呪師に成る イクストランへの旅 の商品レビュー
筆者は、ドン・ファンの元、不思議な修行を行う。後半に行くほど、面白く引き込まれた。歴史私を作ってきた先人から引き継いだもの、それが「すること」。 世界が世界であるのは、それを世界に仕立て上げる仕方「すること」を知っているから。もし自分が世界の私だけ上げ方を知らなければ、世界が違っ...
筆者は、ドン・ファンの元、不思議な修行を行う。後半に行くほど、面白く引き込まれた。歴史私を作ってきた先人から引き継いだもの、それが「すること」。 世界が世界であるのは、それを世界に仕立て上げる仕方「すること」を知っているから。もし自分が世界の私だけ上げ方を知らなければ、世界が違って見える。納得。未知の事を、自分が知っている範囲の枠組みに押し込めようとするって言うのも納得。そこで、筆者は「しないこと」の修行をするのだが、その過程が非常に面白い。自分はすること側だと思いつつ、筆者がなかなかしないことを、でききれないことにイライラしたりした。また盟友「死」は、いつも隣にいる、目の前でそれを見た時は、生きていることの奇跡に引き締まる…がしばらくすると、その大切さを忘れてしまう。忘れないようにしたいと、改めて思った。
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冷静な読み手、現代社会でごく平均的な生活を営む人なら、「手品だろう」とか、「書き手が面白おかしく誇張したりしている」というような可能性を考えるだろう。けれど、たとえ書き手自身の体験に脚色があるとしても、ドン・ファンや第二部に出てくるドン・ジェナロの言ったことを読めば「もしかしたら...
冷静な読み手、現代社会でごく平均的な生活を営む人なら、「手品だろう」とか、「書き手が面白おかしく誇張したりしている」というような可能性を考えるだろう。けれど、たとえ書き手自身の体験に脚色があるとしても、ドン・ファンや第二部に出てくるドン・ジェナロの言ったことを読めば「もしかしたら、こういうことも程度の差、個人差はあれ、ありうるかもしれない」と思うかもしれない。個人的にわたしはかなり親近感を持った。訳者のあとがきに書かれているような理解の枠組みでは決して十分に内容を理解することはできない、ということがわかるぐらいに。はじめの頃は書き手(カルロス・カスタネダ)と同じ程度の強度で書き手に語るので、読み手も段階を追って、追体験しやすいだろう。ドン・ファンの言葉のリアリティはこわいぐらい。
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この本のなかで語られるドンファンやドンヘナロの言葉はとても印象深く、凡百の精神世界本とは一線を画していると思った。まだこの本では世界のこちら側に辛うじて踏みとどまっている感のあるカスタネダだが、次の未知の次元で、二度と戻れない地点まで踏み込んでしまった。 すばらしい本であることは...
この本のなかで語られるドンファンやドンヘナロの言葉はとても印象深く、凡百の精神世界本とは一線を画していると思った。まだこの本では世界のこちら側に辛うじて踏みとどまっている感のあるカスタネダだが、次の未知の次元で、二度と戻れない地点まで踏み込んでしまった。 すばらしい本であることは間違いない。
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3 "地球を止める”という最大の教えに到達した著者の心の旅立ち! カスタネダは文化人類学者として、ヤキ・インディアンのドン・ファン(仮名)から聞き取りを続ける。それは次第に、彼自身の内的な修行と化していく。「ナワール」と「トナール」、神秘体験と現実の自在な交流。
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