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ベガーズ・イン・スペイン の商品レビュー

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18件のお客様レビュー

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2022/03/17

惜しい、とても、惜しい 表題作は、カート·ヴォネガット風でとても良い。眠りを必要としない新人類と旧人類の軋轢をそれぞれに属する双子の姉妹を軸に描いているんだが、ラストが素晴らしいと感じた。 短編集の2作目もこのテーマだ。遺伝子改変犬がきっかけの物語。 しかし、その後が続かな...

惜しい、とても、惜しい 表題作は、カート·ヴォネガット風でとても良い。眠りを必要としない新人類と旧人類の軋轢をそれぞれに属する双子の姉妹を軸に描いているんだが、ラストが素晴らしいと感じた。 短編集の2作目もこのテーマだ。遺伝子改変犬がきっかけの物語。 しかし、その後が続かない。連作ではなく、他の作品はけいろが異なるSFだ。しかも、それらはあまりおもしろくない。惜しいな。

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2019/07/13

全7篇収録の短篇集。 ヒューゴー賞、ネビュラ賞を受賞した表題作は、遺伝子改変によって睡眠を必要としない子供たちが生まれた世界が舞台。彼ら無眠人は一般人が費やす睡眠時間を有意義に使えるため、優秀な人間が多く育つが、やがて人々からねたみを買うこととなり… 昔でいうミュータントものの一...

全7篇収録の短篇集。 ヒューゴー賞、ネビュラ賞を受賞した表題作は、遺伝子改変によって睡眠を必要としない子供たちが生まれた世界が舞台。彼ら無眠人は一般人が費やす睡眠時間を有意義に使えるため、優秀な人間が多く育つが、やがて人々からねたみを買うこととなり… 昔でいうミュータントものの一種かと。 一般人との対立、やがて彼らから理解を得る展開は、これまで読んだSF作品からの既視感こそありますが、無眠人リーシャとその双子の妹で有眠人アリスとの引き離せない関係を交え丁寧に描くところに、劇的でなくとも心に染み入る感動がありました。 その他の作品も遺伝子改変をモチーフにした作品が連ねますが、バレエと遺伝子改変を組み合わせた「ダンシング・オン・エア」が読み応えがあってとてもおもしろかったです。

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2018/12/20

訳:金子司他、解説:山岸真、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、スタージョン記念賞、アシモフ誌読者賞 ベガーズ・イン・スペイン(金子司訳)◆眠る犬(山岸真訳)◆戦争と芸術(金子司訳)◆密告者(田中一江訳)◆想い出に祈りを(宮内もと子訳)◆ケイシーの帝国(山田順子訳)◆ダンシング・オン・エア...

訳:金子司他、解説:山岸真、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、スタージョン記念賞、アシモフ誌読者賞 ベガーズ・イン・スペイン(金子司訳)◆眠る犬(山岸真訳)◆戦争と芸術(金子司訳)◆密告者(田中一江訳)◆想い出に祈りを(宮内もと子訳)◆ケイシーの帝国(山田順子訳)◆ダンシング・オン・エア(田中一江訳)

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2017/11/29

短編集 最後の「ダンシング・オン・エア」が良かった 表紙   7点岩郷 重力   金子 司訳 展開   6点2009年著作 文章   7点 内容 640点 合計 660点

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2017/02/08

SF。中短編集。 表題作がベスト。新人類。無眠人。前半はバイオSF、後半はサスペンス調。近未来に起こり得る差別を描いた、メッセージ性の強い作品。☆4。 ただ、それ以外の作品は、少しインパクト不足。全体的に盛り上がりに欠ける。 SF的奇想よりも、家族関係や社会の在り方を丁寧に描く作...

SF。中短編集。 表題作がベスト。新人類。無眠人。前半はバイオSF、後半はサスペンス調。近未来に起こり得る差別を描いた、メッセージ性の強い作品。☆4。 ただ、それ以外の作品は、少しインパクト不足。全体的に盛り上がりに欠ける。 SF的奇想よりも、家族関係や社会の在り方を丁寧に描く作家、という印象を受けた。

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2015/06/25

ナンシー・クレス『ベガーズ・イン・スペイン』(早川書房、2009)を読む。 田舎育ちの元小学校教師によるSF短編集。著者は結婚を機に数年で小学校教師を辞め、やがて子育てのかたわら教育学と文学の修士を取得。 コアなファンになるとSFは設定メモさえあればいい!というレベルに至るそ...

ナンシー・クレス『ベガーズ・イン・スペイン』(早川書房、2009)を読む。 田舎育ちの元小学校教師によるSF短編集。著者は結婚を機に数年で小学校教師を辞め、やがて子育てのかたわら教育学と文学の修士を取得。 コアなファンになるとSFは設定メモさえあればいい!というレベルに至るそうですが、これも設定だけで充分読ませるレベルです。 タイトルは"スペインの物乞い"の意で、優秀な資質で富を築き上げる無眠人にたかる有眠人、"血をすするヒルども"を指しています。 遺伝子改良が合法化されたアメリカ、ある富豪が研究所を訪れ、知能、身体能力、外見などの通常の遺伝子改良に加えて眠る必要のない資質を求める。 数年後、富豪は二人の娘、無眠人リーシャと未改良のアリスを得る。 お話としては、双子の対立や未改良の通常人から無眠人への恨み、ひがみ、迫害などが主眼ですが、人物の口を借りて語られるアメリカ的自由主義の観念もしみます。 【本文より】 ◯「強者には弱者から力ずくでなにかを奪う権利なんてないのよ」とスーザン。 「弱者も、強者から無理やり何かを奪う権利はない」とカムデンが言った。 ◯「おれたちにはほかの多くの連中よりすぐれたことができて、有眠人とも相互に利益となる取引ができて、強者と弱者のあいだにはっきりした差異がないならーおれたちと取引もできないほど弱い連中に対してはなんの義務があるんだ?いまでもおれたちは、得るよりも多くを与えようとしているー自分たちは何ひとつ得られなくても、そうしないといけないのか?障害者やハンディを負った連中、病気や怠け者や無精者も、おれたちの生産したもので面倒を見てやらないといけないのか?」

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2013/06/20

ナンシー・クレスの日本オリジナル短篇集。表題作を始め、遺伝子操作を扱ったものが多い。 表題作以外では『密告者』と『ダンシング・オン・エア』が面白かった。特に『密告者』で描かれる社会制度が印象深い。 各短編がページ数の割に長く感じたのが残念。

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2012/09/23

なんとも今っぽい。社会問題とそれに関わっていく女達。 ただ、短編なのに長く感じてしまう冗長さがある。そして、読後爽快な気分にはならない。 今風の遺伝子、DNA改変ものとして肩肘張らず読めばいい。

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2012/07/07

ナンシー・クレスの短編集。ナンシーさんの書き物初めて読んだ。表題の『ベガーズ・イン・スペイン』と『ダンシング・オン・エア』がぐぐっときた。興奮するような物語ではないけれども、あっさりと社会風刺を折り込んでくるのがたまらない。

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2012/04/06

まぁ、SFだからと軽い気持ちで読み始めたが、空想の上に空想…しかも都合の良い空想を積み重ねた内容になってきたので途中放棄。感動など全然湧かないが、皆は何に感動したんだろう?子供が死ぬから?この本を読んで感動する自分に感動したとか。 つまらん

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