阿修羅のジュエリー の商品レビュー
阿修羅と聞くと、「興福寺の阿修羅像」を思い浮かべる方も多いだろう。「三面六臂(さんめんろっぴ)」という姿に注目されがちだが、本書では身に付けているジュエリーについて書かれている。普段とちょっと違う目線で見ると、いろいろなことに気がつく。阿修羅像の他にも仏像が登場している。新たな魅...
阿修羅と聞くと、「興福寺の阿修羅像」を思い浮かべる方も多いだろう。「三面六臂(さんめんろっぴ)」という姿に注目されがちだが、本書では身に付けているジュエリーについて書かれている。普段とちょっと違う目線で見ると、いろいろなことに気がつく。阿修羅像の他にも仏像が登場している。新たな魅力を発見できるかも!
Posted by
伝統的な意匠に興味があるので、大変興味深かった。現代でも人気のある意匠が、美的な観点だけではなく、過去にはある種スピリチュアルな意味もあったことを著者は示唆しているが、見て快いものは意識している以上に心に良い影響を与えるのかもしれない。
Posted by
著者は「ケルト」にくわしい美術文明史家。「阿修羅像」にまつわる話から開始します。興福寺創建1300年というので、阿修羅に関心が集まりますね。顔が三つ、腕が六本、眉が寄って、表情が魅力的、などなどで愛されてますが、著者はまったく思いがけないところに着目。それは、首飾り、また、ブレ...
著者は「ケルト」にくわしい美術文明史家。「阿修羅像」にまつわる話から開始します。興福寺創建1300年というので、阿修羅に関心が集まりますね。顔が三つ、腕が六本、眉が寄って、表情が魅力的、などなどで愛されてますが、著者はまったく思いがけないところに着目。それは、首飾り、また、ブレスレット。斬新な視点ですよね。仏像のジュエリーとはそもそも「人間を越えた存在」つまり「神々しさ」なのです。ここから、「装飾とはなにか」という問いかけがはじまり、西洋まで向かいます。 身を飾ることの大切さの再発見の旅です。
Posted by
飾り、装飾が気になって仏像が好きになった自分にとってはいろいろ頷ける。 阿修羅がメインというよりは宝飾、飾り、ジュエリーの歴史をダダッと掻い摘んだ内容で楽しめた。 学校で学んだシルクロードの話なんかもこういう文章で読むとヨーロッパとアジアとの「ダイナミック」な関連性に感動を覚え...
飾り、装飾が気になって仏像が好きになった自分にとってはいろいろ頷ける。 阿修羅がメインというよりは宝飾、飾り、ジュエリーの歴史をダダッと掻い摘んだ内容で楽しめた。 学校で学んだシルクロードの話なんかもこういう文章で読むとヨーロッパとアジアとの「ダイナミック」な関連性に感動を覚えたり。 その当時、遥か彼方のアジア、ヨーロッパはお互いどのような憧れをもっていたのか? そんなことを想像しながら古代の宝飾品を見るのは面白いだろうな。 歴史は半分想像で楽しむ学問。
Posted by
阿修羅を新たな角度からとらえるおもしろいテーマなのですが、 内容は正直「う~ん」でした。 仮説を立てられていますが、明確な根拠を提示するでもなく いきなり結論に飛んでしまうのは早計な気がしました。 「~なのですよ!」と強引にイメージを押しつけられている感じです。 とは言いつつ...
阿修羅を新たな角度からとらえるおもしろいテーマなのですが、 内容は正直「う~ん」でした。 仮説を立てられていますが、明確な根拠を提示するでもなく いきなり結論に飛んでしまうのは早計な気がしました。 「~なのですよ!」と強引にイメージを押しつけられている感じです。 とは言いつつも勉強になる部分もたくさんありました。
Posted by
国宝である興福寺・阿修羅像の、装身具に注目した一冊。 先月見てきたばかりなので、印象もリアルに残っていますが、たしかに身に着けているものの中でも、装身具のイメージはあまりありませんでした。 色が落ちているため、衣装と同化していたように思います。 完成当時の彩色鮮やかな像では、像...
