工場猫物語 の商品レビュー

三島正【著】

2019/01/22

川崎の臨海工場地帯にある人工島。そこに暮らす野良猫たち。
自然の厳しさ、飢えに耐えながら、逞しく生きている。
彼ら「工場猫」たちを対象に、餌やり、保護、避妊・去勢手術、
里親探し等の活動を行う、ある夫妻に密着したルポルタージュ。
「工場猫」たちの生と死の現実。捨てられるもの、病気やケガ。
それを見つめてきた夫妻。それに協力する獣医、仲間たち。
そして「地域猫」へ。
この本が出てから１０年近く経ち、ゆるやかではあるけど、
各地で同じような活動が増えてきているのも、事実。
現に、近辺の「地域猫」活動では、野良猫の数が減少しています。
里親探しの譲渡会も、SNSで流れてくるようになりました。
なにはともあれ、中途半端ではいけない。
飼うことも、育てることも、可愛がることも、責任を持たなければ。
だって、猫は生き物なのだから。

2014/07/20

決して美談ではないし、お涙頂戴でもない。
野良猫ちゃんたちの厳しい現実。
何もできないけれど、中途半端に手出ししてはよくないことも…。
うちのにゃんこも拾いっこなのでつい感情移入してしまう。

2010/02/16

工場に暮らす猫たち。外猫の寿命は短い。サブタイトル通り野良猫たちを宮城さん夫妻は必死に守っている。「餌をあげるだけで何もしないのは無責任です。」夫妻が書いた注意事項の看板の最後にこうｊ記されている。まさにその通り。最後まで責任を持って面倒を見る、これが野生動物ではない生き物と暮らす上での大事な前提。猫も犬も野生動物ではないし、野生猫なんてそもそも存在しないのだから。

2009/10/04

猫が好きであることと、猫を飼うことでは、責任の重みが違う。ただの猫好きなら、中途半端な飼うことの一部…餌やりをするべきではない。結果的に、その地域にすむ猫を不幸な目に遭わせることになるのだから。都市部の地域は狭くなり、多様な考え方を持つ人、また中途半端に豊かな人が多い分、かわいそうな野良猫の話は後を絶たない。これ以上、都市部のかわいそうな野良猫を増やさないようにすることは、今、飼っている人の責任とモラルの問題であろう。この本の上梓で、里親にもらわれていく猫が増えるようになるだろうが、さらに捨てられる猫が増えることもあるのでは？…と少し不安だ。

2009/10/04

7年前に野良猫を飼い始めてから、猫関連はすぐ眼がいく様になりました。特に、こうして一生懸命捨てられている猫のために
努力していく人達の本はすぐ買ってしまいます。ﾍﾟｯﾄとしていきていくしかない猫、野良猫は本来の猫の姿でないし、
また今の日本では、生きていく事はできません。片方で平気で引越しをするから、赤ちゃんができたから、もう飽きたからと
平気で捨てていく人、そういうなかで生まれていくこういう子達へ無償の愛と、実際に行動しているこの本の宮城さん夫妻
今までの恩返しだと手術を引き受けてくださる山口獣医さんそしてこの本を書かれたカメラマンの三島正さんに素直に感謝です