鳥のいない空 の商品レビュー
戦争は子どもを大人にしてしまった。それにしても何かと母親に質問して困らせる子姿はまさしく子どもだったが。子どもが子どものままでいられない、そんな悲しいことが二度と起こりませんようにと願わずにはいられない一冊。
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収容所の新入りの囚人で、特にハンガリーから移送されてきた人々は前からいた人にとって厄介だった。気持ちを伝えあうことが難しいばかりでなく、ハンガリーのユダヤ人たちは収容所の生活に全く適応できなかった。たぶんゲットーという場所で訓練を受けていないから、だんだんと落ちていく人間の姿を知...
収容所の新入りの囚人で、特にハンガリーから移送されてきた人々は前からいた人にとって厄介だった。気持ちを伝えあうことが難しいばかりでなく、ハンガリーのユダヤ人たちは収容所の生活に全く適応できなかった。たぶんゲットーという場所で訓練を受けていないから、だんだんと落ちていく人間の姿を知らないからなのだ。彼らはバラック中をかき回し、物を盗んだ。許可を得ず、勝手にトイレに行こうとする。脱走さえ考えている。だからハンガリー人を取り仕切るバラック長は、ハンガリー人を外に出そうとしない。そのことで喧嘩や揉み合いが起きている。それでも外に出ようとして、殴られるどころか殺された人もたくさんいた。 それにしてもこの本が凄いのは、生々しい描写が全て史実であるということ、恐ろしいを通り越して、何も言葉がでない。
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-目次より プロローグ 幻想1939 1 ゲットー1939‐1942 2 プワシュフ1942‐1944 3 アウシュヴィッツ‐ブジェジンカ1944 4 ブルンリッツ1944‐1945 エピローグ 自由1945
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