書痴半代記 の商品レビュー
少年期の読書の思い出。投稿・同人誌時代。交友関係など。 書物エッセイは稀覯書自慢になりがちだけど、この本は著者の軽みも相まって嫌みな感じは全くない。 戦前のモダニズム詩人(といっていいのか?)の交友関係が見える一冊。 著者はこの本で初めて知る人。詩人。戦後は「とんち教室」にも出...
少年期の読書の思い出。投稿・同人誌時代。交友関係など。 書物エッセイは稀覯書自慢になりがちだけど、この本は著者の軽みも相まって嫌みな感じは全くない。 戦前のモダニズム詩人(といっていいのか?)の交友関係が見える一冊。 著者はこの本で初めて知る人。詩人。戦後は「とんち教室」にも出演していたらしい。 友人には正岡容。師には日夏耿之介・堀口大学。交遊に斉藤昌三。大森山王に居宅があったので、あの山王書房(昔日の客!)とも関係があったらしい。
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1968年に出版された随筆集。 「日本古書通信」に連載された文章が中心とか。 ぼくは書痴なんてものではありませんが、昔古本屋で働いていたので、やっぱり古書の話には興味があるのです。
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詩人にして書痴, 岩佐東一郎の懐古的な随筆. 稲垣足穂, 辻潤, 龍胆寺雄らは名のみ登場する. 日夏耿之介, 岡崎清一郎は重要な登場人物だ. 演芸の人とばかり思っていた正岡容が, 日夏耿之介の「奢灞都」 (正確にはその前身である「東方藝術」) 創刊に関わっていたというのは面白...
詩人にして書痴, 岩佐東一郎の懐古的な随筆. 稲垣足穂, 辻潤, 龍胆寺雄らは名のみ登場する. 日夏耿之介, 岡崎清一郎は重要な登場人物だ. 演芸の人とばかり思っていた正岡容が, 日夏耿之介の「奢灞都」 (正確にはその前身である「東方藝術」) 創刊に関わっていたというのは面白い発見だった. それから60年が経ち, 1985年に生田耕作が第二次「奢灞都」を創刊するのだが, その話はもちろんこの本にはない (この本の原書は1968年刊). それにしてもウェッジ文庫, こんな微妙に渋すぎる本ばかり出して大丈夫なのかなぁ.
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