アメリカ型成功者の物語 の商品レビュー

野口悠紀雄【著】

2022/10/01

ゴールドラッシュ（1848年頃）が現在のシリコンバレー精神に影響を与えているっていう目線はすごいなるほどと思ったし、人類と資本主義の歴史のおもしろさを感じる。
僻地への鉄道のつなげかた（初めは資本家4人が集まり金を出し、その中の人達が子会社として建築会社をつくり鉄道に関わりながら株の値が上がらない時は自分達で株を買い上げ価値を上げながら運営資金にしていく）もすごいアメリカらしい合理的なエピソードでおもしろい。
歴史に資本主義的な面で成功者はいっぱいいるけど、生み出した資本で今までにない学校を立ち上げたスタンフォードの精神、その精神を敬って紡ぎながら続いてきた大学が現代でもイノベーションを起こしてるっていうことが素晴らしいなと思う。

2017/05/21

　ゴールドラッシュの真の成功者は金塊を掘り当てた人たちではない、そこに集まる人々の需要にこたえて商売をした人たちである。このはなしは誰でもが知る有名なお話しなのだが、実は西海岸の近代のIT長者たちも、この例にもれることはなかった。

　ITで成功するには利用者の数（利用人口）が重要なカギとなる。利用人口が圧倒的ならば、彼らの需要にこたえるサービスを提供することで巨万の富を得ることが可能となる。これって、遥か昔のゴールドラッシュのビジネスモデルとかわらない。「人が集まるところに商機あり」商売の基本といえる。

2018/10/14

１世紀半前のゴールドラッシュと、現代のシリコンバレーを合わせ鏡にして、アメリカ西部に息づくベンチャー精神の源流を描く。一方、ハーバードやエールとスタンフォードの違いも紹介。スタンフォード大学がアメリカに与えた影響は大きいと説く。