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世界の中の日本の役割を考える の商品レビュー

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2010/01/11

「米欧亜回覧の会」とは、「岩倉使節団」とその記録「米欧回覧実記」に関心をもり、それを素材に近代史を学び、現代の問題についても語り合おう市民の会である。 本書は「米欧亜回覧の会」の設立10周年という節目に企画、開催された国際シンポジウム「世界の中の日本の役割を考える―近代西洋文明...

「米欧亜回覧の会」とは、「岩倉使節団」とその記録「米欧回覧実記」に関心をもり、それを素材に近代史を学び、現代の問題についても語り合おう市民の会である。 本書は「米欧亜回覧の会」の設立10周年という節目に企画、開催された国際シンポジウム「世界の中の日本の役割を考える―近代西洋文明を超えるもの」の記録である。 面白かったのは、『いま、ふたたび「徳川の平和」に学ぶ』という演題で、東大名誉教授吉賀徹氏の講演内容である。 「パックス・トクガワーナ」という徳川の平和は、頭にも終わりにもたいした戦争もなく、故大石慎三郎先生が、「尾頭付きなんだ、徳川日本は」と言い表し、時間的にも、空間的にも、形体が鮮明で、それが徳川文明であり、その中からやがて岩倉使節団は培われて、飛び出していったというとらえ方は、日本人・日本社会に勇気を与えてくれる考え方だと思う。 JHQに騙され続けている日本とおさらばしたいものである。

Posted byブクログ