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小説作法ABC の商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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2011/07/01

 小説を書くとは、なぜ書くのかとは。書くときの基本事項とそのためのトレーニング法。  今年は年間200冊本を読むぞ!との目標中。いつかは何かを書きたいなぁ、とモヤモヤするものはある。  ビルマに戦争いってマラリアかかっても帰国したじいちゃんのこととか、  就活でボコボコにされ...

 小説を書くとは、なぜ書くのかとは。書くときの基本事項とそのためのトレーニング法。  今年は年間200冊本を読むぞ!との目標中。いつかは何かを書きたいなぁ、とモヤモヤするものはある。  ビルマに戦争いってマラリアかかっても帰国したじいちゃんのこととか、  就活でボコボコにされた時のことも忘れたくないし、     いつか書きたい、さていつか。

Posted byブクログ

2011/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 小説の書き方をこういう風に懇切丁寧に書かれると島田雅彦てめえ、と思ってしまいかねない部分もあるけれど痛みを覚えるほどの正しさをつきつけてくる、というよりはかなりマイルドに正しさに導いてくれる感じが強くてそこはとてもよかった。語られるべきは技術論だときっぱり言い切ってから、徹底的に読みの技術を叩き込んで、しかしね……と不意打ちをかける構成もいい。そこで勇気付けられたら、とりあえず、書いていきましょう、そういうことなんでしょうね。  一言でまとめると、読みの技術論+自己啓発。でしょうね。  大切なのは自己啓発しつつも、それが小説の原理的な部分に関わる自己啓発であることを、巧みに避けているというところ。最後にはそれを出さずにはいられないし、それを完全に無視した記述に啓発される書き手なんてありえないと思うんだけど、それでも、小説の消費のされ方からのアプローチがかなり多く、大局的に、もう文学終わっちゃいそうだけど、まだまだ終わらないよ、と語りかけたりすることは、最後までしない。むしろ大局的に見りゃそりゃ終わっちゃうかもしれないけどさ、現に消費されてるわけだし、どんな風に消費されてるか見りゃ、まだできることあるでしょう、と分析してみせる。結局職業作家になりたいってことはそれで飯食いたいってことなんだから、そのレベルは肯定しなきゃいけないし、あえてそこに乗っかって元気付けるというのはすごく面白いし、効果的だろう。それは同時に職業作家である島田雅彦自身のあり方の肯定も含んでいて、だから筆もどんどん元気になるし、最後には、全肯定的な雰囲気まで撒き散らして筆を置くし、読んでいる方も元気が出ないわけがない。  それでいて、悪いフォームはちゃんと直してくれたりするから、本当に役に立つ本です。つまり、非常に良い本です。小説を書く前、というより、読む前に、ウォーミングアップとして、読んでみるのが良さそうですね。

Posted byブクログ

2011/03/01

読者はどこにいるのか、、、を読んでいたらこのタイトルがでてきたので、興味本位で借りてみました。やー、この本も良いですねー、お金が無いけど買いたいです。アマゾ○のカートに入れてしまいましたorz(でもお金が。個人的には、ラノベでもないのに企画書について触れられている点がなかなかやる...

読者はどこにいるのか、、、を読んでいたらこのタイトルがでてきたので、興味本位で借りてみました。やー、この本も良いですねー、お金が無いけど買いたいです。アマゾ○のカートに入れてしまいましたorz(でもお金が。個人的には、ラノベでもないのに企画書について触れられている点がなかなかやるなぁって思いました。なんかこう神様降りてきて書くイメージがありますけど(本書区分の小説って)、やっぱ企画立ててオッケー出てなんぼですよね、商業目的ですし。本書によるところの小説ではない作品では普通の事だと思うのですが、小説もそうなんだーって感慨深かったです。

Posted byブクログ

2010/10/05

人は誰もが「物語る能力」を持っている。その技術の集大成こそが文学である。 この本は小説を書く為の基本的技術から心構えまで「プロのコツ」をシンプルに伝授する教科書である。 まず、文学をジャンル分けしているのですが、神話・叙情詩、この辺は分かるのですが、ロマンス・小説、とばして告...

