ヘルマン・ヘッセ エッセイ全集(1) の商品レビュー

日本ヘルマン・ヘッセ友の会・研究会【編・訳】

2018/02/26

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ヘッセの小説を読むときは、いつも彼に共感するとともに、手の届かない人を仰ぎ見るような気持ちになる。でも、ヘッセもはじめから賢かったわけじゃない。

旅先で見知らぬ少女とファウストとマルガレータごっこを一方的にする所までは、まあちょっと引くけど、旅行先で浮かれてるのかなとも思える。
彼はもともと、優れた詩人の素質に恵まれていたのは確かだけれど、男性特有の愚昧さも持ち合わせている、ごく普通の人だった。私たちのように、日々の些細なことにいら立ち、時代と一緒に簡単に混乱する弱い人の一人だった。

第一次世界大戦の時期までのヘッセの日記とメモ