...
アートとデザインのあいだにいるんだろう、と自分を評する部分が印象的。曖昧な立ち位置にいる事を、てらいもなく認めて話せるところに、強さを感じた。ところで、各章で挿まれる古典からの引用は、本文とうまく呼応しているが、あざといくらい奇麗に呼応し過ぎな感も。著者自身の素直な語りに耳を傾け、引用を飛ばして再読しても良いかも。
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吉岡徳仁さんのデザインは昔から好きでよく見てました。 吉岡さんのデザインの姿勢やルーツが知れてとても刺激になりました!
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六本木の森美術館でネイチャーセンス展に行ったときに購入。 読み応えはあまりないが、文面がシャープ。 とりあえず絵本としては面白い。 テキストは自分の私見に参考文献を丁寧にあてがってる。 参考文献を読みあさりたい衝動にかられる。
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粗密の問題をここ1年間くらい考えているんだけど、 きめこまやかさみたいなものがすごい大切だなーって。 女性の肌もきめのこまやかな状態が美しいよね。 吉岡徳人の作品きめのこまやかさは自然現象に近い。 彼自身が「空」とか「雲」とか「雪」とかに美しさを感じているように、 デザインそ...
粗密の問題をここ1年間くらい考えているんだけど、 きめこまやかさみたいなものがすごい大切だなーって。 女性の肌もきめのこまやかな状態が美しいよね。 吉岡徳人の作品きめのこまやかさは自然現象に近い。 彼自身が「空」とか「雲」とか「雪」とかに美しさを感じているように、 デザインそのものの形は曖昧で、現象的である。 その表現はかなりミクロな粒子の様なものが集合することで実現している。 自然を味方につけているって感じ。うまいなー。 後半にある「眠っている感覚を揺り起こすデザイン」とは、 私自身が1年前に卒業制作で考えていたことに違いない。 そこに「もの」の「かたち」は重要ではなくて、 「感覚をデザイン」するということなんだな。 それってかなり紙面やプレゼンテーションの段階では表現しにくいことで。 建築の場合はモックアップはなかなかつくることができないから、 そこをどう克服していくかはこれからのテーマですね。 さらっと読める本です。
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