マイマイ新子 の商品レビュー
昭和三十年の周防にて暮らす九歳の少女・新子の瑞々しい短編集。 祖父の小太郎とはとある秘密を共有し、クラスメイトのシゲルや喜伊子、妹の光子といった子供達と賑やかに過ごしているが、戦後間もない情勢や大人達の苦々しい境遇が見え隠れする。
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高樹のぶ子さんの文章に惹かれて読んだ。 遅まきながら大ファンに 世代が同じだから共感することが多すぎうれしすぎ そして アニメ映画になったことも全く知らなかった 「この世界の片隅に」の前作!? ひえー レンタルしなくっちゃ ≪ マイマイは 世界の不思議 確かめる ≫
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著者の子どもの頃のノスタルジアを新子ちゃんに託して綴った小説。髙樹のぶ子さんというとどこかとり澄ましたような格調高い作品を書く人というイメージがあるんだけど、そういう人も野山に遊び、ハンバーグに目を輝かせ、両親・祖父母・きょうだい・近所の友だちに囲まれて育ったんだろうなと。どこと...
著者の子どもの頃のノスタルジアを新子ちゃんに託して綴った小説。髙樹のぶ子さんというとどこかとり澄ましたような格調高い作品を書く人というイメージがあるんだけど、そういう人も野山に遊び、ハンバーグに目を輝かせ、両親・祖父母・きょうだい・近所の友だちに囲まれて育ったんだろうなと。どことなく懐かしい日本の風景が、子どもならではの虚実ない交ぜの幻想的なシーンと相まって描かれる。 新子にとっての両親・祖父母を「お父さん」「お母さん」と書かずに、名前で書いているところに髙樹さんの芯のようなものを感じる。好ましい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
9歳の主人公・新子をとりまく日常。ただそれだけを淡々と描いた作品。 だけど、その無垢な目を通した世の中の、なんと瑞々しく、時に切なく、そして哀しいことか。子供にしか分からない世界、大人たちが忘れてしまった世界、読み手に郷愁や感傷を抱かせ、胸がちくりと痛む、印象深い作品です。 昭和30年という時代設定が、また絶妙。戦後の世相の激変が、戦争を知らない新子の目によって鮮やかに、あるいは残酷に描き出されています。 自らの幼少期と経験がかぶるわけでも無いのに、何かが呼び起こされる不可思議な一作。コレを大人になってから書ける作者も、ある意味凄いです。
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戦争の匂いが消えない日本でのはなしですが、人々のたくましさがたくましく描かれた明るい作品です。それにしても、マイマイがきになります。
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日本の「赤毛のアン」云々さえ書かなかったら、もっとあっさり読了出来たのだが、その一言が余計なばかりに、あれこれと比較されてしまうはめになっている。 ジブリなどが人気の出ないアニメ映画に作り上げそうな感じだね。
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昭和30年で9歳。偶然にもうちの亡くなった父と同じ歳の新子ちゃん。 同時に、私の娘も今9歳。 うちの父も、こんな風景を見ながら子ども時代を過ごしたんだろうか。どんな子どもだったんだろうと、そんな感傷を抱きながら、また、うちの娘もお友達とこんな会話してるんだろうかとか思いながら読...
昭和30年で9歳。偶然にもうちの亡くなった父と同じ歳の新子ちゃん。 同時に、私の娘も今9歳。 うちの父も、こんな風景を見ながら子ども時代を過ごしたんだろうか。どんな子どもだったんだろうと、そんな感傷を抱きながら、また、うちの娘もお友達とこんな会話してるんだろうかとか思いながら読んだ。 私とは全然育っている時代・環境が違って、でも子どもたちの関係性とか空気感というのは意外と普遍的だったりするのかもしれない、なぜか懐かしい気持ちになる作品。 私が特に好きだったのは、友達がケンカしてお互いのお父さんを罵った時、新子は父親に言われた「自分の目で見たほうがいい」という言葉を信じて、友達の父親が本当に噂通りの人なのか確かめに行く話だ。 結果的に大人に嘘をつくことになり、親にこっぴどく怒られる新子だけど、理由をうまく説明できなくて家出することになる。 この辺りの新子の気持ちが切なくて、でも親である身として私が新子の母でもついこんな風に叱ってしまうかもと反省させられたり。 最後、誰もが通る「近しい人の死」を9歳なりの感性で受け止める新子に涙が出た。
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唱和30年の、田舎に住む9歳のお転婆娘・新子の日常と成長を描いた作品。 雰囲気としては「となりのトトロ」でしょうか。はっきり言って地味な作品です。なかなかこうした小説を楽しめるという人は、特に若い人には少ないのではないでしょうか。 ただ、子どもを描いた作品にありがちな、「甘っ...
唱和30年の、田舎に住む9歳のお転婆娘・新子の日常と成長を描いた作品。 雰囲気としては「となりのトトロ」でしょうか。はっきり言って地味な作品です。なかなかこうした小説を楽しめるという人は、特に若い人には少ないのではないでしょうか。 ただ、子どもを描いた作品にありがちな、「甘ったるさ」はありません。新子が感じている世界はひたすらに無邪気できらきらしているのだけれど、世界の「残酷さ」といったらいいのでしょうか、容赦のなさも同時に描かれており、その対比に私は悲しさを感じます。 他者にやさしく、両目をいっぱいに広げて世界を見る新子が、いずれこうした世界の中で生きていかなくてはならないのかと思うと感傷的になってしまうのですが、それは私自身がそうした世界に立ち向かう勇気が足りていないからなのでしょうか。
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田舎でのびのび暮らす少女の生活をいきいきと描き出した本なのだろうけど、なぜだろう、いまいち好きになれずに終わってしまった。
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山口の片田舎を舞台にオテンバな主人公、新子が思い感じて考えたり悩んだり… 和製「赤毛のアン」をめざして書いたとのことですがまったくそのとおりな作品。 麦畑や川のせせらぎなど自然の描写が美しいこともモンゴメリの作品に通じます。 おとなの誰もが子供のころ感じたことのある日常が描かれて...
山口の片田舎を舞台にオテンバな主人公、新子が思い感じて考えたり悩んだり… 和製「赤毛のアン」をめざして書いたとのことですがまったくそのとおりな作品。 麦畑や川のせせらぎなど自然の描写が美しいこともモンゴメリの作品に通じます。 おとなの誰もが子供のころ感じたことのある日常が描かれています。 もちろん今のこども達にも新子の暮らしを感じてもらいたい作品です。
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