日本の曖昧力 の商品レビュー
日本人のふわっとしてるような感覚。その背景は、自然に囲まれ、そして歴史からくる流れということを学んだ。
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この作者のニュースを見たときにびっくりした。 著書が一冊、手元にあったからだ。 ただしこのレビューでは日韓関係にはあんまり触れずに…書く。 この本では呉さんが拓殖大学で行った講義を元にまとめられている。 「はじめに」に書かれている、この講義を受けた学生のことばはまんまわたしの思...
この作者のニュースを見たときにびっくりした。 著書が一冊、手元にあったからだ。 ただしこのレビューでは日韓関係にはあんまり触れずに…書く。 この本では呉さんが拓殖大学で行った講義を元にまとめられている。 「はじめに」に書かれている、この講義を受けた学生のことばはまんまわたしの思ったことだった。「高校では日本の悪いところばかり教わってきた」わたしにも覚えがあるなあ。不況のなか育ち、日本は世界に嫌われていると聞き、卑屈だった。最近はそれを覆すような本を見かけることが多い。いいことだと思う。私は日本史が好きなので、日本悪しと教わってもどこか「日本だってすてきな国だ」となんとなく思えていたからいいものの、日本のいいところを見つけられずに育ったひとたちには、この本はいい教科書だと思う。 タイトルがイイ。 おそらく「悩む力」とか、「~力」というタイトルの新書が多かったのかな。 でもいい。 「曖昧」というのはよく日本人が言われる「嫌な」形容詞だろう。 この本ではそれがむしろいいという。なんだかうれしい。 他にも、いろいろ日本人からはそうなの?ということが書かれていてなかなか面白い。 講義をまとめたものだかか、ですます調なのだけど、そこに慣れると面白さが見えてくる。 個人的に面白かったのは「外国人の2,3年問題」かな。1年目は「日本いいね」、「2,3年になるとちょっと嫌になる」著者は言う。ここで諦めず5年いてみると、日本が大好きになっていると。なるほど。 忘れているところもあるから、これから再読しよっと。 このレビューは未完成です。 再読後、たぶん付け足すことが増えるんじゃないかな…。
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日本留学より30年、よくぞここまで、という感動すら覚える。日本文化論入門書として日本人がきちんと読み、そして考えるべき書。こういう人は10年に一人の存在であるから、珍重し、尊重すべき。日本人は本著を読んで「誇り」など持つ必要はない、自らの持するものの歴史に一端は驚き、そして静かに...
日本留学より30年、よくぞここまで、という感動すら覚える。日本文化論入門書として日本人がきちんと読み、そして考えるべき書。こういう人は10年に一人の存在であるから、珍重し、尊重すべき。日本人は本著を読んで「誇り」など持つ必要はない、自らの持するものの歴史に一端は驚き、そして静かに感動してほしい。
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普段生きているだけでは教えて貰えないことが書かれてある。日本人の言う所の日本観は少なからず反日思想が含んでおり、結果として「日本人はおかしい」「海外を見習わなければ」と考えさせられるが、この本では特に著者の出身国である韓国から見た日本という視点で書かれており、著者が親日であるから...
普段生きているだけでは教えて貰えないことが書かれてある。日本人の言う所の日本観は少なからず反日思想が含んでおり、結果として「日本人はおかしい」「海外を見習わなければ」と考えさせられるが、この本では特に著者の出身国である韓国から見た日本という視点で書かれており、著者が親日であるからこそばゆくも感じるが内容は非常に興味深い。
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まず著者の方が、年月を経て日本に対してとても良い印象を持つようになったことが始めにあり、日本人が気付かない外国人ならではの見方で書かれている。 「曖昧さ」「受け身」は良くないことだと、なぜか根拠はないけれどそういう認識がある私たち。 でもその根にあったものは、非難されるようなもの...
まず著者の方が、年月を経て日本に対してとても良い印象を持つようになったことが始めにあり、日本人が気付かない外国人ならではの見方で書かれている。 「曖昧さ」「受け身」は良くないことだと、なぜか根拠はないけれどそういう認識がある私たち。 でもその根にあったものは、非難されるようなものではなかった。 日本の原動力がそこにあるのなら、私は日本人だけのその長所を大切にしていきたい。
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人倫の道 儒教の興隆でもなく老荘思想 道教思想.....人間の意思を超越した自然意思を中心にした考え方 ソフトアニミズムが日本
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2011/4/7読了。 韓国生まれで来日し、そこで日韓の文化の壁を乗り越えた方の書いた日本文化論。外国人の視点(著者だけでなく留学生が登場する)と日本人の視点が程良く混ざりながら比較されていて、大変勉強になった。 ○体系的に日本を理解する3つの指標は「欧米化された日本」「中国や...
