風の墓碑銘(下) の商品レビュー
白骨死体の身元を見つけるまでが長かった。 そこからはトントン拍子に犯人逮捕。逮捕までの過程を楽しむ感じか。
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相変わらず音道シリーズは面白い。 滝沢とのコンビ復活で、過去、滝沢に助けてもらった音道が、さぞかし滝沢に友好的なのでは?と思ったけど、やっぱり音道は音道だった。 奈苗との女同士特有の?ドロッとした感じとか、昴一とのギクシャクとか…今回も音道が二重三重に大変な状態だったのだけど、...
相変わらず音道シリーズは面白い。 滝沢とのコンビ復活で、過去、滝沢に助けてもらった音道が、さぞかし滝沢に友好的なのでは?と思ったけど、やっぱり音道は音道だった。 奈苗との女同士特有の?ドロッとした感じとか、昴一とのギクシャクとか…今回も音道が二重三重に大変な状態だったのだけど、犯人の呆れる様な動機や開き直った物言いの前には、大した事ではなかったかの様に思えた。 今回の滝沢は音道をそれなりに認めて大人の対応を頑張ってたけど、音道が大人気なかったかな。(色々あったから仕方ないけど).それも含めて、これからも音道を応援したいな。
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シリーズ物だったから買った一冊。 白骨死体発見から始まる殺人事件の真相を探る話だった。 地道な調査の結果意外な人が犯人だった。 この犯人の人が登場した時なぜ今の段階で登場したのかと思ったが、犯人だとは思わなかった。 女刑事とベテラン刑事のコンビは良かった。 仲は良くないのに...
シリーズ物だったから買った一冊。 白骨死体発見から始まる殺人事件の真相を探る話だった。 地道な調査の結果意外な人が犯人だった。 この犯人の人が登場した時なぜ今の段階で登場したのかと思ったが、犯人だとは思わなかった。 女刑事とベテラン刑事のコンビは良かった。 仲は良くないのに信頼し合ってる。 このコンビの心情が細かく書かれている所も良かった。 この小説を読んでる自分と同じような考えだなとか共感できる所もあり、このコンビは好感がもてる。 音道貴子シリーズがこれが最後みたいなのが残念 だと思った小説でした。
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音道貴子シリーズの長篇第三作。 話は25年前の白骨遺体3体(うち一体は嬰児)の発見から始まる。そこから遺体発見現場の所有者で認知症の今川老人が惨殺される。捜査本部が設置され、貴子の相棒は何と「凍える牙」でコンビを組んだ中年デカ滝沢だった。役者が揃って読んでいて楽しかった。物語は父...
音道貴子シリーズの長篇第三作。 話は25年前の白骨遺体3体(うち一体は嬰児)の発見から始まる。そこから遺体発見現場の所有者で認知症の今川老人が惨殺される。捜査本部が設置され、貴子の相棒は何と「凍える牙」でコンビを組んだ中年デカ滝沢だった。役者が揃って読んでいて楽しかった。物語は父娘惨殺事件から全てに関連する犯人が俎上に上がり、3つの事件は一気に解決する。 その間、貴子の恋人の病気と未来がどうなるかについての貴子の心理描写、滝沢の大腸がん発見に至るまでの貴子の心遣いなど、細部にも読み応え充分な内容だった。
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他の方も同じ感想を持たれていましたが、事件は終盤になって慌ただしく解決に向かう。話の中心は主人公と関わる同僚とのエピソードでしょうか。特に音道さんの因縁がある相棒さんが頻繁に"便所"へ急ぐ場面がありヤキモキさせられた。良き仲間との決別必至の付帯的な事件もあり、...
他の方も同じ感想を持たれていましたが、事件は終盤になって慌ただしく解決に向かう。話の中心は主人公と関わる同僚とのエピソードでしょうか。特に音道さんの因縁がある相棒さんが頻繁に"便所"へ急ぐ場面がありヤキモキさせられた。良き仲間との決別必至の付帯的な事件もあり、恋人とのモヤモヤありと、常に緊張感を持ち続けたのではと思う。
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内容が盛りだくさんで面白かったっす。 結末が急転するので、少し拍子抜け感があります。 でも、それも良しです^_^
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現在のところ、音道貴子シリーズ最終巻。 相方の滝沢刑事との絶妙のコンビが活躍する。上巻に引き続き、息の長い展開が続くが、事件は最終章で急転直下、突然に解決する。 犯人像を徐々に絞っていったり、といった展開ではないが、これはこれで楽しめる内容になっている。 音道刑事のその後...