人は誰もが「物語る能力」を持っている。その技術の集大成こそが文学である。 この本は小説を書く為の基本的技術から心構えまで「プロのコツ」をシンプルに伝授する教科書である。 まず、文学をジャンル分けしているのですが、神話・叙情詩、この辺は分かるのですが、ロマンス・小説、とばして告白と、私が小説の中のジャンルだと思っていたものが小説外とされていることに驚きました。ロマンスは予定調和、小説は自己批評の精神、こうなると小説の数はくんと減りそうですね。 内容としては、実戦的な技術面をもっと解説して欲しかったなと。例として取り上げられている本が、あまり私の好みではなかったのがいっそう馴染めなかった原因かもしれませんが。

Posted byブクログ

2010/09/30

小説の書き方の基本を、具体例を引用しつつ わかりやすく解説してある一冊。 大学の講義テキストを編集しただけあって 基礎からわかりやすく書かれていた。

Posted byブクログ

2010/08/18

島田雅彦の法政大学における講義がもと。かなり実践的な内容で、練習問題なんかもあり、読むと早速書いてみたくなる本。島田雅彦のひねくれた感じが面白くて、私は好き

Posted byブクログ

2010/07/02

7月2日読了。島田雅彦氏による、プロの書き手による小説の書き方作法の指南書。私はこの著者の小説は読んだことはないが、独特の着眼点を持つなかなか面白い小説の書き手のようだ。・・・読み手からすると小説に求めるもの・小説にとって大事なものは「ストーリー」「キャラクター」と考えがちだが、...

7月2日読了。島田雅彦氏による、プロの書き手による小説の書き方作法の指南書。私はこの著者の小説は読んだことはないが、独特の着眼点を持つなかなか面白い小説の書き手のようだ。・・・読み手からすると小説に求めるもの・小説にとって大事なものは「ストーリー」「キャラクター」と考えがちだが、ストーリーの類型などは人類誕生以来もはや書き尽くされているもので、何より大事なのは「描写」、これに尽きるようだ。実際、例文として挙げられている谷崎潤一郎や三島由紀夫の文章などは、1ページにも満たない切り取られた断片であっても読むだけでその描写の正確さ(読み手にとっての)、リズムの心地よさからまさに「快楽が立ちのぼる」思いがする・・・。小説とは誰にでも書けるものだが、誰にでもは書けないものだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

小説を書く技術についての教科書。 新書じゃなくて選書だけど。ま、いっか。 小説の分類をし、そこで使われている様々な技法について述べられている。 事例(引用)も多く、その中の本で読みたい物もちらほら。 こんな風に考えて書いてる人っているのか〜? ・・・とか思いつつ、作者の美意識...

小説を書く技術についての教科書。 新書じゃなくて選書だけど。ま、いっか。 小説の分類をし、そこで使われている様々な技法について述べられている。 事例(引用)も多く、その中の本で読みたい物もちらほら。 こんな風に考えて書いてる人っているのか〜? ・・・とか思いつつ、作者の美意識の高さを感じたので、人それぞれだな、というとこに結論。 このセオリーを全て盛り込んだ小説を読んでみたいものだ。 もちろん大ヒット間違いナシ!?

Posted byブクログ

2009/10/04

大学の講義を再録・加筆・編集して作ってあるため、極めて実践的な小説を書くための指南書。ただ、読むための作法として、または文学論として読んでもよい。村上龍は青春小説、春樹は老人小説。実況と回想の違いを指摘してて、ウマイなーと思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

現在連載中の日本経済新聞「私の履歴書:篠原三代平」の中の大熊信行氏の話から、彼を調べて行くうち伊藤整氏に遭遇。「小説の方法」を読んでいる途中で本書に出会う。 氏の作品を読むのは「語らず、歌え」以来10数年ぶりであるが、楽しい時間が経過した。 本書中のマーケティング的な話などは「小...

現在連載中の日本経済新聞「私の履歴書:篠原三代平」の中の大熊信行氏の話から、彼を調べて行くうち伊藤整氏に遭遇。「小説の方法」を読んでいる途中で本書に出会う。 氏の作品を読むのは「語らず、歌え」以来10数年ぶりであるが、楽しい時間が経過した。 本書中のマーケティング的な話などは「小説の方法」に通ずるところもあるのかしらん。

Posted byブクログ