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戦後台湾の言語政策 の商品レビュー

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2009/12/19

博士論文を本にしたもののようだけど、元の論文もこんなに短いのだろうか。 この本のよいところは、戦後台湾の言語政策を、手短に概観できるところだ。 世に出ている台湾の言語についての本は、もっと短い時代に限って詳しく論じているので、初心者には細かすぎるから。 一方、概説としてはいい...

博士論文を本にしたもののようだけど、元の論文もこんなに短いのだろうか。 この本のよいところは、戦後台湾の言語政策を、手短に概観できるところだ。 世に出ている台湾の言語についての本は、もっと短い時代に限って詳しく論じているので、初心者には細かすぎるから。 一方、概説としてはいいけど、どこにオリジナリティがあるのだろう。 「序論」で、言語的側面を、社会・歴史的側面とあわせて論じるのが目的で、それはこれまでの本にはなかったことだと言っているけれど、そうだろうか、それほど新しいこととは思えないけれども。 これまでになかった点といえば、日本に亡命していた独立論者で言語学者の王育徳について、一章をもうけて書いていることだと思う。 海外の論者、とくに日本にいた人々が、1980年代の多言語主義的な政策に貢献することになったと主張している。 だけど、どのように、どれだけ貢献することになったか、王育徳についての章とその後の章とのつながりがはっきりしていないので、よく分からない。 あとは、著者は台湾の大学に留学していた期間があったようだから、現実の状況や、生の声などをもって入れて欲しかった。 ほとんど政策・法令の原文を集めているだけの章もあったから。 http://kungyangyi.exblog.jp/9798916/

Posted byブクログ