ワタリガラスはやかまし屋 の商品レビュー
面白かった、殺人謎解きミステリ。主人公はNYNYのおしゃれなウェブデザイナーのレイチェル。彼女の叔母がコロラドでラプターセンターとバードサンクチュアリを運営していて、そこでの滞在中に3つの事件が起きる。1殺人事件、2叔母失踪、3ペレグリン幼鳥とジャーファルコンが盗難?。すべてが絡...
面白かった、殺人謎解きミステリ。主人公はNYNYのおしゃれなウェブデザイナーのレイチェル。彼女の叔母がコロラドでラプターセンターとバードサンクチュアリを運営していて、そこでの滞在中に3つの事件が起きる。1殺人事件、2叔母失踪、3ペレグリン幼鳥とジャーファルコンが盗難?。すべてが絡んでいて、レイチェルが事件を解決する。レイチェル、と聞くと、ついジェニファー・アニストンの顔になってしまうが、そんなイメージの彼女ではある。テーマに野鳥の売買や自然保護問題が深く関わっている。が、そんなに重すぎになることなく軽快に描かれる。 2000年出版でほんの20年前だが、Zipディスクとか懐かしいものが出てきた。写真4枚ぐらいしか入らなかったんよね。しかも大きかったし(笑)。MOなんかもあっという間に消えましたな。 翻訳本を読んでいて悔しいのは、日本語がわからなくて和英辞典とか図鑑をひっぱりだしてしらべんとあかんこと。序盤、珍鳥発見、皆でガーーっと探鳥に出た時に死体を発見するんですが、 その珍鳥がシロスジヒメドリ なんか見たことある名前だとおもって、調べてみると、LeConte's sparrow以前に他所で扱って書いてます(笑、いっこも覚えない和名)。コロラドでもレアなようです。 あとは、そんなに珍しくもないワキチャアメリカムシクイ(Chestnut-sided warbler)やとかトウヒーとか、ルリツグミ、辞書使うんがめんどくさいですが、それもまた面白いです。 ピスアウトの使い方とか、Birdingの作法やマナー、シリアスバーダーたちの生態なんかもあるあるで笑うツボが多いです。ともかく、殺人事件よりも当時(現在継続中)を含めて色々な問題が描かれていて非常に興味深い。そういえば、レイブンはこの辺りのトライブで神聖な生き物ですね。かなり白人色強いバーダーマーダーで、ミステリ的にはさして難問でもなんでもないですが、環境や野鳥保護の難しさは伝わった。かなり楽しめた。
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コロラド州生まれのノンフィクション・ライタークリスティン・ゴフが、作家デビューを果たした作品。5作品発表されているバードウォッチャー・ミステリシリーズの第1作。原題は『A Rant of Ravens』(2000)。 最初にバードウォッチングとミステリーがどういう風に結びつ...