2011/4/7読了。 韓国生まれで来日し、そこで日韓の文化の壁を乗り越えた方の書いた日本文化論。外国人の視点(著者だけでなく留学生が登場する)と日本人の視点が程良く混ざりながら比較されていて、大変勉強になった。 ○体系的に日本を理解する3つの指標は「欧米化された日本」「中国や韓国に似た、農耕アジア的日本」「前農耕(縄文時代以前)アジア的日本」3つ目が日本の精神構造の一番奥深くに根付いている。 ○日本人特有の「曖昧さ」は、環境への適応性に優れており、調和と融合を目指す国際社会で重要になるだろう。 ○ものごとの自然なあり方を母型として、さまざまな日本文化の美的な様式が形作られた。自然と人間は一体であるという感覚。そこから生まれた美意識が、調和を重んじる社会を生みだした。 ○自我同一性が欧米の自己のあり方であるが、自然の流れを感じ取って自己変化を遂げていくのが日本の自己のあり方。自己革新を止めてはいけない。 ・外国人は、日本の表面的な良さに感動(1年)→本心を見せない「曖昧さ」「距離感」の壁にぶつかる(2~3年目)→日本らしい人付き合いの奥深さ、幅が分かってくる(5年目~)というプロセスで日本を理解する。察するという文化が壁となっている。 ・地形間の距離が著しく近接している日本では、色々な要素が絡み合った複合・融合的な文化が育まれた。風景と霞が融合したもの=曖昧であるが、融合を良しとする精神がそれを美しいと感じさせる。 ・日本人は旅好き。「旅」はそのプロセスを重んじ「旅行」は目的地での活動を重んじる。庶民でも伊勢参りなど、旅をしていた。 ・死生観において、「どんな生き方(死に方)が美しいか」という美意識を考えるのは日本独特。世界では「どんな生き方が正しいか」という倫理観が規範となる。 ・日本は擬人法が多い。自然と人間を区別せず、無意識のところで同じだと考えている。 ・「自然」は明治時代に輸入された言葉。古来の言葉は「花鳥風月」であった。 ・日本文化は古いものを捨てるのではなく、そこに新しいものをミックスして独自のものに変えるという世界でも稀な性質を持っている。 ・受け身を多用するのが日本語の特徴の一つ。日本の四季を含んだ風土が、八百万の神、つまりは自然に対する絶対的な受け身思考を生んだ。 ・封建制度は、血縁関係を軸にしたものではなく、個人と個人の信頼関係を基本にしたものであった。それが人間関係の仁義を重んずることに繋がった。
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keitaro-news をみて。 自分がマイナスだと思っていたことが、国民性なのかな、と思えた。 前向きにさせてくれた本。
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日本人を体系的に理解するためには3つの指標がある。 1.欧米化された日本 2.農耕アジア的な日本 3.全農耕アジア的な日本 日本人とはⅠと2の間で矛盾を抱えているようなものという理解が日本人自身も外国人にもある。しかし最も日本人を形作っている精神構造の理解に重要なのが3である。...
日本人を体系的に理解するためには3つの指標がある。 1.欧米化された日本 2.農耕アジア的な日本 3.全農耕アジア的な日本 日本人とはⅠと2の間で矛盾を抱えているようなものという理解が日本人自身も外国人にもある。しかし最も日本人を形作っている精神構造の理解に重要なのが3である。中華文明の影響を受けることが少なかった日本人は縄文期からの精神性を損なわずに近代を迎え、最も深いところでの精神の層を形作っている。これが日本人の曖昧さや距離感の取り方といった美意識につながっている。 自分でも気がつかなかった日本人の精神性に対する理解である。久々に、日本人であることに誇りを感じた。
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・欧米型企業:トップの予測と設定能力 ・日本型企業:システムを担っている社員の自立協調的な動き →だが日本にも強力なトップがいなければ,現在の日本政治のようになってしまうのでは??
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