オペラ学の地平 の商品レビュー
カストラートのとこだけ。 弓削尚子『君主が求めた去勢者の歌声』 なぜ近世の権力者にカストラートが愛されたのか。 君主の絶対的権力との関係。 >宮廷の威信をかけて公使をイタリアに派遣し、優れた音楽家を探し出して、カストラートや宮廷楽長ばかりか、宮廷楽団ごとイタリア人を調達できた...
カストラートのとこだけ。 弓削尚子『君主が求めた去勢者の歌声』 なぜ近世の権力者にカストラートが愛されたのか。 君主の絶対的権力との関係。 >宮廷の威信をかけて公使をイタリアに派遣し、優れた音楽家を探し出して、カストラートや宮廷楽長ばかりか、宮廷楽団ごとイタリア人を調達できた のは、君主以外あり得なかった。 去勢手術はモチロン禁止されていたけど、暗黙の了解で行われており >神の与えたもうた身体を改造させる権力をさえ見せつける 意味さえも持っていた つまり、>君主が神授された王権を誇示するための政治的な演出であった 一方教会では、その頃、反宗教革命時代。 >プロテスタントには手の届かない天使の声を、ローマ教皇の権力は我が物とすることができる。 プロテスタントは元々の聖書通りの、質素な生活を心がけるから。 結論 >壮麗な宮殿を建ててことさらに力を顕示し、カストラートの歌声によって権力の神性を飾り立てた。 >カストラートの歌声は聖俗両方の権力者に愛され、神性の装飾として利用された。
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