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猿橋勝子という生き方 の商品レビュー

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2023/08/24

猿橋賞は女性科学者40歳くらいまでが受賞できるものであることはつい最近数学セミナーで知ったことだった。確か40歳というのは研究者として次の世代の科学者にバトンタッチするためだったと数学セミナーには書いてあった。 しかし、猿橋賞は知ってはいたものの猿橋勝子という人物がどういう人か...

猿橋賞は女性科学者40歳くらいまでが受賞できるものであることはつい最近数学セミナーで知ったことだった。確か40歳というのは研究者として次の世代の科学者にバトンタッチするためだったと数学セミナーには書いてあった。 しかし、猿橋賞は知ってはいたものの猿橋勝子という人物がどういう人かは完全に知らなかった。また私のアイドル的存在の太田朋子さんが第一回の猿橋賞を受賞していることに運命の糸を感じた。 更に、吉岡彌生との対面があったことにも驚きを感じた。なぜなら、私の親戚が吉岡彌生に抱っこされている写真があるからだ。吉岡彌生は女性が学問の道に行くのが大変なことであることを伝えたかったのだろうけれど、気が合わなかったのだろう。 そのかわり、三宅泰雄が猿橋の学問への道を作る手助けをしてくれたように思う。比喩的には、ヒルベルトがネーターの活躍の道を作ったのかもしれない。ただネーターは比較的若死だったのに対して猿橋は長生きだった。これは重要で、社会奉仕、これは猿橋が真に願っていたことだが、長生きしないと、なかなかできない。ニュートリノの小柴昌俊さんも長生きしたので、財団法人を作ることができた。 以上の通りなのだが、昨今、問題になっている核兵器もしくは原発に、この猿橋勝子という人物が深く関わっていることを知らせる意図は2009年に出版されているので、絡んではいないと思うのだが、予言していたのだと思いたい。 第五福竜丸の白い灰、微量の試料から成分を導く。そしてその汚染水の追跡調査などやった。わずかなものでも、地球に影響を与えるという、地球化学という分野らしい。オゾン層の研究なともされていて、その領域は幅広い。 福島の問題、ウクライナ、北朝鮮を含む世界的な戦争の問題。ヒロシマ、ナガサキ、ビキニ環礁、フクシマという核の恐ろしさを経験している日本が立ち上がらないとならない問題がある。 女性の科学者はまだまだ少ない。性別で決定されることがなくなる方向で、みんなが活躍できる時代を作り上げたい。

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2022/05/01

米沢富美子さんの著作、ブクログ登録は2冊目になります。 米沢富美子さん、どのような方かを確認しておきます。 ウィキペディアには次のように書かれています。 米沢 富美子(よねざわ ふみこ、女性、1938年10月19日 - 2019年1月17日)は、日本の理論物理学者、慶應義塾大...

米沢富美子さんの著作、ブクログ登録は2冊目になります。 米沢富美子さん、どのような方かを確認しておきます。 ウィキペディアには次のように書かれています。 米沢 富美子(よねざわ ふみこ、女性、1938年10月19日 - 2019年1月17日)は、日本の理論物理学者、慶應義塾大学名誉教授。専門は物性理論、特に固体物理学。アモルファス研究で国際的に知られる。理学博士(京都大学)(1966年)。大阪府吹田市生まれ。旧姓名、奥 富美子。80歳没。 で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです) 戦前戦後の女性が理系の道を選ぶことも困難な時代に、海水の放射能汚染や炭酸物質の研究で世界的な業績をあげた地球化学者・猿橋勝子。さらに後進を育てようと女性科学者を顕彰する「猿橋賞」を創設、女性科学者を励まし続けた。科学者として人間として自らの哲学とそれを貫く強い意志をもって、まっすぐに生きた猿橋勝子の軌跡を描きだす。 で、その猿橋勝子さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 猿橋 勝子(さるはし かつこ、1920年3月22日 - 2007年9月29日)は、日本の地球科学者である。専門は地球化学。海洋放射能の研究などで評価された。東邦大学理事・客員教授を歴任。東京生まれ。 で、猿橋勝子さんは、第一線で活躍する女性科学者を表彰する日本の賞として、猿橋賞(さるはししょう)を創設されました。 米沢富美子さんは、1984年(第4回)に猿橋賞を受賞されていますね。 そして、直近では、2022年(第42回)の猿橋賞を、関口仁子さんが受賞されています。

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2011/11/08

猿橋勝子さんの初の評伝です。性別にかかわらず科学者、研究者、さらには学ぶ者のお手本とも言える方だと感じました。 放射性物質の測定方法をめぐってアメリカの著名な研究者と堂々と勝負し、勝利したエピソードだけでなく、自分に足りない知識があると判断すれば徹底的に学び身につける姿には感銘...

猿橋勝子さんの初の評伝です。性別にかかわらず科学者、研究者、さらには学ぶ者のお手本とも言える方だと感じました。 放射性物質の測定方法をめぐってアメリカの著名な研究者と堂々と勝負し、勝利したエピソードだけでなく、自分に足りない知識があると判断すれば徹底的に学び身につける姿には感銘を受けます。 また、第五福竜丸の事件や当時の水爆実験の状況など分かりやすく書かれており、日本人なら一度は読んでおくべき本だと思います。 【福岡教育大学】 ペンネーム: 粉もん研究会会員

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2010/06/06

[ 内容 ] 戦前戦後の女性が理系の道を選ぶことも困難な時代に、海水の放射能汚染や炭酸物質の研究で世界的な業績をあげた地球化学者・猿橋勝子。 さらに後進を育てようと女性科学者を顕彰する「猿橋賞」を創設、女性科学者を励まし続けた。 科学者として人間として自らの哲学とそれを貫く強い意...

[ 内容 ] 戦前戦後の女性が理系の道を選ぶことも困難な時代に、海水の放射能汚染や炭酸物質の研究で世界的な業績をあげた地球化学者・猿橋勝子。 さらに後進を育てようと女性科学者を顕彰する「猿橋賞」を創設、女性科学者を励まし続けた。 科学者として人間として自らの哲学とそれを貫く強い意志をもって、まっすぐに生きた猿橋勝子の軌跡を描きだす。 [ 目次 ] 1 誇り高き科学者 2 海水の放射能汚染 3 道場破り・現代版 4 科学者への道 5 科学者として生きる 6 女性科学者としての仕事 7 初心を貫いた人生 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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