1,800円以上の注文で送料無料

商人 の商品レビュー

4.3

9件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/01/05

江戸時代の商人のお話。 その後が もっと 知りたかった。 次男坊として 生まれ。 最終的には 家督を相続。 いかに 女性が 大切かを ちょっと 考えさせる。 この作家の本は はじめだったので もっと 読んでみたくなりました。 わかりにくい 言葉が多かったけれど そこは 飛...

江戸時代の商人のお話。 その後が もっと 知りたかった。 次男坊として 生まれ。 最終的には 家督を相続。 いかに 女性が 大切かを ちょっと 考えさせる。 この作家の本は はじめだったので もっと 読んでみたくなりました。 わかりにくい 言葉が多かったけれど そこは 飛ばして 想像して 進めました。

Posted byブクログ

2016/07/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

はじめは、「どうだ?」と、なかなかのめりこめなかったが、徐々に面白さに引き込まれ。 実在のにんべんの会社の始まりを読むのは、とても興味深かった。江戸時代の市井の人々の暮らしや、心情を感じる氏、登場人物も欠点もありながら、魅力的。

Posted byブクログ

2013/11/05

ねじめ正一さんの書いたある意味企業小説かと。日本橋にある鰹節の”にんべん”がいまある基礎を作り上げた創業者の次男坊の江戸時代のお話なのだが、これが面白い。にんべんの創業当時の江戸の様子が生き生きと描かれているのも魅力の一つだが、次男坊が既存の勢力に立ち向かい新たなビジネスの方向性...

ねじめ正一さんの書いたある意味企業小説かと。日本橋にある鰹節の”にんべん”がいまある基礎を作り上げた創業者の次男坊の江戸時代のお話なのだが、これが面白い。にんべんの創業当時の江戸の様子が生き生きと描かれているのも魅力の一つだが、次男坊が既存の勢力に立ち向かい新たなビジネスの方向性を見つけていくところなどビジネス本のとしての一面ももっていて楽しめた。文章も軽やかでさくっと読めるので雨の日の読書にはもってこいです。

Posted byブクログ

2013/04/26

前半は読みにくかったのですが、後半に入って主人公が何とか親父が大きくした店を元に戻そうと紛争する姿が気持ち良かった。 そして私が何よりわくわくしたのが、この商人の商品が『鰹節』だった事です。料理が好きで、調理師免許も持ってる私としては、やはり『食材』をテーマにした小説は面白い。...

前半は読みにくかったのですが、後半に入って主人公が何とか親父が大きくした店を元に戻そうと紛争する姿が気持ち良かった。 そして私が何よりわくわくしたのが、この商人の商品が『鰹節』だった事です。料理が好きで、調理師免許も持ってる私としては、やはり『食材』をテーマにした小説は面白い。 江戸時代、江戸に入ってくる鰹、鰹節は一手に大阪商人が扱っていたのだとか。そして買値も売値も大阪商人の言いなりだった時代、主人公は、そこに穴を開けようとしたのでした。 まず主人公が考えたのが、鰹の産地。南から戻ってきた鰹は上に登るほど脂が乗ってきます。しかし、ある程度脂がのると、今度はクドくなりすぎるのです。そこで主人公は、脂の乗りすぎた鰹をどのように旨い鰹節にするか?という事でした。そのために主人公は幼い頃お世話になった鰹漁の元締めの所へ妻と共に訪れるのです。 第二に主人公は『店売り』にこだわります。そして、その中で金持ちしか相手にしなかった商売を打ち破り、貧乏人、庶民にも買ってもらう『鰹節』を妻の何気ない一言で発見するのです。ああ、そうか、今ある便利な世の中は、このように昔の人の知恵と努力の上に成り立っているのだな、と教えてくれる1冊でした。

Posted byブクログ

2011/07/19

面白かったです。ねじめ正一って時代ものも書くの??というのが、まず最初に思ったこと。江戸は日本橋、鰹節問屋伊勢屋の次男、伊之助が主人公です。父の一代で大きな問屋にのし上がった伊勢屋に次々不幸が襲い、最初は読むのが辛かった・・・。でも、父と長男の心の行き違い、親戚筋といえども油断で...

