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プロフィシェンシーから見た日本語教育文法 の商品レビュー

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2014/08/04

 ある人がどの程度の能力を持っているかを測定するために、私たちは「テスト」を行います。日本語教育においても、「テスト」は学習者のレベルを測定する上で重要な材料ですが、この「テスト」には、一般に私たちが想像する紙媒体のものだけでなく、OPI(Oral Proficiency Int...

 ある人がどの程度の能力を持っているかを測定するために、私たちは「テスト」を行います。日本語教育においても、「テスト」は学習者のレベルを測定する上で重要な材料ですが、この「テスト」には、一般に私たちが想像する紙媒体のものだけでなく、OPI(Oral Proficiency Interview)という「話す」能力を測定するものがあります。本書は、このOPIを軸に日本語教育文法を眺めています。  著者は、本書の中で、OPIと日本語教育文法を共に分析する理由を次のように述べています。文法項目をいくら眺めても、それが初級の文法項目なのか、中級の文法項目なのか、上級の文法項目なのかは分からないが、OPIで学習者の能力が測定できれば、初級レベルの学習者が使用している文法項目は何か、またそれは中級レベルでは、さらに上級レベルではどうであるかを調べることが出来るとしています。そうすることで、個々の文法項目における難易度付けが可能になると述べています。日本語教育において、「難易度」は何をいつ教えるかを決定する重要な概念の1つです。「テスト」や「教育文法」は、日本語教育の初心者には馴染みの薄い概念かも知れませんが、日本語教育の世界に対する一層深い理解のためには必ず身に付けておきたい概念でもあります。日本語教育について勉強してみたいと思っている方、また日本語教育に限らず、外国語教育に興味を持っている方にとってもおすすめの1冊です。 (ラーニング・アドバイザー/人社 KIM) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1344553

Posted byブクログ