1,800円以上の注文で送料無料

ザナドゥーへの道 の商品レビュー

3.3

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2014/12/01

「ユリイカ」で短編「二都物語ープレスター・ジョン」を読んで、なんだこの短いのに一冊読み終えたような余韻は!と興味を持ち本書を探して購入しました。 若い頃頭の柔らかい時に読んで印象に残った本って内容もその時の興奮度も今に至るまでよく覚えているものですが、同じように若い時に勉強した世...

「ユリイカ」で短編「二都物語ープレスター・ジョン」を読んで、なんだこの短いのに一冊読み終えたような余韻は!と興味を持ち本書を探して購入しました。 若い頃頭の柔らかい時に読んで印象に残った本って内容もその時の興奮度も今に至るまでよく覚えているものですが、同じように若い時に勉強した世界史で印象深い逸話や「耶律阿保機」「サラーフ・アッディーン」「突厥族」「女真族」等の印象的な不思議な名前もしっかりとまだ頭のどこかに刻まれています。それが今現在の自分の地理の知識や近代の探検隊・研究家の物語などと結びついて紐解かれてゆく面白さは格別でした。史実なのか物語なのか、という微妙な話の流れも世界史ロマン好きにはツボです。

Posted byブクログ

2014/02/09

中野美代子先生の本だからシルクロードあたりを期待したが、一番面白かったのはイタリアで火山噴火にあった少年の話だった。

Posted byブクログ

2011/03/09

西からみた東側への憧れ、そういう物の象徴としてのザナドゥー。 様々な民族の歴史や少し不思議な余韻を残す文章にすっかり惹きつけられてしまった。 これこそ史料と想像力を併せた歴史学の面白みを存分に生かして書かれた本だと思う。

Posted byブクログ

2010/10/27

「地上の楽園」ザナドゥーとは、元来はフビライ・ハーンの元帝国の夏の都のこと。西洋人のオリエンタリズム幻想とシナ趣味が濃密に凝縮されたザナドゥーへの憧憬は、領土的野心をも秘め、宣教師そして探検家などの壮絶な冒険と夢幻のロマンの数々を生み出す―。中国古典の第一人者が該博の知識と豊かな...

「地上の楽園」ザナドゥーとは、元来はフビライ・ハーンの元帝国の夏の都のこと。西洋人のオリエンタリズム幻想とシナ趣味が濃密に凝縮されたザナドゥーへの憧憬は、領土的野心をも秘め、宣教師そして探検家などの壮絶な冒険と夢幻のロマンの数々を生み出す―。中国古典の第一人者が該博の知識と豊かな想像力で紡ぐ目眩く東方綺譚12篇(「BOOK」データベースより) 西方民族が夢見た東方の楽園・ザナドゥー。 わー、なにそれちょっとステキー!と思って借りてみたらば、むかーし読んだハルキ文庫の『眠る石』の姉妹本だったわ。 『眠る石』もなんとなく惹かれて手に取ってみた本だったのよね。 中野さんの著作って、相性いいのかな。 しかし『眠る石』ほど幻想的ではなく、ややお勉強が必要な感じ。 ちょっと読む人を選ぶ一冊かもしれません。

Posted byブクログ

2010/03/26

中野美代子の東方綺譚12篇。 「西から見た東」がテーマです。 イエズス会士でありながら、滅亡寸前の明朝の使節となったミカエル・ボイム。 唐代に景教(ネストリウス派キリスト教)を伝えたアロペン。 近代に敦煌から膨大な貴重文書を持ち出したポール・ペリエ。 その他にもプレスター・ジョン...

中野美代子の東方綺譚12篇。 「西から見た東」がテーマです。 イエズス会士でありながら、滅亡寸前の明朝の使節となったミカエル・ボイム。 唐代に景教(ネストリウス派キリスト教)を伝えたアロペン。 近代に敦煌から膨大な貴重文書を持ち出したポール・ペリエ。 その他にもプレスター・ジョン伝説や、十字軍に参加してイタリアからモンゴルまで渡った石工ジューリオなど、アジアと関わった欧州人たちの故事が描かれています。 小説ではなく、エッセイと言うべきでしょうね(^-^) 「ザナドゥー」とはモンゴル帝国(元朝)の夏の都であった上都のことで、西方へ行くにつれて"シャンドゥー"→"ザナドゥー"と訛ったもの。 西洋人たちの東方(主に中国)への憧れを象徴する言葉であり、転じて「手の届かないもの」という意味だそうですw 著者は『西遊記』を現代語に訳すなどの業績のある、中国古典研究の第一人者です。 そのためか、玄奘(三蔵法師)への言及もチラホラw ニン、トン♪

Posted byブクログ

2009/10/20

うーん。。。やっぱりこの方は博覧強記ぶりを遺憾なく発揮できる評論というか論文のが面白い。短編集だから余計に感じてしまうのだけれど、多くの学問の知識をお持ちなため、それらを「物語」にしようとすると、知識を盛り込むだけ盛り込んだ「あらすじ」に終始してしまう。「物語」になる前に、「紹介...

うーん。。。やっぱりこの方は博覧強記ぶりを遺憾なく発揮できる評論というか論文のが面白い。短編集だから余計に感じてしまうのだけれど、多くの学問の知識をお持ちなため、それらを「物語」にしようとすると、知識を盛り込むだけ盛り込んだ「あらすじ」に終始してしまう。「物語」になる前に、「紹介」になってしまうのだ。「物語」よりは評論に徹していただきたいところ。西遊記の翻訳・・・うーん・・・。

Posted byブクログ