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民家造 素材を生かす技、暮らしを映すかたち の商品レビュー

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2009/10/04

「『古民家再生』という社会現象が大きなうねりを持つに至った現在、民家の細部に着目して技術的特性を浮き彫りにし、そのかたちに秘められた暮らしの知恵を読み解くことによって、民家を現代に生かす取り組みの一助としたい」。民家研究の第一人者が、広く、民家に注目する人々へむけ、著した1冊。 ...

「『古民家再生』という社会現象が大きなうねりを持つに至った現在、民家の細部に着目して技術的特性を浮き彫りにし、そのかたちに秘められた暮らしの知恵を読み解くことによって、民家を現代に生かす取り組みの一助としたい」。民家研究の第一人者が、広く、民家に注目する人々へむけ、著した1冊。  本書はサブタイトルの2編に分れ、前編「素材を生かす技」は、生き続ける縄文の知 恵「クリ」から始まる。竪穴式住居を取り巻く森林文化が繙かれ、やがて定着する農耕生活。日本最古の民家「二つの千年家」の比較により、農家を支えた「マツ」が要の素材となる過程が記される。木材だけでなく、万代まで尽きない「茅」、循環利用される「藁」など、家を造る資源全般に話は及ぶ。   後編「暮らしを映すかたち」では、屋根に受け継がれた古代のかたち「オダチとサス」、普遍的な間取り「土間、板の間、座敷」、四季を楽しむ開放的な「縁と引き戸」など、各章を通し、民家の成り立ちや社会経済的背景を探る視点が多様に用意される。  東アジアの居住文化の影響を読み解くため、朝鮮半島のオンドル、沖縄のアナヤなどにも着目。写真、図、豊富な解説資料とともに、日本民家の普遍的特質が明らかにされる。(S)

Posted byブクログ