国宝である興福寺・阿修羅像の、装身具に注目した一冊。 先月見てきたばかりなので、印象もリアルに残っていますが、たしかに身に着けているものの中でも、装身具のイメージはあまりありませんでした。 色が落ちているため、衣装と同化していたように思います。 完成当時の彩色鮮やかな像では、像の全身は真っ赤で、装身具は金色に輝いていたとされています。 それはコントラスト効果抜群で、視線を集めたことでしょう。 さらに、衣装は花柄の巻きスカート。 当時風に彩色された阿修羅像の画像は、やはりアクセサリーの印象が強くなり、おしゃれ効果が上がっていました。 とことんアクセサリーに着眼したテーマのようで、なぜ興福寺の阿修羅は、鎧を着こんだ怒れる鬼神ではなく、薄衣をまとっただけの純粋そうな少年像なのかという疑問の答えはありませんでした。 ただ、像を造らせた光明皇后の若くして亡くした息子の面影が反映されているのではないかという案が載っていました。 また、六本の手については、手前の両手はまだ合わさってはおらず、手を合わせる寸前だとか、次の二本は、かつては月と太陽を持っていたとされるなどということも記載されていました。 阿修羅像の装身具から、視点は外国へと移っていきます。 仏像のルーツをたどって、中国、そしてインドの文化をたどるというのは、よくある流れですが、この本では、阿修羅像や仏像との関係は一切問わず、時代も不問のままに、外国で描かれた宝石について採り上げて行きました。 ビザンティン帝国のフレスコ画などは、比較文化の面からもわかりますが、ぐっと時代が近くなり、ルネサンス期のボッティチェリの絵やフェルメールの絵、ミュシャの絵までまで紹介されていたことには少し驚きました。 踊るシヴァ神やサロメ像や豊穣の女神ラクシュミー、クリムトやモローの作品などが次々に紹介されていき、もはや阿修羅とは全く関係なくなっています。 宝石が描かれている作品掲載し、すべて話の上で関連付けているような気がしました。 宝石の絵画史みたいな様相を帯びてきましたが、この人の意見に背景や根拠はあるのだろうかと思います。 著者は美術文明史家で、れっきとした専門家ですが、十代の読者を対象にしているようで、かなり子供っぽい語り口調のせいか、確固たる根拠を元にしているというよりも、想像や思いつきで意見が書かれているような印象を持ちました。 ジュエリーは「希望の光」とする著者。 PCの「*(アスタリスク)」とは、ギリシア語で星の意味のアステルから来ている言葉だということがわかりました。 これまで、(きらびやかだな)という感想は持っても、仏像や過去の壁画などに描かれた人物のアクセサリーにじっくり着目することはさほどなかったため、今後はアクセントやバランスなどの比率を考えながら、観賞してみようと思います。
Posted by
仏像の顔や形をはじめ、姿を中心に見てしまうが、身につけている宝石類や衣装に目を向けて楽しむ見方を再発見させられた。また、子供向けにルビ付きのため分かり易かった。
Posted by
[ 内容 ] よく見れば、金色の胸飾りに花柄の巻きスカートの阿修羅像。 仏像やマリア様のジュエリーから携帯ストラップまで、宝石と装飾から発見される、常識をくつがえす魂の文明史。 [ 目次 ] キラキラへのイントロダクション―「輝き」をデザインできる人間の力 第1章 阿修羅ジュエ...
[ 内容 ] よく見れば、金色の胸飾りに花柄の巻きスカートの阿修羅像。 仏像やマリア様のジュエリーから携帯ストラップまで、宝石と装飾から発見される、常識をくつがえす魂の文明史。 [ 目次 ] キラキラへのイントロダクション―「輝き」をデザインできる人間の力 第1章 阿修羅ジュエリーの発見―「飾る」デザイン力 第2章 シルクロードからジュエリーロード―宝石の道と王妃たち 第3章 「花」と「星」のアシュラ―ペルシアから奈良 第4章 マリア様と貴婦人の真珠の髪飾り―イタリア・ルネサンスと東方貿易 第5章 サロメと仏像のストラップ―祈りのジュエリー 結びのことば―さらなる旅に向かって [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
Posted by
最後はパラパラと。う〜ん、なんだか彼女の熱についていけなかった。最初楽しかったんだけれど。とにかく、仏像鑑賞の時にはジュエリーに注目すべき!と。 まだ読む時期じゃなかったんだなきっと。
Posted by
2009年上野での展覧会、並んで拝観してきました。 阿修羅像には人を引き付けるオーラがあります。 この本には、つくられた時の色彩を忠実に再現してあります。 また装飾品にもスポットをあてていて、その観点で観る阿修羅像もアリです。
Posted by
- 1
- 2