面白かったです。ねじめ正一って時代ものも書くの??というのが、まず最初に思ったこと。江戸は日本橋、鰹節問屋伊勢屋の次男、伊之助が主人公です。父の一代で大きな問屋にのし上がった伊勢屋に次々不幸が襲い、最初は読むのが辛かった・・・。でも、父と長男の心の行き違い、親戚筋といえども油断できない商売の話、伊之助自らの未熟さなど、どれも丁寧に書き込まれており、読み応えがありました。商売は何のためにするのか。もちろん、生計の手段を得るためなのですが、それだけではなく、人間として生きる証としての商い、零落したからといって持ち直そうと思うのではなく、新しい方面に向かって開拓していくのが商人、といった考え方には、共感できましたしね。鰹の漁場の描写も、その美しさと活気がよかったと思います。漁師町の人々それぞれもかなりのところまで書き分けられていて面白かったし、お店の奉公人にもそれは言える。辛い思いはしても、きっと伊之助は何か新しい観点を持っていい方向にお店を引っ張っていくのだろう、と途中からは安心して読めました。義理の母、祖母、兄の妻、妾、伊之助の妻といった女たちもよかった。(#^.^#)読んでいる最中に、そういえば・・・と過去のねじめ作品から、彼の実家が乾物屋だったことを思い出し、あぁ、だから鰹節問屋の話を?と納得がいきました。生家につながる商売を江戸の視点から描いてみたくなったのかもしれませんね。

Posted byブクログ

2011/08/25

 作者、時々面白い小説を書く。  「時々」というのは失礼か。 本作も、大変興味深く面白い作品でした。   鰹節の「伊勢屋にんべん」の伝記小説。  往時の日本橋の賑やかさも彷彿させ、また、それこそ商人の底意地を描き、何とも快い。  台所の片隅のかつ箱引っ張り出してみようかと思ったり...

 作者、時々面白い小説を書く。  「時々」というのは失礼か。 本作も、大変興味深く面白い作品でした。   鰹節の「伊勢屋にんべん」の伝記小説。  往時の日本橋の賑やかさも彷彿させ、また、それこそ商人の底意地を描き、何とも快い。  台所の片隅のかつ箱引っ張り出してみようかと思ったり。    すがすがしい、読後感。    

Posted byブクログ

2009/10/07

ねじめ正一は初めてでした。 日経新聞に商売をする人に読んで欲しいと書いてあったのだったかただ単に「にんべん」の創業からのお話だったのに興味を持ったんだったか。 フィクションのようですがこういうことがあったのかもしれない、と思わせるリアルさ。 そしていつの時代も商売とは今ある...

ねじめ正一は初めてでした。 日経新聞に商売をする人に読んで欲しいと書いてあったのだったかただ単に「にんべん」の創業からのお話だったのに興味を持ったんだったか。 フィクションのようですがこういうことがあったのかもしれない、と思わせるリアルさ。 そしていつの時代も商売とは今あることをただやっているだけではいかんのだなあと改めて思いました。新しいことをしないとなあ。

Posted byブクログ

2011/07/18

起承転結がはっきりした、気持のよい小説でした。背筋を正して生きていかねば…と思わされました。プライドを持て、ともいわれてるように思います。これは江戸時代のカツオ節問屋の商人を書いた小説ですが、時代も職も違うにせよ、自分が生きていく上で、この主人公が持つ心の強さは見習いたいです。

Posted byブクログ

2009/10/07

今も日本橋三越前にある「鰹節のにんべん」は、日本の代表的な老舗だ。 その「にんべん」初代から中興の祖である三代までを描いた江戸あきんど物。 江戸期には鰹節は大阪の「鰹座」がしきっていて、港での直売りも直買いも許されていなかったそうだ。 初代は戸板売りから一代で店の基礎を作る...

今も日本橋三越前にある「鰹節のにんべん」は、日本の代表的な老舗だ。 その「にんべん」初代から中興の祖である三代までを描いた江戸あきんど物。 江戸期には鰹節は大阪の「鰹座」がしきっていて、港での直売りも直買いも許されていなかったそうだ。 初代は戸板売りから一代で店の基礎を作る。二代目は武家屋敷納めを競争相手に取り上げられて落ち目になった店を盛り上げようとするが、妻子を亡くし悲嘆の酒におぼれる。 店の浮沈を見てきた二男が、父兄の残した店をその商魂で立ち直らせ、大阪の鰹座を通さずに伊豆や千葉の港での顔節つくりに投資。そのうえ誰にでも少量少額で使えるようにと「けずり節」を売り出す。けずり節売り出しのイベントではだし汁を飲ませ、日本橋の通りにけずり節のよい香りがただよったそうだ。なんだか悦ばしい風景だね。 江戸期の商家の家族の物語としても読みやすいエンタメ小説。

Posted byブクログ