現在のところ、音道貴子シリーズ最終巻。 相方の滝沢刑事との絶妙のコンビが活躍する。上巻に引き続き、息の長い展開が続くが、事件は最終章で急転直下、突然に解決する。 犯人像を徐々に絞っていったり、といった展開ではないが、これはこれで楽しめる内容になっている。 音道刑事のその後が気になるが、現在のところ続編はない。
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全体的な感想は上巻で書いたので、こっちでは無駄話w この小説の面白さは、とにかく地味な事件に、地味なキャラ二人(中年オヤジ&中年にさしかかった女性)のやりとりがのっかることで、人と人のちぐはぐなコミュニケーションを巧く描き出していることにあると思う。 唯一、難癖付けるwならば、音道のキャラクター設定にちょっと違和感があった。 こういうタイプの女性って、こういう時にそういう風に言うかなぁ?という場面が時々ある気がする。 そういう意味では、著者にとって、この話での音道は、実はあくまで形式的な主人公に過ぎなかったりするのかな?なんて思った。 とはいえ、この音道&滝沢のコンビの妙はすごくいいので。 著者には、ぜひまた長編を書いてほしいと思う。
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内容(「BOOK」データベースより) 白骨死体、今川老人殺害事件、父娘惨殺事件。これらの事件に関連はあるのか。音道の立てたある仮説は、深く重く沈殿しつつあった捜査を大きく動かした。一方、刑事を騙る男が捜査を撹乱する。目的は何なのか。誰が情報を漏洩しているのか。深まる謎と謎が交錯し...
内容(「BOOK」データベースより) 白骨死体、今川老人殺害事件、父娘惨殺事件。これらの事件に関連はあるのか。音道の立てたある仮説は、深く重く沈殿しつつあった捜査を大きく動かした。一方、刑事を騙る男が捜査を撹乱する。目的は何なのか。誰が情報を漏洩しているのか。深まる謎と謎が交錯し、溶け合っていく―。人間の欲望という業が生み落としていく悲しみをスリリングに描くシリーズ最高潮の人間ドラマ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
解説を読んで知ったのだが、音道貴子刑事ものは数あれど、音道刑事が、名相棒の滝沢とコンビを組む長篇は、本作が『凍える牙』以来だった。『凍える牙』では、目まぐるしく変わる捜査状況とそれによる音道の葛藤を、うっとうしがられつつ支えた滝沢は名脇役だったが、それは本作でも健在である。だから、この作品を勧めてくれた人に感謝しなければならない。いずれ音道シリーズを読もうと『凍えた牙』を読了したときに思いつつ、ここまで読まずに過ごしてしまったからである。 起きる事件は、過去の因縁に端を発する、ミステリー小説によくある展開だ。正直に言って、殺人事件の動機としてはやや甘さもあるように感じた。とはいえ、それによって物語のリアリティが希薄になった、と言いたいのではない。本作のリアリティはむしろ音道や滝沢をはじめとする登場人物の描写にこそある。登場人物は、決して主人公あるいはそれに準じた人物のみならず、ほぼすべての登場人物が丹念に描写されている。あたかも実在する人物を描いたような現実味と親近感を覚えるのである。 とりわけ音道と滝沢が交わす会話や心のなかでの呟きは、本当に読んでいて痛快である。滝沢については、解説にあるように著者本人としては典型的な中年男(つまり、ハゲ、デブ、そして不潔感)をイメージしたらしい。それを包みなく書けるのは、著者が女性だからだろう。そうでなければ、相当な自虐さを持たねば書くことはできない。一方で時折見せる冷徹な視線や不器用な労りが、この物語の大きな読みどころの一つとなっている。乃南氏の描く滝沢――特に音道の目を通して見た彼――は本当に痛快である。 本作は単にミステリーという枠組みにとどまらず、ヒューマンドラマとして読むこともできる。噛むほどに味の沁み出す物語と言えるかもしれない。 割とありきたりな結論であるにも関わらず、読後感はとても良かった。ミステリーだと構えずに、良質のヒューマンドラマとして、肩の力を抜いて読むくらいが、この物語に対する適切な熱量なのかもしれない。いずれにせよ、繰り返しになるが、この物語を勧めて、出会わせてくれた人に、だから私は感謝している。
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