コロラド州生まれのノンフィクション・ライタークリスティン・ゴフが、作家デビューを果たした作品。5作品発表されているバードウォッチャー・ミステリシリーズの第1作。原題は『A Rant of Ravens』(2000)。 最初にバードウォッチングとミステリーがどういう風に結びつくのかイメージできなかったのですが、この作品は、単に作品に出てくる登場人物が愛鳥家というだけではありません。 ミステリーが展開していく中で、ちゃんと鳥やその場面設定が生きてきます。 野生の鳥たちが様々な個性を持っているように、登場人物のバラバラな人物像がストーリーに奥行きを与えています。ただ、その分最初の内は、人物の把握に時間がかかるかも知れません。(私だけかも知れませんが。) ヒロインのレイチェルは、夫の浮気に傷つき、叔母のミリアムの農場で、そこには猛禽のリハビリセンターがあるのだが、ひと夏を過ごすことになる。特段鳥に興味があるわけではないレイチェルだったが、地元の野鳥愛好会のメンバーと、さっそく珍種の鳥探しに出かける羽目に。しかも、そこで男の死体を発見、叔母は貴重な猛禽と姿を消すといったように、事件がどんどん展開していく。 死んだ男と叔母の間にトラブルがあったこと、貴重な猛禽も姿を消したことなどから、当然叔母にも嫌疑がかかり、それを受け入れることができないヒロインは調査に乗り出すのだが…。 そんな大きなどんでん返しがあるわけではないのだが、読み進むうちに自分もヒロインと一体化し、スリルを味わいながら事件の謎に迫るミステリーの醍醐味を十分に堪能することができる作品。また、押しつけがましさは微塵もないが、自然保護や環境問題についても、考えさせてくれる。 作者の生まれ故郷であるコロラド州への思いがそこにはあるのだろう。残念ながら私はコロラド州についてこれっぽっちも知識がないのだが、訳者あとがきによれば、美しい自然に恵まれた場所のようだ。コロラドの景色を思いながら読むと、またこの作品の深みが増すのかも知れない。
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環境テロに言及するも重苦しくなく、鳥初心者もOKの野鳥観察コージーで気に入りました。 電子書籍で鳥や舞台となる国立公園の写真を見ることができたらもっとよかったかな。ちなみにほとんどの人が最初の方で犯人の想像はつくでしょう(笑)
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コージーの新シリーズ1作目。 夫に浮気されて離婚話になったレイチェル・スタンホープ。 ニューヨークの広告代理店でクリエイティブ・デザイナーとして忙しい生活を送っていた。 中東にバードウォッチングの旅行に行くという叔母ミリアムの留守を守るため、叔母の農場で一夏を過ごすことに。 仕事...
コージーの新シリーズ1作目。 夫に浮気されて離婚話になったレイチェル・スタンホープ。 ニューヨークの広告代理店でクリエイティブ・デザイナーとして忙しい生活を送っていた。 中東にバードウォッチングの旅行に行くという叔母ミリアムの留守を守るため、叔母の農場で一夏を過ごすことに。 仕事はネットでしながらだが、環境を変えてみるのも良いかと思ったのだ。 ロッキーマウンテン国立公園に隣接した農場バードヘヴンには、猛禽のリハビリセンターがあり、バードウォッチャーが集う場でもあった。 叔母の留守中に、地元の野鳥愛好会の世話係をするよう頼まれたレイチェル。 レイチェルの幼なじみや昔からの知り合いの人間も会にはいるが、バードウォッチングのことは何も知らない。 野鳥の話がたくさん出てきて、何も知らないレイチェルと一緒にお勉強できます。 叔母と何やら言い争っていた男性記者が翌日死体で発見される。 叔母の亡き夫に猛禽類の不正売買の疑いがかかっていると報道されそうになっていたらしい。 まさか、あの叔父が? バードウォッチャーをするメンバーの中に犯人が…? 文章は軽快でわかりやすい。 ヒロインも生き生きしてます。 ロマンスまで行かないのが物足りない?
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夫と離婚裁判中で気が滅入っているレイチェル、打ち合わせ以外の仕事はパソコンと通信手段があればできるからと、叔母の経営する野鳥のリハビリ・センターのある農場にしばらく滞在することに。ところがそこで取材に来ていた雑誌記者が殺されてしまい、さらに叔母と保護されていたシロハヤブサという希...
夫と離婚裁判中で気が滅入っているレイチェル、打ち合わせ以外の仕事はパソコンと通信手段があればできるからと、叔母の経営する野鳥のリハビリ・センターのある農場にしばらく滞在することに。ところがそこで取材に来ていた雑誌記者が殺されてしまい、さらに叔母と保護されていたシロハヤブサという希少種が行方不明に、、、、。バード・ウォッチングというそれほどポピュラーでない趣味と、鷹やハヤブサなどの猛禽類の密漁や保護政策、ひとくちに環境保護団体と言っても過激派から正統派までいろいろあること、それらを巡る歴史や事件についてかなり詳しく書いてあり(でもたいくつではない)興味深かったです。シリーズらしいので続編が訳されるのが楽しみです。
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