ナショナリズムの政治学 の商品レビュー
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《第5章 コスモポリタニズムとの論争》p87- by 神島裕子 「リベラリズムは、強制からの個人の自由に価値を置きながらも、ともに生きる人びとの福利を一定の水準で達成することを目指す、規範的な立場である」p89 (コスモポリタニズムとリベラル・ナショナリズムの論争に際して⇒) つまり、両者ともに<人びとがともに生きる地平>の福利にも関心を寄せている点で同じなのである。 「各人を各人として扱う」というカント説 p93 ヌスバウムの①〜⑩のケイパビリティ・アプローチ ⇒多くのリベラル・コスモポリタンと同様に、ヌスバウムも世界政府の設立を求めてはいない。かわりにヌスバウムが求めているのは、グローバルな公共圏、つまり「各国の主権および自由と両立するグローバル・ガバナンスの薄層システム」である。具体的な主体としては、深刻な人権侵害を取り扱う世界刑事裁判所、世界環境のルール群とその機構、グローバルな貿易や労働のルール群、ポッゲのGRDのようなグローバルな税制度、国連開発計画(UNDP)や国際労働機関(ILO)などのグローバルな機関、といったものが想定されている。p94
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