大きな木のような人 の商品レビュー
素敵な絵です! 主人公の女の子はいつか植物園の研究員になって、また戻ってくることでしょう。 そんな気持ちにさせてくれる優しい作品!
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植物園での先生と絵が好きな女の子のお話。 いせひでこさんの水彩がとても好きです。 あまりの美しさに見惚れてしまいます。 植物園のお話だけあって、 たくさんの植物について語られています。 神出鬼没なサエラちゃん、かわいいです。 私も一本の木を心に持ちたいなと思いました。
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優しい水彩画に惹かれた。 素敵な絵本だ。 植物学者と思われる男性とひとりで植物園に来ては絵を描いている女の子のふれあい。 女の子は植物園のある街から去っていくようだけど、居なくなったあと、絵が飾られる。 ゆったりした時間と柔らかな植物に包まれているような絵本だ。
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パリ植物園,植物学者と少女の出会い。"人は皆心の中に一本の木を持つ"樹齢400年のアカシア。「ルリユールおじさん/大きな木のような人/まつり」木の三部作。じっと眺めていたい本。
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いせひでこさんの絵本は久しぶりで、読み始めると、さっそく水彩画の優しく滲んだ空気感が、私まで実際に植物園の中を散策しているような、清々しい気分にさせてくれる。 植物園。門をはいると、 空気がかわる。 根も空気をもとめて、地表に出る。 緑のトンネル。わたしの大すきな小路。 ...
いせひでこさんの絵本は久しぶりで、読み始めると、さっそく水彩画の優しく滲んだ空気感が、私まで実際に植物園の中を散策しているような、清々しい気分にさせてくれる。 植物園。門をはいると、 空気がかわる。 根も空気をもとめて、地表に出る。 緑のトンネル。わたしの大すきな小路。 そのひとつひとつの丁寧な描写が、私の心を喜ばせ、根も生きているんだなと感じさせる、愛おしさもそうだし、緑のトンネルという言葉の響きの良さに、私もゆっくり歩いてみたくなる。 その後も様々な植物が登場し、巻末を見ると、なんと66種もあるそうで、それぞれの個性も窺わせる、雄大な400歳のアカシアの木に、日本で生まれた、エンジュの大木の深い緑や料理で使うクズ、中には、天使のはねのような形をした、3300年前の木の化石まであるのだから、その多様さには驚くとともに、植物の歴史の深さを思い知る。 また、植物も私たち人間と同じく、生きているということの大切さを実感し、それは、老いた切り株から新しい命が生まれている、「ひこばえ」のエピソードもそうだし、日本から来た女の子、「さえら」が花を引っこ抜いてしまったときに、植物学者の先生は、それをした理由を問い質しただけで、代わりに与えたのは、自ら植物の命の大切さを知るきっかけにもなる、ひまわりの種だった。 そして物語は、植物学者の先生が、好奇心旺盛で少々自由だけど不器用な、さえらと出会い、その交流がお互いの糧になっていくとともに、植物の素晴らしさを知っていき、その構成も、さえらがひまわりを育てようとする場面の、そのワクワク感が伝わってくるような、躍動感にあふれた絵や、横に捲って見る本書において、縦にして見る場面があったりと、飽きさせない。 『人はみな心の中に、一本の木をもっている』 最初は、やんちゃながらも、自分の殻の中に閉じこもりがちの、さえらだったが、先生との出会いによって、その根っこは強くしなやかになり、心の枝葉は大きく広がったように感じられて、それは彼女自身で、ひまわりを育てようとしたことから起因しており、人も植物も同じ生きた存在であるのなら、お互いの見えない部分を感じ取り、汲み取ってあげることだって、出来るのかもしれないことを思わせてくれた。 そう、それはまるで、250年もの長い間、森のように大きな木を支えてきた、プラタナスの根のようでもあり、人が木に背を預けて胸の内を打ち明けたくなるのも、もしかしたら、どんな季節でも天候でも、やさしくしっかりと聳え立つ、木の温もりに縋りたくなるのかもしれないし、その温もりを実感しているということは、やはり植物は生きているんだといった、喜びを体現させてくれて、それに応えるように、さえらは、皆の心の木を豊かに育んでくれるであろう、素敵な置き土産を、植物園に残していってくれた。 《余談》 何となく気になって、もしかしたらと思っていたら・・・読み終えた後、無性に、「ルリユールおじさん」が読みたくなるかもしれません。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
夜は目がしょぼしょぼするので絵本を読むようにしている。 ブグ友さんのレビューが多いこちらをセレクト。 初めてのいせひでこさん作品。 森林浴は気持ちいい、空気が変わる感じ、緑のトンネルは本当に癒される。 そんな世界に連れてってくれる。 柔らかな光と穏やかな緑と澄んだ空間のなかで、時がゆっくり刻まれていく。 人間の表情は最低限度だけど、動きで喜怒哀楽がなんとなく伝わってくる。 さえらのひまわりを育てる様子はこちらも見ていて応援したくなる。 色彩豊かな花や野菜に囲まれてさえらとの季節が過ぎていく様子も美しい。 植物園にまた行きたくなる。 近所の桜の木がお気に入りなので、また話しかけてこよう。
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主人公のさえらちゃん、 フランス語では”Ca et la あちこち”という意味だそうですよ。 パリの植物園をあちこち、好奇心のまま歩き回り、ひとと出逢い、 成長するさえらちゃんの物語。 風薫るような、いせひでこさんの絵に 植物園に行きたくなります。学んでみたくなります。 「ル...
