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文学の世界 明治・大正・昭和のベストセラー の商品レビュー

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2017/05/13

太宰治を父にもち、斜陽の主人公モデルを母にもつ作家太田治子が、明治、大正、昭和の文学作品から13人の作家を選び代表作を抽出し解説していく。全編を通じて重苦しいやるせなさが、通奏低音のように響いてくる。作家の人生と重なるように展開され、現実と小説が交絡しながら考察されていく。懐かし...

太宰治を父にもち、斜陽の主人公モデルを母にもつ作家太田治子が、明治、大正、昭和の文学作品から13人の作家を選び代表作を抽出し解説していく。全編を通じて重苦しいやるせなさが、通奏低音のように響いてくる。作家の人生と重なるように展開され、現実と小説が交絡しながら考察されていく。懐かしい文学のノスタルジーに包まれる。タイトルを知っているだけの作品もあるが、読んだ作品も含めて、ひと通り読んでみたい気分になる。13人の作家は、登場順に、二葉亭四迷、徳富蘆花、田山花袋、森鷗外、夏目漱石、有島武郎、賀川豊彦、志賀直哉、谷崎潤一郎、小林多喜二、林芙美子、火野葦平、そして最後に太宰治。2007年刊行。

Posted byブクログ