主人公のさえらちゃん、 フランス語では”Ca et la あちこち”という意味だそうですよ。 パリの植物園をあちこち、好奇心のまま歩き回り、ひとと出逢い、 成長するさえらちゃんの物語。 風薫るような、いせひでこさんの絵に 植物園に行きたくなります。学んでみたくなります。 「ルリユールおじさん」の登場人物も出て来るよ! そして、”人はみな心の中に、一本の木をもっている…。”という いせさんのメッセージ、しっかりと受け止めて、一緒に育とうと思います。 花の拠点”はなふる”センターハウスの蔵書です。
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空を感じた小説を読んだあと、また読んでみたくなった絵本。 もう、何度読んだだろうか。 季節を感じる度、空を見上げる度、なぜかこの木の絵本を読みたくなる。 今は、春から夏へと向かう新緑の眩い時期。 近くの山道を車で通りぬけるとき、緑のカーテンを潜るような気持ちになる。 そして、...
空を感じた小説を読んだあと、また読んでみたくなった絵本。 もう、何度読んだだろうか。 季節を感じる度、空を見上げる度、なぜかこの木の絵本を読みたくなる。 今は、春から夏へと向かう新緑の眩い時期。 近くの山道を車で通りぬけるとき、緑のカーテンを潜るような気持ちになる。 そして、久しぶりにこの本を書棚から出して読む。 空気が変わる。 緑のトンネル。 人はみな心の中に、一本の木をもっている。 さえらが、大人たちから教えてもらうことで、もっともっと植物に興味をもっていくのがわかる。 そして、絵が優しくて繊細で素晴らしい。 奥行きを感じる。 やはり良いな。
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パリの植物園。少女さえらは、植物園の立ち入り禁止の場所で、スケッチしたりして、厄介者扱いをされていました。ある時、さえらは花をひきぬいてしまいます。さえらのことを気になっていた植物学者のおじさん(ジョルジュ・メテリエ)は、理由を聞きます。ーーおじいちゃんのおたんじょうびのプレゼン...
パリの植物園。少女さえらは、植物園の立ち入り禁止の場所で、スケッチしたりして、厄介者扱いをされていました。ある時、さえらは花をひきぬいてしまいます。さえらのことを気になっていた植物学者のおじさん(ジョルジュ・メテリエ)は、理由を聞きます。ーーおじいちゃんのおたんじょうびのプレゼントにしたかったの。ーーと言うさえら。 それから、さえらと植物学者との交流が始まります。植物学者はさえらに、植物のさまざまなことをおしえてくれます。そして、ひまわりの種をさえらにあたえます。 種を植えるさえら。8日めに、エメラルド色の芽がでて、つぎの日、ふた葉が出ます。…飛び上がって喜ぶさえらが、かわいい! 夏、さえらは毎日朝早くから、植物園に来ます。 すっかりなじんで、もう植物園の一員です。 けれど、夏が終わるころ、さえらは日本に帰ることになりました。 プラタナスの大木をたがいに背にして、植物学者は、さえらに言います。 きみは、じょうずにひまわりを育てただろう。 ひまわりは、きみの心の中にしっかりと根をおろしたんだよ。 ごらん、このプラタナス、250年もここで根をはってきた。 光が降りそそぐ。風が梢をおよぐ。春は芽ぶき、 夏には濃いかげをおとす。 森のように大きな木。星降る夜も、雪の日も。 この木を支えて根があったんだ。250年もこうして。 夏の終わり、園のすみに、さえらがいた。 こんにちは、と目で送った。 さようなら、と目で返してきた。 しずかになった植物園。木の下に、さえらの絵があった。 「ありがとう」のひとことといっしょに。 大きな木よ。じっと記憶する木よ。 おまえが見てきたものに、わたしは耳をすます。 おまえから生まれたことばが、わたしの物語になる。 深い秋がおとずれた。だが、いつもと少しちがう秋。 やわらかい日ざしを透かして、 あの子の笑い声が小さなすずのようにきこえている。 冬の植物園。植物学者は思いつきます。 ーーいい考えがある! 学者は、さえらの絵を、植物園のあちこちに展示します。 冬のモノトーンの中で、きみの春や夏の花たちがかがやいている。 来年、わたしはきみのひまわりの種を、子どもたちに分けてあげよう。 夏の街のあちこちに、きみの笑顔が咲くだろう。 、、、読み終わると、植物園に行きたくなりました。パリの植物園に、行ってみたい! ……今度、近くの大きな公園に行って、木々を眺めてみよう、と思いました。
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絵を描く詩人であり哲人でもある「いせ ひでこ」さんが、淡く繊細な水彩画で彩る四季折々の植物園を背景に、日本の少女「さえら」と植物学者とのふれあいを綴った、ほのぼのと静かな余韻を感じる作品です。『ルリユ-ルおじさん』に大切な植物図鑑を修復してもらった「少女ソフィ-」が、パリの植物園...
絵を描く詩人であり哲人でもある「いせ ひでこ」さんが、淡く繊細な水彩画で彩る四季折々の植物園を背景に、日本の少女「さえら」と植物学者とのふれあいを綴った、ほのぼのと静かな余韻を感じる作品です。『ルリユ-ルおじさん』に大切な植物図鑑を修復してもらった「少女ソフィ-」が、パリの植物園の研究員となって再登場しています。
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